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東南アジア・インド・オーストラリアでの航空会社のシェアはどうなっているのか

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東南アジアやインド、そして、オーストラリアでの航空会社のシェアについてまとめてみましたので、お伝えします。

ANAとシンガポール航空が共同事業を国土交通省から独禁法除外の認可を取得

ANA は、国土交通省より条件付きでシンガポール航空と実施するジョイントベンチャー(共同事業)に向けたATI(独占禁止法適用除外)認可を取得したと発表しています。

ジョイントベンチャー(共同事業)についてはユナイテッド航空やルフトハンザグループともすでに展開しており、効率的な路線計画、乗り継ぎ地での接続改善、運賃体系の共通化による両社運航便を併用した旅程の選択肢拡大が可能となり、利用者視点でもメリットが高いと言えます。

マイラー観点で言うと、ANAマイレージクラブにて上級会員の際のメリットである搭乗ボーナスマイルがシンガポール航空運航便で積算されたり、アップグレードポイントをSQ便でも利用できる可能性があるというところであります。

まあ、すべてが実現するわけではないので何とも言えませんが、アフマダーバードに行くのにムンバイかデリーでエアインディアに乗り継ぐ方がマイルを積算されていたのですが、チャンギ空港で乗り継ぎもあり、便数も多く、選択肢が増えるところであります。

まあ、上級会員になるためのプレミアムポイントを考えればムンバイまで乗ると思いますが。

そして、今回の対象はシンガポールだけでなく、オーストラリア、インド、インドネシア、そして、マレーシアも対象となっています。タイやベトナム、ニュージーランドは対象とはなっていないようです。

各国でのシェアも記載

プレスリリースではJVの認可を取得したことがメインでありますが、別紙では今回の対象国と日本(東京)間の旅客数シェアと提供座席数シェアも公表されていたので、整理してみました。なお、データはANA独自調べによるものであります。期間は2023年1月から12月末までであります。

https://www.anahd.co.jp/group/pr/pdf/20240419-2-1.pdf

旅客数シェア

日本(東京)=シンガポール間

日本とシンガポール間でのシェアは以下のとおりです。

日本=シンガポール

  航空会社 シェア
1 シンガポール 34%
2 スクート 22%
3 ANA 17%
4 JAL 13%
5 ZIPAIR 6%
6 その他 8%

東京=シンガポール

  航空会社 シェア
1 シンガポール 29%
2 ANA 23%
3 スクート 18%
4 JAL 17%
5 ZIPAIR 9%
6 その他 4%

日本とシンガポール間はセントレアや関西や福岡など東京(羽田・成田)以外の空港の就航が含まれているところであります。SQが圧倒的にシェアがあり、グループ会社のスクートも含めるとかなりのシェアであります。日系ではANAがJALよりもシェアが高くなっています。これが東京となるとANAが2位となります。羽田の枠を持っているのが強いと言えます。

日本=オーストラリア間
  航空会社 シェア
1 ジェットスター 29%
2 カンタス 22%
3 ANA 13%
4 JAL 10%
5 シンガポール 8%
6 その他 18%

日本とオーストラリア間は羽田とシドニーに限らず、パースやブリスベン、メルボルン、ケアンズ、ゴールドコーストと関西なども含まれています。

トップで3割近く持っているのはジェットスターであります。日本国内でジェットスターと言うとピーチを追いかけるイメージはありますが、LCCと言うのは台頭がすごいとも言えます。そして、ジェットスターの親会社であるカンタスが2位であります。まあ、この辺りは国策的なところもあると言えます。そして、3位がANAであります。JALが強いイメージがありますが、パースとかが微妙に聞いているのかもしれません。

アライアンスで見るとワンワールドが32%、スターアライアンスが21%となります。その他にタイ国際やエバー、アシアナ、マレーシア、キャセイなども含まれるので何とも言えませんが、カンタスの強さがあると言えます。

日本=インド間
  航空会社 シェア
1 ANA 27%
2 JAL 24%
3 シンガポール 12%
4 エアインディア 12%
5 キャセイ 9%
6 その他 16%

人口世界一のインドでありますが、日本との移動に関していうと少ないのか日系のキャリアがワンツーとなっています。次いで、シンガポールとなっており、自国のエアインディアとなっています。ANAとシンガポールを合わせると4割近いシェアとなっています。

日本=インドネシア間
  航空会社 シェア
1 ANA 22%
2 シンガポール 21%
3 JAL 14%
4 ガルーダ 12%
5 キャセイ 6%
6 その他 24%

こちらも人口が多い、インドネシアであります。ANAがトップでシンガポールが2位であります。合計で43%であり、ANAはガルーダともコードシェアをしているのでANA便名で乗っている人は多いと想定されます。自国のガルーダは12%と4位であります。

日本=マレーシア間
  航空会社 シェア
1 エアアジア 31%
2 マレーシア 21%
3 ANA 14%
4 JAL 10%
5 シンガポール 6%
6 その他 18%

そして、マレーシアであります。LCCのエアアジアが3割超のシェアを持っています。東京にいるとあまりイメージはないですが、関西とか強いのかもしれません。2位はナショナルフラッグキャリアのマレーシア航空であります。マレーシアの航空会社で過半数のシェアを持っております。次いで、ANAが来ております。

最近は高いですが、ANAのクアラルンプール発券が安いというのはこうしたところにもあるかもしれません。そして、5位にはシンガポールが入っています。

提供座席数シェア

提供数座席シェアは上表のとおりです。座席提供数は便数の多さと機材の大きさが関係してくるところであります。提供数が多いと当然、コストもかかるところであります。以上に記載のあるキャリアは一部のLCCを除いてはワイドボディでの運航が多いので、便数と就航地の多さが影響しているようでもあります。

日本とシンガポール間ではANAとシンガポールで2/3の座席提供数があります。また、東京とシンガポールを見ても62%と座席数シェアがあります。その割に運賃は高くて利用者数シェアもあるので利用が多いと言う事かもしれません。

また、インドやインドネシアはANA単独でもかなりのシェアがあり、JALもシェアがあります。国間の力関係や航空政策への力点の違いもあるのかもしれませんが、不思議であります。インドネシアとかのANAの特典航空券は◎であることが多く、そういう意味でも座席提供数が多いのかもしれません。

インドはムンバイは毎日運航していなかったりと多いイメージはないのですが、日印間の行き来が時間がかかることもあり、そもそも少ないのかもしれません。

一方で、オーストラリアとマレーシアはLCCが台頭しており、ワンワールドの自国キャリアと合わせると6~7割のシェアを占める供給数であります。

マレーシアはクアラルンプールだけでなく、大きな空港は多くあり、オーストラリアはメルボルン、ブリスベン、ケアンズ、パースなど就航していなかったり、毎日就航していないところを考えるとシンガポール航空とのJVは欲しいとも言えます。

最後に

JALはオーストラリアやマレーシアではANAよりも単独で上を行くかと思いましたが、ANAの方がすべて上だったというのは以外でもありました。ただ、オーストラリアやマレーシアではワンワールドパートナーであるカンタスやマレーシア航空が強いので、シドニー発券やクアラルンプール発券と言うのは魅力的なプライシングなのかもしれません。

また、SQとのJVをするとフェアベーシスと積算率の平仄をどうしていくのかが気になるところでもあります。JVで先行しているユナイテッドでもプレミアムエコノミーはいまだに解決しておらず、SQとはどうなるのか気になるところであります。

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