海外発券において、ブリュッセルを経由して東京に行くルートについて、意味があるのか考えてみました。
ANAブリュッセル便
現在のANAのブリュッセル便は以下のスケジュールで運航されています。
NH231便 NRT > BRU 10:50 > 17:30 B789
NH232便 BRU > NRT 20:50 > 18:35+1 B789
成田、ブリュッセル発、いずれも水曜日と土曜日のみとなっています。
週に2便しかなく、しかも成田発着というブリュッセル便は使い物になるのかという疑問もあるかも知れません。首都圏にお住まいの方であれば、成田発10:50は対応できますが、結構早起きの時間帯でもあります。
ブリュッセル着は夕方であり、ブリュッセル空港は市街地から近く鉄道でも移動が可能なので、市内にそのまま宿泊する場合は結構良いかも知れません。
また、ブリュッセル発については20:50と欧州発では一番遅いくらいであり、土曜日を最後まで活用でき、欧州内からのフライトも時間が合えば、結構遅くまで活用できそうです。
日曜日の成田着はサザエさんが始まる時間ということで、変に朝や昼に到着するよりは時間の無駄遣いがないので、家に直行して風呂に入って寝ることができるとも言えます。長期滞在だとなかなか、寝られないかも知れませんが。
ちなみに、同便は流行病対策のF社のコミナティ筋注を運んでいた、いる便でもあり、ある意味、我々のために役立った路線とも言えます。今度、7回目のワクチンを受けます。最後の無償接種かも知れませんが。
ブリュッセル航空とは
ブリュッセル航空とは、文字通り、ベルギーを代表する航空会社であり、元々はナショナルフラッグキャリアであり、その当時の名前はサベナ・ベルギー航空でしたが、同時多発テロによる航空需要の縮減により、倒産し、その後に、SNブリュッセル航空として事業再開をします。5年程の後にはイギリスのヴァージングループ傘下のヴァージン・エクスプレスと合併、現在の名前のブリュッセル航空に変更しています。
このままであるかと思うと2008年にルフトハンザグループが出資し、最終的には完全子会社にすることを発表します。そうした中で、2008年にはスターアライアンスに加盟し2016年12月にはルフトハンザグループの100%子会社となり、現在に至っています。
ハブ空港はベルギー・EUの本拠地のブリュッセル(BRU)であり、欧州主要都市、アメリカではニューヨーク、ワシントンD.C.、カナダではトロントに就航している他、ベルギーのかつての直民地であるアフリカに路線が多いのも特徴的であります。
機材については長距離国際線の機材としてA330-900neoを保有しています。インターユーロ路線はナローボディのA319,320となっております。
なお、2レターコードは伝統なのか昔からのSNが現在も続いています。
ANA海外発券においてブリュッセル経由とするメリットはどこか
ブリュッセル経由のANA接続旅程は欧州各地と結構あります。ユーロスターと競合するロンドン便もあり、ブリュッセル航空が就航している欧州都市は結構あります。
しかし、割安な都市は限定され、イタリアとノルウェーが群を抜いて安いように感じます。イタリアはそもそも、伝染病がなければすでにANA直航のミラノ線が当たり前であったこともあるのかも知れませんが、スカイチームの牙城を崩すためにアグレッシブに設定していると言えます。ブリュッセル経由のみならず、スターアライアンスで結ばれたフランクフルト、ミュンヘンも安いと言えます。予約クラスはHクラスが割安であります。
そして、ノルウェーであります。オイルと投資で潤っており、一人あたりのGDPでは世界有数のノルウェーでありますが、ANAの運賃はなぜか安く、ブリュッセル経由もその通りであります。オスロ発券は安定の100%のMクラスであります。
これがルフトハンザ経由であれば、イタリアではナポリやシチリア島、ノルウェーではベルゲンも出てくるのですが、ブリュッセル航空のインターユーロ路線の便数が少ないため、かなり制約が出てきます。
また、ANAでは国際線の乗り継ぎレギュレーションを変えており、以前はストップオーバー(24時間以内の乗り継ぎ)以上でも、同等の運賃でした。言い換えるとANA便に乗る日と欧州各地からANA便出発都市に到着する日がずれていても問題はありませんでしたが、ここ半年以内からは厳格に同日の乗り継ぎとなってしまいました。
マイル修行対策なのか、不明ですが、このため、朝6時台のフライトでフランクフルトやブリュッセルで乗り継ぎが必要となってしまいます。一週間の途中降機滞在は別として、24時間以内の乗り継ぎは許容してほしいところであります。IATAのルールに触れそうでもあります。
このおかけで、ミュンヘン便乗り継ぎは不可となり、ブリュッセル便も大体の都市からは朝早く起きる便となり、ブリュッセルでは長時間滞在となります。
オスロは6時台、イタリアも午前中発(ベネツィアが一番遅い)であり、ブリュッセルでの乗り継ぎ時間が長くなります。ある意味、ブリュッセル観光で小僧や美術館などを堪能できるとも言えますが。
真のメリットは
そして、真のメリットを考えてみるとレアな路線ゆえに旅程が合うと、ビジネスクラスへのアップグレードがしやすいと点です。フランクフルトは欧州全域の乗り継ぎを担っているにもかかわらず、機材は過去には77Wになったのにもかかわらず、今は鉄板で789であります。それが故に満席に近いフライトが多く、ANAとしては儲かっているので、顧客の不満は関係ないのかも知れませんが、ピタッとフリートなのでしょう。
そうした中で、貨物需要もあってか、ブリュッセル路線はのんびりしていることもあり、波動的に混雑することもありますが、狙い目かも知れません。特に日本に日曜日の夕方に到着するので、弾丸旅程としては、活路があると言えます。
こうした点がメリットであり、北欧や南欧の旅行の際には検討するルートというメリットがあります。
最後に
個人的には運休しているデュッセルドルフ便はまだ利用していませんが、ブリュッセル便を利用すると欧州はコンプリートできそうなので、ぜひ利用してみたいところであります。まあ、デュッセルドルフ便が再開となれば、ICEでブリュッセルに乗り継いで弾丸旅程もできそうであり、パトラッシュ(フランダースの犬)ルートとして開花しそうでもありますが。