世界初の線路の上と道路の上を走る乗り物の開業日が決定しましたので、お伝えします。
開業日は2021年12月25日
2020年には開業すると言われていたものの、1年以上遅れて開業がついに決定した形となりました。
12月25日という事で12月31日まで実施されている四国ディスティネーションキャンペーン終了間際であり、同DCで販売されている四国DC満喫きっぷを活用して同地を訪れるのは厳しいかもしれません。
四国DC満喫きっぷは最終利用が12/28であり、DMV開業間際であり、なかなか予約は取れないこともあることが想定されます。
もっとも、阿佐海岸鉄道線は四国DC満喫きっぷはもともとフリー区間として利用できないため、別途費用が発生することには変わりません。
路線は2ルート
路線は2ルートあり、当初からアナウンスされていた室戸岬と阿佐海南をダイレクトに結ぶ路線と鉄道線を中心とした地域の足になる路線の二路線となります。
前者については海南室戸線といい、阿波海南文化村(牟岐線の阿波海南駅に近い)と高知県室戸市にある海の駅とろむ(タイポではありません)までを結ぶルートであります。
運行は土日祝日に一往復とのことです。
一方で、後者は海南宍喰(ししくい)線と言い、先述の阿波海南文化村と道の駅宍喰温泉を結ぶ路線となっています。こちらは平日14往復、土日祝日11往復の運行となります。
どちらのルートも甲浦(かんのうら)=阿波海南間は線路の上を走ることとなります。
目玉とも言える室戸岬直通線は土日祝一往復と、高知から徳島まで室戸岬を経由して周遊するルートにこれまでのタイムスケジュールに劇的に変化はありませんが、それでも直通で移動できる醍醐味はありそうです。
また、後者のルートは鉄道の宍喰駅と道の駅宍喰温泉間は1.1km程であり、歩いていける距離でもありますが、鉄道の駅である甲浦駅を経由して7-8km遠くなることを考えると地域内の足としての循環的なルートとも見えます。
当初は予約制
世界初のDMVという事で、鉄道ファンが押し掛けることや年末年始にかかることから、当初は予約制であり、まず、2021年12月25日~2022年2月2日までの運行分が予約開始となり、2021年12月02日(木)からとなります。予約は発車オーライネット(バスじゃないか!)となります。
このほか、宍喰駅や道の駅宍喰温泉などでも販売されるとのことですが、ネットでの予約が難しい人向けという事です。
短区間乗車は予約できないというの制限があるため、詳細は下記にて確認してみてください。
鉄印帳は真のコンプリート
第三セクターの阿佐海岸鉄道は全国の他の第三セクターの鉄道事業と合わせて、2020年の夏に始まった鉄印帳プログラムにも参加し、DMVに乗っていただいた上で鉄印帳を販売するとしていたこともあり、鉄印帳コンプリートができないままでいましたが、それもついに完成します。
もっとも、すべての鉄印帳をコンプリートしてもらえる「鉄印帳マイスター」は昨年夏の終わりに、阿佐海岸鉄道の鉄印が無くてもしれっと貰えるようになっていたため、焦らずに阿佐海岸鉄道DMVに乗れそうであります。
DMV開業間際の阿佐海岸鉄道
甲浦駅
開業間際の阿佐海岸鉄道沿線に行ってみました。甲浦駅です。駅は高架橋ですが、DMVの発着はどこになるのか、気になるところです。階段のないところの方が良さそうです。駅の先にはバス停があり、そちらになりそうです。
高架から降りるスロープです。らせん状にループして上り下りするようであります。
スロープの下にはDMVの看板もあったりします。
徳島と高知県境
徳島県海洋町と高知県東洋町の県境の国道55号線です。DMVは甲浦=道の駅宍喰温泉はこの道路をメインに走ることとなりそうです左折して竹ケ島に立ち寄る感じもします。
国道からの景色です。列車では見られなかった新たな車窓も見ることができそうであります。
今回は甲浦から牟岐までの路線バスで移動してみましたが、途中宍喰駅を経由します。そのため、駅手前には阿佐海岸鉄道の本社があり、これまでの気動車が止まっていました。
道の駅宍喰温泉
道の駅宍喰温泉で路線バスを途中下車してみます。写真の建物は売店などの建物であり、宍喰温泉は隣接するホテルの2階にあります。かなり立派な大浴場を備えた施設であります。
振り返ると緑色のバスが停車しています。よくよく見るとDMVであり、試験運転のようであります。
この時は何でこんなところで試運転と思いましたが、発表があって納得であります。
このあと、海岸線の国道を甲浦方面に走り去っていきました。
阿波海南駅
そして、JRとの乗り継ぎ地点となる阿波海南駅であります。DMVについてはここは途中駅であり、阿波海南文化村が終点となります。
牟岐線と阿佐海岸鉄道の線路は既に分断されており、阿佐海岸鉄道の線路は海側にカーブしています。
線路と道路の境界となります。ここで、タイヤと車輪の入れ替えをすることとなりそうです。
今回はここまでであり、実際乗ってみるのが楽しみでありますが、徳島から牟岐線経由でも2時間超、高知から土佐くろしお鉄道と路線バスを乗り継いでも3時間超かかるので、行くだけでも大変であります。大阪から高速バスというのか選択肢にも入ってきそうであります。
最後に
いよいよ開業日が決まり、本格的なDMVの歴史が始まります。盛り上がり、起爆剤となって欲しいところでありますが、海岸線を走るDMVは今後結構見られそうです。