チャイナイースタン(中国東方航空/東航)のフランクフルト発上海浦東行きのビジネスクラスに搭乗しましたので、お伝えします。
中国東方航空の長距離路線機材
中国東方航空は北米、欧州、豪州に就航しており、長距離路線も多く、大型機材を有しています。特に機内に通路が2列あるワイドボディ機は新しい機材が多く、シートスペックはかなり良いものが多いと言えます。
ボーイング777-300ER(ファースト、ビジネス、エコノミー)
ボーイング787-9(ファースト、ビジネス、エコノミー)
エアバスA350-900(ファースト、ビジネス、エコノミー)
エアバスA330-200/300(ビジネス、エコノミー)
中型機の789や359でもファーストクラスが設定されているのは珍しいところであります。また、789や359のビジネスクラスは個室タイプの扉付きであるのも世界的に珍しいと言えます。
ボーイング777-300ERについては、後述しますが、1-2-1のヘリンボーンタイプであり、エバー航空のビジネスクラスとほぼ同スペックであります。
エアバスA330については、ワイドボディ機では同社で最も保有する機材であり、ビジネスクラスのシートも複数パターンあります。基本的にはすべてフルフラットですが、機材により当たりはずれがあるため、路線によって注意してみるのも良いかもしれません。
ビジネスクラス搭乗記
フランクフルトアムマイン空港をほぼ定刻で出発となります。
ビジネスクラスシート
ビジネスクラスのシートはヘリンボーンタイプであり、シートはフルレザーであります。
フルレザーと言う点ではエバー航空よりも豪華であります。
窓側でしたが、窓までの距離もかなりあります。
寝具はデフォルトにてシートベルトで抑えられています。
シートコントローラとモニターコントローラークラシックであります。シートモニターはタッチパネルのため、コントローラーはあまり使う機会はありません。
シート電源はユニバーサルタイプであり、アダプタ不要である他、USBポートがあり、充電には便利であります。
ヘッドフォンは5スターの航空会社のビジネスクラスで用意されているようなノイズキャンセリングでありません。マイヘッドフォンを持ち込めば関係なく、IT先進国の中国ではそうしたことを見据えているのかもしれません。
ファーストクラスシート
今回は二つ目のドアより前のビジネスクラスシートのため、目前にはファーストクラスがあり、ほとんど乗客がいなかったため、ドアが閉まる前に撮影してみました。日系のファーストよりも個室感が高く、壁の厚さが特徴的です。
窓までの距離もあり、いつかは搭乗してみたいシートと感じました。
ビジネスクラスのアメニティ
ビジネスクラスの搭乗の楽しみとして、アメニティがあります。東航のビジネスクラスのアメニティはロクシタンがメインであり、割と無難なポーチに収められています。
中身はアイマスク、耳栓、ヘアブラシ、オーラルキット、ロクシタンのリップバームや乳液となっています。
このほか、スリッパもあります。エアチャイナのように持ってきてくれて履かせてくれることはありませんが、素材はANAと同等レベルです。
このほか、後述しますが、パジャマがオンデマンドであります。
ビジネスクラスのトイレ
同社のビジネスクラスのトイレは意外というと失礼ですが、広い、清潔、快適であります。
パジャマに着替えるのに十分なスペースがあるだけでなく、専用の可倒式のベンチもあります。フローリングはタイル超であり、清潔感があります。片方の壁面は全部ミラーであり、着替えにも有効であります。
また、臭いを気にしているのか消臭ビーズや香りのする札がついており、トイレの環境にかなりこだわっているようです。
日系の航空会社にも見習うような点が沢山感じられました。
出発
ミラー仕立てのガラス張りのファサードのターミナル2に同機の機体を映しながら、ゲートを離れます。
滑走路直前ではライバルとも言えるエアチャイナ(国航)が先に離陸していきます。大変なことになっているコンドル航空の機材が結構みえます。
フランクフルトからの離陸は旋回なども少なく、そのまま雲の上に入ってしまうルートであり、物足りなさを感じますが、安定感があります。
離陸の模様を動画で撮影してみました。
機内エンターテイメント
ハリウッドなどのコンテンツが多いのは万国共通していますが、同社のアジア映画コンテンツ(Gem of Asia/アジアの宝石箱)はほぼ、日本映画であります。そのため、フライト中、字幕なしで原画通りに楽しむことができました。
エアチャイナや大韓航空と比較してもこの点はとても良く、寝る以外にも楽しめるキャリアと認識できました。
インターネット接続
中国東方航空のビシネスクラスでは、インターネットは無料であります。座席番号と航空券番号末尾を入力するとインターネットにアクセスできます。
ただし、その品質は良くなく、ほぼインターネットはできませんでした。メールアプリの通知は来るもののその内容を受信できないなど結構不便であります。
無料なので、文句は言えませんが、あきらめて映画など観た方がましであります。
機内食
10時間超のフライトであり、機内食は離陸後と到着前にあります。離陸後の食事は同社でも花形の機内食であります。
最初はドリンクとおつまみであります。日系ではドリンクに添えられるおつまみは、陶器に盛られて、新鮮なものが多いですが、ナッツであります。
この辺りはエアチャイナと同等であります。国内線プレミアムクラスとも同等であります。
前菜はサラダであります。個人的には素材そのものであり、好感でありますが、舌の肥えた人にはちょっとと思うかもしれません。
素材自体は欧州産のようであり、新鮮であり、大腸にとってはいい食材と言えます。
前菜の後にスープが配られますが、このスープが絶妙であります。ANAの長距離便のビジネスクラスでもスープが提供され、クノールカップスープと同等のインスタント風でありますが、MUのスープは生感があります。欧州発だからなのか不明ですが、スープは評価できます。
メインディッシュはビーフであります。機内食によくありがちなジャガイモ満載かと思うとニョッキであり、もちもちでした。
ビーフ自体も良いのですが、その味が出た汁とニョッキの組み合わせがベストでした。
デザートはオーソドックスにフルーツやチーズの提供、その後にケーキであります。イチジクは美味しく、最後は寝酒のブランデーで就寝となります。
フルフラットベッドにしてパジャマでおじゃま
食事が終わるとMUに乗り慣れた周辺の中国女子とみられる方は何やらCAにオーダーしており、黒い物体を受け取るとトイレに直行して、戻ると黒い姿です。
おそらく、パジャマかと思い、CAさんにパジャマとお願いしてみると袋に入ったパジャマを提供してくれます。
ビジネスクラスのトイレは広く、着替えもスペースも十分にパジャマに着替えてぐっすり眠ることができました。ANAのように衣類を保管してくれませんが、逆にその方が、自由に着替えが出来て良いとも感じます。
到着前の食事
順当なルートを飛行し、着陸2時間前ジャストで到着前の食事となります。食事前のドリンクはワインも頼めばOKです。
食事は中華をオーダーしましたが、お粥と焼きそばらしきメインディッシュであり、ちょっとはてなでした。欧州発では洋食にした方が無難かもしれません。
この食事の影響か不明ですが、着陸寸前からさしこみに直面しました。
着陸
PVGへの着陸はほぼ定刻でしたが、着陸した後は誘導路で20分ぐらい待たされ、移動もノロノロであり、結局40分以上の遅れとなりました。
さしこみの苦痛により、到着前に何度も機内のトイレに行こうと思いましたが、何とか我慢して、2019年9月にオープンした世界最大の上海PVGのサテライトターミナルのトイレまで我慢できました。
ゲートまでの道のりは長く感じましたが、ゲート最寄にトイレ(しかもピカピカ)があり、助かりました。
弾丸旅程で弱っていたのか、到着前の食事がヒットしたのかわかりませんが、着陸前のさしこみは勘弁したいところです。
最後に
中国東方航空の長距離ビジネスクラスについては、コスパは最高と言えます。マイル積
算やシートの広さを考えれば快適であり、マイル修行と考えればベストと言っても良いと言えます。
今回はボーイング777-300ERでしたが、最新のボーイング787-9やエアバスA350-900ではシートの快適さもあり、もっと良いと言えます。
いつかはコスパでなくてもサービスでもベストと言われる時代が来るかもしれないキャリアでもあり、そのレベルアップは見過ごせないキャリアであります。