ANAが発表したひと夏の奇跡とも言えるキャンペーンですが、2020年の後半のマイル修行に使えるか考えてみました。
キャンペーン概要
キャンペーンの概要は下記のとおりです。
期間
7月1日~9月30日搭乗分の対象運賃の航空券を6月26日以降に新規購入の場合
内容
最大355日先の便への変更(区間変更を含む)が可能であり、変更に伴う手数料(取消手数料・払戻手数料)が無料となります。
変更手続の対象期間
6月26日9:00~9月30日(2020年)
変更リミット
購入した予約便の出発時刻前
対象運賃
VALUE PRMIUM 3、SUPER VALUE PREMIUM 28、VALUE 1/3、SUPER VALUE 21/28/45/55/75/SALE、VALUE TRANSIT、VALUE TRANSIT 7/28
※上記対象運賃の新規購入が必要であり、変更する場合も上記の対象運賃へ変更が必要
変更時の払い戻しと追加費用
変更に伴う手数料は発生しないものの、日程変更or and 区間変更の場合に発生する運賃の差分は増加となれば支払う必要があり、減額となればその分が払い戻されます。
キャンペーン期間外への変更はワンタイム
同キャンペーンの期間中の搭乗については何度も変更が可能なものの、期間外(10/1以降)は1回となり、予約ができる最大355日先までとなります。
キャンペーンに対する見解
夏休み期間にぶつけてきたキャンペーンであり、先行購入型運賃でも期間内であれば手数料なく変更ができるというフレキシビリティがあると言えます。
そして、変更はできても解約はできなく、ひと夏を過ぎると一度しか変更ができないため、最初の決済ボタンを押した時点でANAは現金を手にすることが出来ます。
そういう意味では解約費用の掛からない株主優待運賃とは性質は違うものと言えますが、キャンペーンには魅力であります。
利用者にとってメリットはもちろんですが、提供側にとっても変更に際して説明がかなり少なくなるほか、払い戻しよりも変更となることではるかに経営が読みやすくなると言えます。
ピーチも真っ青なSUPER VALUE運賃
今回のキャンペーンのバナーの横に記載されていた「ANA SUPER VALUEもさらにおトクに!」というフレーズが気になり、SUPER VALUEのかなり先の運賃を比較してみました。
9月27日の羽田夕方発の沖縄便(東京から日帰り往復となれば午前様帰宅で戻るような出発ですが)ANAのSV75では7,310円であり、SV28でも7,610円となっています。同様に運賃が10月以降でも見つかるようであれば、決済してもいいような運賃です。
一方でピーチでは同日の夕方成田を出発する運賃ではバリューピーチで6,780円となっています。同運賃は変更可能であるものの成田までのバス代まで考えると、ANA方が強い結果となっています。
ピーチは桃色ですが、ANAの青さに真っ青となる状態であります。
マイル修行ではどんな使い方が有効か
マイル修行となるとプレミアムポイントをいかに効率的に貯めると言うのがキーとなります。
その中で、このキャンペーン期間を活用するとなると一回のフライトで如何にプレミアムポイントを積算することを意味します。
6月末での2倍プレミアムポイントが終了し、マイル修行ではアフター2Xの世界ではこれまでのマイル修行と同じく、いかにコストを下げるのかと言うことになります。
国内線は飛行距離が短い分、掛け算効果のよく出るエリアでもあります。搭乗倍率2倍が効き、それに積算率が効いてきます。
そして、フライトが多い路線ではコスト面でも出発時間帯によっては魅力的となります。
以上からすると羽田=那覇路線でのバリュー系の運賃が際立つ時間帯を利用して、SV系で購入し、有償アップグレードを狙うのが最適かもしれません。
ある意味安全安心なプレミアム株主優待は魅力的ですが、片道3.6万円程コストがかかり、株主でなければ優待券の調達費用も考慮が必要です。
しかし、前日・当日にバリューでアップグレードできれば、そのコストを最大1.3万円も下回ることが可能となります。
週末搭乗の場合、前日夜のプレミアムクラスの空席状況は注目点であり、普通席のバルクヘッドを探しつつ、プレミアムクラスを探すという普通の人と違う週末の夜となりそうですが、結構な確率で成功するので粘り強くチェックするのがいいかもしれません。
スーパーバリューではじめ、前日または当日にアップグレード成功を狙い当日でも厳しい場合は、目星をつけていた変更日の運賃に変更すると言うのが安全パイかもしれません。スーパーバリューとバリューの差分が少なさそうな日程と時間帯を学習する必要はありそうですが。
東京=羽田間でバリュー系運賃+アップグレード費用が2.8万円~2.4万円以下となれば、PP単価は10円以下となる一方で、プラス1,000PPぐらいは差がつけられそうです。
プレミアムポイント2倍キャンペーンをうまく利用できなかった場合でも、まだ機会があると言えます。
もし、これに加えて、プレミアムポイント2倍キャンペーン延長となったら、狂喜乱舞となり、15万ダイヤとかSFC級(フローベースで)に誕生することとなるかもしれません。
最後に
今回のキャンペーンは先の読めない現況において、安心して利用者が購入できる措置が前提であります。
一方で、提供者にも今後の経営安定のために早く現金を手にしたいとも言える施策であり、利用することで相互メリットはありそうです。
また、マイル修行においても特定の路線と時間帯で安さ際立つバリュー系運賃を当日でも変更できるとなるとプレミアムポイント加算のブースター役であるアップグレードにとっても強力なヘッジとなりそうです。
2X祭りに乗れず、国際線搭乗も年内は絶望的と言うのが見えてくる段階で、ひと夏の奇跡とも言えるキャンペーンであり、痛快であります。
これまであまり利用してこなかったバリュー系運賃ですが、活用してみようかなと思います。