シンガポール航空のファーストクラスで短距離でない路線で安い路線を探してみましたので、お伝えします。
シンガポール航空で東京起点の世界一周が可能に?
シンガポール航空が以遠権を利用して東京=ニューヨーク間に直行便を検討していると言う記事が流れています。同社では成田=ロサンゼルス間で以遠権フライトを永らく運航しており、決して可能性のない記事とも言えます。
最近は航続距離が長い機材が増え、シンガポールからニューヨーク(ニューアーク)やロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトルなどノンストッパーの代表格とも言える航続距離のフライトを毎日飛ばしています。
そうした中で、シンガポールから東京経由便は時間がかかり、メリットがなさそうですが、同社の都合からするとニューヨークへの路線は直行のニューアーク便とフランクフルト経由のジョン・エフ・ケネディ便の2系統となります。
前者は直行便として時間が短いものの、キャパは少ない、後者はフランクフルトまでの需要はあるものの、それ以降は競合他社が数多あり、シンガポールから飛んできた機体が大西洋区間ではオーバーサイズとなることもあるようです。
東京経由とすれば大きな機材でシンガポール=東京間は座席をこれまで通り、確保でき、太平洋区間はANAとコードシェアをすれば、日本国内をはじめとして中国や韓国からの需要も巻き込めるため、人口の多いアジア経由の方がメリットは大きいと感じているのかもしれません。
個人的にはフランクフルト=ニューヨーク(JFK)間は機材を小型化(A359)して継続し、東京からはB777-300ERまたはA380Rで運用されるといいかもしれません。
そうするとTYO-NYC-FRA-SIN-TYOという世界一周ルートが確立され、旅行はもちろんですが、各金融大都市を周るため、法人需要も多く、世界一周運賃を持たないキャリアからすると魅力的になる可能性もあります。ファースト需要が意外と多く、採算性を向上させ、ルートを継続できるかもしれません。
SQのTYO-NYC路線が閑散期には大幅なディスカウントの可能性もあり、マイル修行でもANA便に対抗できる可能性もあり、大きな転換点となるかもしれません。
ファーストクラスの意外な路線
シンガポール航空の以遠権路線の話となりましたが、同社のファーストクラスの路線で安い路線を探してみました。
同社のファーストクラスというとシンガポール付近の出発地とそれに近い目的地とするルートでは10万円程度ではありますが、それ以外は20万円以上、日本路線では30万円からとやはり夢のクラスと言えます。
旅程
意外のルートであったのがソウル=シンガポール路線であります。アジアでも有数の都市と空港間のルートであり、ソウル発券は安いのですが、ファーストではあまりないのですが、それがそうでもないようです。
今回は片道であり、往復では片道×2のような運賃のため、片道にしてみました。
便はSQ611便に限定されますが、安定して利用できそうです。
運賃・予約クラス・プレミアムポイント
運賃・予約クラス・プレミアムポイントは下記のとおりです。
運賃 約165,455円
予約クラス Fクラス(150%+400PP)
プレミアムポイント 9,002PP
PP単価 18.38円/PP
ファーストとしてはかなり良い単価であり、ANAやルフトハンザの70%ビジネスよりは価値があると言えます。
ソウル仁川=シンガポール間のファーストクラスサービスは
機材はボーイング777-300ER
機材はボーイング777-300ERであり、ファーストクラスは4席(1-2-1配列の1列のみ)となります。A380Rのホテルのような個室に及ばないですが、運賃を考えると魅力的とも言えます。
シートスペックはシートピッチ81インチ、シート幅35インチのオープンスイートとなります。1席の後ろのビジネスクラスの11列もv広くお得なシートでありますが、ファーストと言うバリューがありそうです。
機内食
ソウル発のファーストクラスの機内食メニューは下記のとおりです。
ビーフ・テンダーロインステーキのグリル
ビーフ・テンダーロインステーキ、ローストマッシュルーム、ローストトマトにチミチュリソース(コリアンダー、バジル、パセリとエクストラバージンオリーブオイルのペーストソース)を添えた、「インターナショナル・カリナリー・パネル」のマシュー・モラン氏による一品
韓国風カルビ
カンジャンソース(韓国の醤油)でマリネした牛肉のショートリブ
ハーブとマスタードをまぶしたラム・ロイン
ラム・ロイン(仔羊のロース) 赤ワインソース、リヨネーズポテト、インゲン豆のフランス風バターソテー、パセリを和えたニンジンのシャトー切り
豚バラ肉のソテー 生姜とネギソース
豚バラ肉のソテー 生姜とネギソース、黒キノコ、花切りニンジン、チンゲン菜、ジャスミンライス
参鶏湯(サムゲタン)
もち米を詰めた若鶏、高麗紅参のチキンスープとアワビと共に
ローストチキンご飯とチンゲン菜と黒キノコ
鶏のもも肉のロースト、鶏がらで炊いたジャスミンライス、チンゲン菜と黒キノコ
鶏の胸肉のソテー
ブルサンチーズが詰まった鶏の胸肉のソテー、トマトサルサ、バジルのペストと新鮮なグリーンアスパラガスのリングイネ
ロブスター・テルミドールとポテト&アスパラガス
クリームソースで調理したロブスター、パセリを和えたフィンガリングポテト、アスパラガスのグリル
ノルウェー産サーモンのグリルステーキ
サーモンのグリルステーキとグレープフルーツ、低脂肪のハーブ・ヴルーテソース、韓国のキノコ、ナス、ズッキーニ
ブルサンチーズと野菜の焼きキッシュ
ブルサンチーズと野菜の焼きキッシュ、ルッコラのサラダ、エクストラバージンオリーブオイルでマリネしたチェリーバジルのサラダ
シンガポール航空ホームページより
地上で食べた方が良さそうですが、お店を探すのに時間がかかったりすることを考えるとメリットはありそうです。肴として楽しむのが良いかもしれません。
最後に
シンガポール航空のファーストクラスと言えばアジア内ではマイルと言う方法もありますが、マイル修行と言うところからするとマイルが貯まらない移動時間となってしまいます。
さらに、北京や香港に行く時間もかかり、ファーストクラスを味わうだけになってしまいます。ステータスポイント獲得は東南アジア発券からスタートとなってしまいます。
今回のルートでは単価は高いですが、Fクラスであり、何かの切り札に使えそうなチケットです。時間がない、混雑している、行く日がこの日しかないなどには有効かもしれません。