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新幹線との在来線特急の乗継割引が激減、どの駅が生き残るのか

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新幹線との在来線特急を乗り継ぐ際に在来線特急料金が大きく割引になりますが、そのメリットが2023年4月より減少してしまうため、まとめてみました。

JR西日本の発表

JR西日本は9月2日に在来線特急料金の一部見直しと言うタイトルでニュースリリースを出しています。

在来線特急料金の一部見直しについて:JR西日本

それによるとB特急料金をA特急料金に統一ということであり、言い換えるとB特急料金の廃止であります。B特急料金はA特急料金に比較して安いため、実質的な値上げであります。

値上げ幅としては最短距離で100円、最長距離で430円の値上げとなっています。物価高騰もあり、原価増も有ると致し方ないと思いましたが、これに加えて、しれっと以下の発表もしています。

新幹線と在来線特急列車との「乗継割引」の一部見直し

山陽新幹線の岡山~新下関間の新幹線停車駅で、新幹線と在来線特急列車とを乗り継ぐ場合に適用となる「乗継割引」を廃止します。

自社エリア内とJR四国が関連するエリア内で新幹線と在来線特急を乗り継ぐ際の在来線の割引を廃止するという大きなことも出しています。

これは結構大きな値上げ要因であり、岡山駅で山陰方面(伯備線・智頭急行経由)や四国方面全線との乗り継ぎや新山口駅での山陰方面(津和野・益田方面)ではかなりダメージがありそうです。

まあ、単に値上げと批判しても仕方なく、e5489では特定の日時時間帯では、チケットレスで格安な特急料金を出していたりしますが、それを知らないと単に高くなることもあり、微妙であります。

新幹線と在来線の乗継割引とは何か

新幹線と在来線の乗継割引とは何か、JR東海のサイトで確認してみました。下記のとおりです。

下記の区間で適用されます。(2023/3/31まで)

対象区間

東海道・山陽新幹線の新横浜~新下関間の新幹線停車駅

東北新幹線及び北海道新幹線の新青森駅

上越新幹線の長岡駅・新潟駅

北陸新幹線の長野駅・金沢駅

北海道新幹線の新函館北斗駅

大阪駅(新大阪駅で新幹線と乗り継ぐ場合に限る)

坂出駅・高松駅(坂出駅及び高松駅は岡山駅で新幹線と乗り継ぐ場合に限る)

直江津駅(上越妙高駅に直通して運転する在来線の特急・急行列車に乗車し、上越妙高駅で新幹線と乗り継ぐ場合に限る)

津幡駅(金沢駅に直通して運転する在来線の特急・急行列車に乗車し、金沢駅で新幹線と乗り継ぐ場合に限る)で新幹線から在来線の特急・急行列車にその日のうちに乗り継ぐ場合

メリットとしては以下のとおりです。

在来線の特急・急行料金、指定席料金が半額

在来線から新幹線へ乗り継ぐ場合は在来線の乗車日かその翌日でも割引対象

ただし、対象外の列車があります。

対象外列車

〔サフィール踊り子〕〔WEST EXPRESS銀河〕〔踊り子〕〔湘南〕をご利用になる場合は、乗継割引の対象外

九州新幹線

路線区間だけでなく、対象の列車があるなどかなりわかりにくいところでもあります。

簡単に言うと、JR東日本の新幹線においては、関東では割引対象外でかつ、仙台も対象外、上越新幹線では新潟と長岡は対象のみ、北陸新幹線は長野と上越妙高のみとなります。

東海道新幹線は割と幅広いようにも見えますが、JR東日本の在来線特急の踊り子とサフィール踊り子が対象外であり、実質的には一部の寝台列車とJR東海の運行の在来線特急が対象となっています。

一方で、JR西日本の在来線区間とJR東海運行の東海道新幹線が交わる米原、京都、新大阪では聖域なのか、国鉄時代からほとんど手を付けずに割引対象となっています。

そして、九州はある意味わかりやすいのですが、九州に上陸するとどの駅(小倉、博多、新鳥栖、久留米、鹿児島中央など)でも乗り継ぎ割引はありません。

ケチと言いたいところですが、JR九州の在来線特急はネット割引など結構多く、うまく購入すると負担感は少ないですが、知らない人からは確実にチャリンチャリンされているようです。

西九州新幹線割引

ただ、JR九州では2022年9月23日に開通するに西九州新幹線では武雄温泉駅で新幹線とリレー特急と同一ホーム内で改札なしで乗り継ぐ場合は相互の列車の特急料金がそれぞれ10%割引(ケチ)となります。

ある意味、乗り継ぎ割引の復活ではありますが、佐世保やハウステンボス行きの新幹線との接続のない無印の特急ではそれが対象外のようです。当たり障りなく、佐賀県へのボディーブローかも知れません。

その他ルール

新青森~青森間のみを乗車する場合は割引の対象外であるものの、乗車券のみで特急・急行列車の普通車自由席を利用可能

新幹線を在来線の特急・急行列車をパンにしてサンドイッチする場合、言い換えると在来線=新幹線=在来線の二つの乗り継ぎが発生する場合、在来線のいずれか高い方の料金が割引対象

観光で来るとやはり、生活の場の中心は郊外に移転していますが、観光名所は青森駅近くにもあり、こうした特例があるのかもしれません。有料ではありますが、路線バスの方が接続が良いとバスを使ってしまうかもしれません。

後者については、長野から特急しなので名古屋に行き、東海道新幹線に乗り継いで新大阪に行き、そこから特急くろしおで南紀白浜に行く場合、距離の長いしなの号の特急料金が半額になります。こうしたルートは国会議員ぐらいしか利用しないかもしれませんが。国会議員は無料パスがありますが。

2023年4月断面で新幹線の乗り継ぎ割引が生き残る駅

以上のように記載しましたが、2023年4月1日以降、どこの駅が実際対象なのか個別に記載してみました。北から順に記載します。駅名と接続する特急列車名を記載します。

北海道新幹線

H5系

新函館北斗 北斗

北海道は一駅であり、今のところ、新函館北斗であります。新青森も北海道新幹線の駅も兼ねていますが、乗り継ぎと言う観点から記載しました。

あと10数年後には札幌では旭川や釧路行きの特急との接続が見れるかもしれません。長万部接続で室蘭、苫小牧行きの特急が出るのか楽しみでもあります。

東北新幹線

新青森 つがる

東北新幹線は670kmの長さがあり、駅も多いですが、もはや対象は新青森のみとなっています。仙台ではひたちが乗り入れていますが、ルール的に対象外となっています。

また、秋田新幹線はいなほとつがるについて、秋田駅で乗り換えが可能ですが、秋田新幹線は在来線なので対象外です。山形新幹線も同様ですが、在来線区間で特急すらないので対象外です。

上越新幹線

新潟 いなほ しらゆき

長岡 しらゆき

上越新幹線区間は埼玉・群馬県内は在来線特急とオーバーラップする区間でもありますが、ルール的に長岡以北に縛られており、新潟と長岡しか対象となりません。新潟駅ではいなほとの接続は新幹線といなほを同一ホームにするくらい気合を入れていますが、オーバーラップする上越方面行の特急しらゆきとも対象であり、半額攻撃ができるかもしれません。

北陸新幹線

E7系

長野 しなの

上越妙高 しらゆき(直江津含む)

金沢  サンダーバード しらさぎ ダイナスター おはようエクスプレス

    能登かがり火(津幡含む)

北陸は全線開通途上なので半額対象が多く、特例駅も多いと言えます。新幹線開通とともに並行分離した配慮であり、JRとしては虫食い路線となりつつも対応しているのかもしれません。

東海道新幹線

熱海 サンライズ出雲・瀬戸
静岡 ふじかわ サンライズ出雲・瀬戸
豊橋 伊那路
名古屋 しなの ひだ 南紀
米原 しらさぎ ひだ びわこエクスプレス
京都 サンダーバード しらさぎ ひだ びわこエクスプレス
   はるか くろしお スーパーはくと
   きのさき はしだて まいづる
新大阪 サンダーバード しらさぎ ひだ びわこエクスプレス
    はるか くろしお スーパーはくと
    こうのとり
    はまかぜ らくラクはりま(大阪)

東海道新幹線は他社を寄せ付けないセントラルパワーで他社線との乗り継ぎ割引は受け付けないように見えますが、意外と自社に儲けがありそうな駅は他社線エリアでも対象としています。

JR東日本管内おいては、熱海ではJR東日本運行の踊り子などは対象外(JR東日本側が外したかったようですが)な一方で、同区間をかなり走るサンライズは対象となっています。

そして、静岡や浜松、名古屋はエリアは当然としても、米原からは西日本とオーバーラップする地域ですが、新大阪に至るまで西日本の在来線特急は半額になります。

これは関東・中部からどれだけ関西に送客しているんだ。割引して当たり前だろうと言う東海の超パワーを感じます。逆方向を考えても東京名古屋に送客する数を考えるとJR東海には京阪地域や北陸地域では頭が上がらず、当面はこうしたのかもしれません。

逆に言うと最多人口の関東のJR東日本からすると儲からない西に行く新幹線のためになんで自社の特急をが割引しないといけないのかと言うこともあり、逆に東海も東京から関東に行くメリットはなく、昔から線引きができていたと言えます。

山陽新幹線

西明石 はまかぜ らくラクはりま スーパーはくと
姫路 はまかぜ らくラクはりま スーパーはくと 

今回、JR西日本乗り継ぎ割引の大リストラを図りましたが、岡山以西であります。その理由としては智頭急行という他社が絡んでいたのが要因と言えます。

本当は新大阪から新下関としたかったのかもしれませんが、それができないのは智頭急行が何かしら物を申したのかもしれません。

そう考えると、JR西日本が鉈を振れたのは、自社内路線とメリット一致したJR四国に繋がる路線と言えます。西日本管内に大きな需要をもたらすJR東海の東海道新幹線に関わるところは触れない、確実に一定の収入が与信されたところから入る第三セクターには触れないと言うことで乗り継ぎ割引廃止を断行したようにも見えます。

JR北海道のやばさを救うホワイトナイトは東日本と見えつつありますが、四国は西日本と運命共同体のようです。

最後に

N700

こうしてみると新幹線と在来線特急の乗り継ぎ割引は姫路以西では2023年3月末に消滅します。これまで乗り鉄の人にとっては新幹線は一駅区間にして、接続する在来線特急区間は最長距離で場合によってはグリーン車とかしていたケースも多かったと思いますが、兵庫以西の西日本では全滅となります。

昔は東京駅と上野駅と大宮駅以外は対象と認識していましたが、いつの間にかその認識を変えざるを得くなっています。

交通というのは時代に左右されますが、今はまさに大きな波が押し寄せていると言えます。

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