国内線のキャリアとしてはかなり異色を放つスターフライヤーでありますが、ANAのコードシェア便と言う側面もあり、何が違うか搭乗してみて比較してみました。
スターフライヤーとANAの関係
スターフライヤーは北九州に本社を置く、東証二部上場企業であります。上場していることもあり、個人投資家向けに株主優待を発行しているのも特徴でありますが、ANAやJALほど流通していないかもしれません。
スターフライヤーの就航路線は下記のとおりです。
国内線
国際線
国内線についてはすべての路線でANAとコードシェアをしています。これはANAが同社の株式の17.96%を保有していることもあります。
一方で一番同社を利用する東京羽田空港では北九州と福岡はJAL本丸の第1ターミナルにて発着しています。
さらに、これまでANAの本丸である第2ターミナルから発着していた関西と山口宇部便についても、2020年10月25日から第1ターミナルに移行します。
これはスターフライヤーのターミナル一本化によるコスト削減等による利益貢献となり、トップ株主であるANAにとって利用者の利便性よりも株主として、利益が上昇し、還元が拡大することを機体しているのかもしれません。それとも、そもそもEXITすることを考えているのかもしれません。
北九州や宇部の人にとってはANA上級会員となれば、ラウンジ利用や手荷物検査の優先がなくなり、デメリットかもしれません。
一方で、国内線を掻きまわしてきたスカイマークを落ち着ける最終断面かもしれません。同社の再建で手にしたA380もようやく道筋がついたところで、新コロでズタズタとなり、怒り心頭なところかもしれませんが、その復讐を粛々と進めている段階かもしれません。
スカイマークとコードシェアとなれば国内線ではかなり優位となり、ウィズコロの状況下で国際線はズタズタでも、国内線でピーチとともに網羅戦略を描いているのかもしれません。
そこまで張り巡らせば、やばい状況でも潰さないと言う判断に持ち込むことを期待しているのかもしれません。
搭乗記
どろどろとしたキャリア間の動きを妄想してしまいしたが、ここからはスターフライヤーの搭乗記です。
With コロナでも優先搭乗
一番驚いたのが、優先搭乗です。新コロ下では機体後方から優先的に搭乗するのが一般的ですが、SFJでは、同社のベガ会員とANAダイヤモンド会員が優先となっています。
そのため、コロナ以前のように混雑なく、搭乗できました。
座席は非常口席であり、コンプライがあり、それ以外は普通の座席と同じです。とはいってもスターフライヤーが誇るシートピッチの広さや革張りのシートは他社とは一線を画すのは事実であります。
シートモニターは個人的にはナビゲーション以外のあまり関心はありません。
離陸
国際線旅客便がほぼない関空の離陸は予定通りであり、今が国内線飛行機旅で史上最も良い年なのかと思うくらいです。
ANAの国際線エリアには飛ぶことを虐げられた機材が駐機していたりします。人間もそうですが、飛行機もちょくちょく、動かさないとさび付いてしまうことが見た目でもわかります。
離陸はいたって順調であり、そつなく、東に向かいます。離陸の様子は以下の動画のとおりです。
着陸
安定飛行に入るとサービスが始まります。
ANAではホットコーヒーのサービスを普通席ではやめていますが、スターフライヤーでは実施しています。同社のサービスの肝とも言え、ここは不退転なのかもしれません。
関西から羽田はあっという間であり、富士山がちらりと見え、羽田到着です。羽田へのアプローチは定番の木更津側からであり、A席からは多摩川とその先の工場地帯が見えます。
畑違いのNHの物流センターが見えます。
かなり国内線は回復したとはいえ、いまだにお茶引き的な機材は多く、日本経済フルパワーではないと言うこともそうしたところからも感じます。
最後に
スターフライヤーはプレミアムクラスなどのアッパクラスはないものの、普通席でもシートピッチが広く、機内エンターテイメントもあり、主力のコーヒーも他社と比較してもおいしく、短距離便では満足できるフライトであります。
これでアッパークラスがあったら、どんなシートができるのか逆に興味を持ってしまいます。
関西と羽田は新コロではもっとも影響を受けつつも、結構飛ばしており、同社の努力を感じつつも、一方で大丈夫かと心配してしまうところであります。