ロンドン・ヒースロー空港経由のフルサービスキャリアのビジネスクラス運賃が安いため、2つのキャリア運賃を取り上げて考えてみました。
ブリティッシュエアウェイズ マドリード=上海往復
旅程
旅程はゴールデンウイーク後半に上海に向けて出発し、復路は7月末にマドリードに向かうルートです。
上海への到着は翌日早朝、上海からの出発は未明となります。機材はボーイング777-300ERであり、いずれもロンドンでの乗り継ぎ時間は約1時間、接続の機材もそれぞれBA運航便でターミナル5利用のため、スピーディーに乗り継げそうです。
こちらはブリティッシュエアウェイズのサイトから直接予約ができます。
運賃・予約クラス・FLYONポイント
運賃・予約クラス・FLYONポイントは下記のとおりです。
運賃 約153,875円
予約クラス I+Jクラス(125%加算)
FLYONポイント 16,320FOP
FOP単価 9.43円/FOP
スケジュールも良く、FOP単価は10円以下と搭乗時期を考えると日本往復のプレミアムエコノミー、さらにエコノミーよりも安いか同等の運賃であり、とても魅力的です。
ヴァージンアトランティック マドリード=上海往復
旅程
旅程はブリティッシュエアウェイズとほぼ同じ、ゴールデンウイーク後半に上海に向けて出発し、復路は7月末にマドリードに向かうルートです。
上海への到着は翌日早朝、上海からの出発はお昼前となります。そのため、マドリード到着は深夜となります。機材はボーイング787型機となります。
ロンドンでの接続はそれぞれ2時間弱であり、マドリードからロンドンまではブリティッシュエアウェイズ、ロンドンからマドリードまではイベリア航空(A340)となります。
こちらはGoogleフライトで得られた結果からエクスペディアの画面に遷移する時だけ、エクスペディア画面で確認できました。
エクスペディアの日本語から直接検索しても確認はできませんでした。
前者からアカウントにログインすると支払い画面に進むことは可能でした。ただし、スペイン語で手続きを進める必要があるようです。
ヴァージンアトランティックのサイトでは検索結果すら出てきませんでした。
運賃・予約クラス・ステータスポイント
運賃・予約クラス・ステータスポイントは下記のとおりです。今回はヴァージンアトランティック区間をデルタ・スカイマイルに積算として想定してみました。
運賃 約159,785円
予約クラス Zクラス(150%加算)
MQM 17,266MQM
MQM単価 9.25円/MQM
デルタとJALのステータスポイントの単価を単純比較はできませんが、こちらも10円を下回っています。スカイマイル修行をしていてヴァージンアトランティックに搭乗してみたい人には良いかもしれません。
ロンドン経由で他に安いルートは
マドリード発券以外では、ブリティッシュエアウェイズはバルセロナやマラガ発券が安いルートとなっています。こちらはブリティッシュエアウェイズのサイトでも確認できます。
ヴァージンアトランティックでは、ポルトガルのリスボンやポルトが安くなっています。こちらはポルトガルとロンドン間はTAPポルトガル航空の組み合わせです。
ポルトガル発券の場合、ヴァージンアトランティック、エクスペディアでは確認できず、海外のネット代理店などで検索するしかなく、確実ではないようです。
なぜ、ロンドン経由が安いのか
ロンドン経由が安い理由として、直行便への対抗が一つに考えられます。中国系(中国国際航空、中国東方航空など)がマドリードやバルセロナに直行便が就航しています。
ダイレクト便でプライスが安いとやはり魅力的であり、それに対抗するにはプライスと言うことなのかもしれません。
もう一つはブレグジット(イギリスのEUからの離脱)懸念があるのかもしれません。離脱後どうなるかよくわからないため、同じEU圏内のフランクフルトやミュンヘン、アムステルダムを経由した方が無難という不安心理が働いているのかもしれません。
最後に
スペインやポルトガル発券の中国行きの安さが際立っており、これらの国では中国向けの直行便が少ないため、経由便キャリア同士の競争が激しくなっているようです。
加えて、ヨーロッパの情勢により、不安心理が働いている可能性も考えられます。
マイル修行をするには安いに越したことはなく、欧州でのマイル修行は今後の状況次第では良いかもしれません。