東北で初めてとなるインターコンチネンタルブランドが2021年末に岩手県にある安比高原(あっぴこうげん)に開業予定であり、まとめてみました。
3 ブランドのホテルを岩手県安比高原に 2021 年に開業
IHG ホテルズ&リゾーツと日本国内での運営会社であるIHG・ANA・ホテルズグループジャパンと岩手ホテルアンドリゾートは3ブランドのホテルを2021年12月に開業すると発表しました。各ホテルブランドは下記のとおりです。
ANA インターコンチネンタルリゾート
ANA クラウンプラザリゾート
ANA ホリデイ・インリゾート
となります。
ANA インターコンチネンタルリゾートが新築、ANA クラウンプラザリゾートとANA ホリデイ・インリゾートは既存ホテルをフルリノベーションしてリブランドでの開業となる見込みです。
詳細はこちらです。
https://www.anaihghotels.co.jp/pdf/NewsRelease_20210415.pdf
英語
目玉は東北初のインターコンチネンタルでありますが、クラウンプラザリゾートについては日本初ではないかと思います。
写真を見ると、インターコンチネンタルは低層(4階建て)の建物ではあるものの窓が大きく開放的であり、部屋に温泉がついているタイプもありそうです。
そして、既存ホテルから改装されているだろう場所にあるホテルは現在下記のとおり、3つあります。
ホテル安比グランド
安比高原温泉ホテル
安比ヒルズ白樺の森
安比グランドは現在、スイートを含む客室があり、こちらがクラウンプラザリゾートになる予定です。
ホリデイ・インリゾートは安比ヒルズ白樺の森と安比高原温泉ホテルとがマージしてリブランドされるとのことであり、大浴場が手頃に楽しめそうな期待ができそうです。
三棟含めて1000室の客室ができるそうで、北海道のリゾート(ニセコやキロロ)に匹敵しそうです。
安比高原とは何か
起源は
安比(あっぴ、APPI)高原は岩手県北部の八幡平市安比町にあるスキー場を含むリゾートであります。起源としてはリクルートの創業者である江副浩正氏が社員用の研修施設であります。
その後、大規模なリゾート開発として同社も大きく関与し、前森山(1,309m)と西森山(1,328m)に跨る広大のスキー場が作られ、前述のホテルも建設されています。スキー命の江副氏にとっては夢だったのかもしれません。
丁度、バブル全盛とスキーブームに乗り、東北では最大級のゲレンデとして首都圏からも多くの人が押し寄せました。売りとしては最長5.5kmのダウンヒルとして、同じ岩手県でワールドカップが実施された雫石スキー場よりも長く(標高差も互角)、ウサギマークのAPPIのステッカーを車に貼るのが何故か流行ったりしたようです。
ずいぶん昔に滑ったことがありますが、北東北だけあり、雪質は良く、コースも初心者から上級者向けにも楽しめるコースがあり、かなりいい場所だと思います。
ただし、雪質が良いということは寒い場所でもあり、上級者コースの多い山頂付近のリフトは乗っていると、吹雪くとかなり寒いものでした。
バブルが弾け、スキーブームが去り、江副氏も表舞台から去り、資本が変わるなど現在に至っていますが、安比と言えば黄色のホテルはまだ維持されているようです。
スキーシーズン以外を考えてみると涼しい場所ということだけになりそうですが、レンタカーという足があれば、十和田湖へのアクセスも可能であり、国内屈指の名勝を見て回ることもできそうです。
なにより、食の宝庫である東北なので、食べるということを探求すれば飽きることはないでしょう。
ホテルのリノベーションについては、黄色が塗りなおされるのか、釧路のクラウンプラザのように黄色のままとなるかは興味深いところであります。
アクセスはどうなるのか
場所が岩手県北部ということもあり、県庁所在地の盛岡までは東北新幹線はやぶさ(約130分)で行き、そこからはバスでアクセスするというのがベストと言えます。
JRの最寄り駅は花輪線の安比高原駅がありますが、盛岡からは2時間弱かかり、安比高原駅からは送迎してもらうこととなります。
今回のホテルはIHG・ANA・ホテルズグループジャパンも参画しており、ANAで東京からの利用を考えてみると同県にある、いわて花巻空港はJAL便とFDA便の就航となり、ANAは就航していません。一見するとANA利用との相乗効果はなさそうです。
大館能代空港は意外と近い
Wikipediaより
大館能代空港は秋田県北部の北秋田市にあり、ハチというかマサルというか、秋田犬で有名な大館市や伊勢堂岱遺跡の北秋田市が最寄りとなっています。
秋田と青森に跨る十和田湖も場所的には近い場所となっています。秋田と岩手は遠いようですが、八幡平とは地理的には近い場所でもあります。ただし、その間には奥羽山脈があり、直線で行くのは厳しいと言えます。
しかし、近年、大館能代空港と大館市間、そして、大館市と東北自動車道の小坂JCT間の道路の整備が進み90分程で安比高原まで行くことができるようになっており、空港でレンタカーを借りれば、カーブのきつい山道を回避でき、信号が少ない高規格道路で行けるため、それほど難易度(そうは言っても冬場は厳しいですが)が高くないとも言えます。
大館能代空港はANA便のみの運航であり、1日2~3往復の運航であり、3往復時はホテルにチェックインに良い時間、レイトチェックアウトしても間に合う時間帯であり、選択肢としてはありそうです。
車の運転ができない人向けにもダイレクトに運行されるバスがあれば、利用が増えるかもしれません。
先々、海外からのアクセスを考えると羽田で乗り換えて、大館能代まで空路で行き、そこからワンストップで安比高原となるとかなり行きやすいリゾートとなるかもしれません。
最後に
安比高原にIHGブランドが降臨するのは驚きであり、その規模は日本国内では同グループにおいては最大規模とのことです。一方でアクセスなどANAにはあまり効果がないように見えますが、大館能代空港の活用をするとなると相乗効果はありそうであり、期待したいところです。
北海道と比較するとアクセス時間が短く、それでいて、コンテンツ(温泉、食べ物、景観など)は匹敵するところもあり、年中訪れることのできる国際的リゾートになるかもしれません。
ブランドも3ブランドあるため、大分のように高すぎていけないということもなく、週末弾丸湯治とかもできそうです。