グリーンランド最大の都市であるヌークを歩いてみましたので、お伝えします。
木がない街
グリーンランドは世界で最も北に位置する陸地であり、メルカトルの地図では大きく見えますが、実際はオーストラリアの3割ほどの大きさであります。それでも大きいですが。
ほとんど氷に覆われていますが、グリーンランド西海岸は北大西洋海流も有ってか、氷がない場所があり、そうした場所に人が住む都市が多くなっています。
グリーンランドはデンマーク王国ではあるものの、自治政府が置かれており、最大の都市であるヌークは自治政府機関があり、国で言う首都的な都市であります。
飛行機を降りて、街に向かう途中、驚いたのが樹木が全くない点であります。気候的にはツンドラ気候であり、年間でも比較的暖かい時期に訪れたのですが、遠くの山は雪で覆われていたりします。植物が全くないと言うとそういうわけではなく、低草などは生えていました。
初めてのツンドラ気候の場所に来たわけですが、その荒涼とした景色はかなりインパクトがあります。
オールドタウン
オールドタウンはカラフルな建物が多く、観光向けの施設かなと思うと普通の住宅だっりします。観光客はいないと言うか、そもそも人があまり歩いておらず、車がたまに通るくらいです。
やはり、寒い場所なので中心部以外は歩く人は少ないのかもしれません。
デンマークらしく水辺に銅像があったりします。また、丘の上にはノルウェーの宣教師の像がありました。近くまで行って良いのか微妙だったので、麓からのみの撮影です。
荒涼とした大地にカラフルな建物が点在し、ここでしか見られない景色を久しぶりに体感し、時間とお金はかかりましたが、グリーンランドまで来て良かったと感じた日でもありました。
中心部はモダン
ヌークの中心部は空港から5kmほどのところに位置し、とてもモダンであります。雪国のためか、建物と建物が繋がっているショッピングセンターが多く、ヨーロッパの街とあまり変わらない感じであります。
結構、お洒落な建物が中心部では多く、北欧の街と言った感じです。ただ、北欧と違うのは、半分ぐらいが自分に似たようなモンゴロイドな人が多いところであります。イヌイットの人たちなのですが、スーパーのレジやレストランなどでもよく見かけます。ただ、北国のためか色白の人が多く、不思議な感覚であります。
超高層ビルは有りませんが、銀行などのオフィスはそこそこの高さであったりします。また、ショッピングセンター内部もヨーロッパやアジアと変わらない感じであります。
ただ、寒い所らしく、エントランスのドアなどは断熱のためか分厚い構造になっており、結構力がいる感じでした。
現金を使う機会はなく、クレジットカード(ほぼタップのみ)のみで過ごせました。
海岸線には近代的な集合住宅(アパート?)が多く、寒い場所にも関わらず大きな窓が沢山あり、豪華そうでした。
グリーンランドの産業は鉱業と漁業が中心のようで、もっと田舎を想像していたのですが、結構、近代的な場所でありました。以前、南の果てに近いチリのプンタアレーナスに行った際は辺境感がありましたが、ヌークについては荒涼とした大地は辺境感はありますが、意外とモダンで幸せそうな町でありました。
アパートに民泊
ホテルが結構高く、満室のところが多かったため、Nordbo in Centrumというアパートメントに1泊のみですが滞在しました。Nordboというホテルが運営しているアパートメントであり、民泊と言うよりはホテルに近い感じでした。
ヌークのショッピングセンターなどが集中している場所にあるため、買い物などは便利でありました。
部屋はスタジオタイプであり、キッチン等含めて45㎡であります。ホテルに近いレートですが、ホテルだと20㎡以下ですが、こちらは2倍くらいの広さであります。やはり、ここもエアコンはなく、窓際にオイルヒーターのみがありました。結構、寒いのでオイルヒーターをひねるとすぐに暖かくなります。じんわりとした温かさが良いです。
ソファに寝具が置かれており、ソファで寝るのかと思いつつも、結構快適でした。普段、自宅で酔いつぶれてソファで朝を迎えることが多いのですが。
窓からの景色は隣接する警備会社ビューでした。警備会社なのか休憩室みたいなところは24時間ライトがついていました。もっとも夜中でも白夜なので明るいのですが。
キッチンは立派であり、自炊とかも出来そうでしたが、ほぼ飲み物だけの利用で冷蔵庫が専門でした。
食器類など一通り、揃っています。グリーンランドのビールはほとんど瓶で売られているため、栓抜きが必要であり、一式揃っているので便利であります。
冷蔵庫はこうしたアパートメントとしては大きくはありませんが、冷蔵能力は高いらしく飲み物はあっという間にキンキンに冷えました。もっとも、寒い屋外に置いても変わらないくらいですが。
バスルームはシャワーブースのみでバスタブはありませんでした。自宅っぽい洗面台があり、シンプルであります。水はグリーンランドという事も有ってか勢いが良く、日本と変わらない感じでした。
部屋の鍵は電子タグであり、建物の入り口にあるキーボックスから取り出します。チェックインする日の13時にメールでキーボックスを解錠する暗証番号が送られてきます。
解錠すると紙袋の中にこの電子タグとWi-Fiのパスコードが同封されていました。チェックアウトの際に、キーボックスの戻すかと思い、キーボックスを開けると次の利用者向けの鍵が入っており、電話で確認すると部屋に置いておいてくださいと言われました。
時間が来ると自動的に無効になるのか、意外とITを活用している感じでした。
最後に
ツンドラ気候の荒涼とした大地と岩山、そして、フィヨルドで入りくんだ海がある中にカラフルな建物が点在するというヌークの街はインパクトは絶大でした。
また、街を歩けば、似たような顔をした人たちが多く、アジアにいるのかどこにいるのかわからなくなりますが、北緯64度の北の地であり、弾丸ではありますが、よくここまで来たと言う感動があります。