ANAの羽田=ウィーン往復の新規就航となりましたが、インバウンド需要を考えるとウィーン発のビジネスクラスチケットでは、東京は最安レベルであるにも関わらず、ANAが参入した理由を考えてみました。
スターアライアンスのビジネスクラス中欧発券はかなり安い
欧州にはスターアラアイアンス加盟のキャリアが多く、ルフトハンザグループでは、ルフトハンザ、スイスインターナショナル・エアラインズ、オースリア航空があるほか、北欧にはスカンジナビア航空、最近アジアに力を入れている、LOTポーランド航空がそれぞれ、日本に乗り入れています。さらに、アジアから欧州に乗り入れるスターアラアイアンス・キャリアも多く、ANA、アシアナ航空、エアチャイナ、エバー航空、タイ国際航空、シンガポール航空、深セン航空と洋の東西キャリアが入り乱れると言えています。
そうした中で、日本発券は色々なしがらみがあるため、高いですが、欧州発券、とりわけ、ウィーンやハンガリーの首都であるブダペストなどは、日本行きが北京やソウルと比較しても距離を考えると割安と言えます。
ウィーン発券のビジネスクラスはいくらか?
確認のため、ウィーン発券のビジネスクラス東京往復を検索してみると最安は下記の通りです。
旅程
ウィーンから東京まではデュッセルドルフを経由し、欧州内はルフトハンザ便であり、日欧間はANAの長距離便となります。日本行きはデュッセルドルフで45分の乗り継ぎで、ウィーン行きの復路では、デュッセルドルフで4時間弱の乗り継ぎとなります。長距離区間はANAのビジネスクラスであり、全席通路側であり、隣席の睡眠を妨げることなく、トイレに行くことができます。
運賃・積算マイル・プレミアムポイント
ルフトハンザ発券ですが、大陸間はANA便であります。運賃は日本円で約212,692円であり、ビジネスクラスとしてはアジア最大級の安さですが、マイラーとしては、積算マイルとプレミアムポイントが気になるところであります。積算マイルは8,837マイルであり、プレミアムポイントは9,637PPであり、PP単価は22.10円であり、全くもって良いと言えません。日本品質のサービスで欧州往復をしたい人にはいいですが、あまりお勧めできません。
フライト | 区間マイル | 積算マイル | PP | ||
2月28日 | VIE | DUS | 491 | 344 | 344 |
2月28日 | DUS | NRT | 5,821 | 4,075 | 4,475 |
3月6日 | NRT | DUS | 5,821 | 4,075 | 4,475 |
3月6日 | DUS | VIE | 491 | 344 | 344 |
合計 | 12,624 | 8,837 | 9,637 |
他の航空会社のプランは
スターアライアンスにおいては、欧州間のチケットは近年高止まりしており、安い抜け道はありませんが、そうした中でもLOTポーランド航空や、エジプト航空を駆使すれば、最安17万円台で欧州と往復ができます。かなり、日程は縛られるため、スタートアップとしては厳しいですが、使い道はあると言えます。
ANAがウィーン路線を始める理由
ANAがウィーン路線を始める理由としては、やはり、様々な需要があり、色々なリスクが発生したとしても色々な需要がが継続性をもたらし、就航を続けられる可能性が高いと言えます。
また、スターアライアンス他社との互恵関係により、自社での稼ぎが弱くても、他社での需要により救われることもあり、リスクを極力下げていると思われます。そうした理由から特典航空券の空きに過度の期待はしない方が良いと言えます。
実際、エクスペディアなどで有償ビジネスのチケットを新規就航便で探すと、残り一席の日もあり、特典は結構厳しいと言えます。
最後に
新規路線が就航する場合、既存路線の空きを探すのも良いと言えます。新しい方に目が行きますが、特典航空券は変更手数料がないため、流動性が高く、粘り強く狙うと思う空きが出てくるが多いと言えます。
それ故、新規就航路線よりも既存路線を敢えて狙う方がいいかもしれません。座席数×特典枠と行かないのが特典航空券と言えます。