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エア・グリーンランド搭乗記 ヌークからカンゲルルススアーク 遊覧飛行のような景色

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グリーンランドの大地を北上してみましたので、お伝えします。

不思議なグリーンランドの国内線

首都の空港にしてはとてもこじんまりとしたヌーク空港であります。周りは荒涼とした景色が広がっております。建物は耐寒の独特なメタルのような外壁(パッとサイデリアではない)であります。

ヌーク空港の滑走路は950mしかないため、プロペラ機しか飛べず、レイキャビックからも時間がかかります。新空港構想も有るようですが、どうなんでしょう。北米から直行便があると軽井沢のように行きたい場所でもあります。

チェックインカウンターには誰もいないのですが、目の前に行くと奥からスタッフが出て来て手続きをしてくれます。一応、パスポートを提示すると搭乗券を発券してくれました。

後は搭乗を待つだけですが、何か違和感を覚えます。何かと思っていると手荷物検査がないのであります。飛行機に乗る前は必ず、上着を脱いだり、場合によっては靴を脱いだりするものですが、それが全くないので無意識に違和感を感じていたようです。

ただし、同空港でもレイキャビック行きなどの国際線の場合は別室に手荷物検査する場所があるようです。

辺境の空港らしく、旅人が足跡を残したいためなのか、ステッカーが沢山張られていました。なぜ、消火栓の扉なのかは不明であります。漢字などは一切ありません。

最後まで手荷物検査はなく、歩いて機内に。今回も非常口座席でした。気持ちばかり足元が広い座席であります。アイスランド航空もレザーシートでしたが、エア・グリーンランドもレザーシートでした。ANAの場合はレザーではなかった気がします。

非常口座席のカードは自家製のような手作り感があります。ここに座る場合は英語が必要最低限ですね。緊急時にポケケトークとか翳している暇はないですからね。正直、普段はポケケトークかDeepLとかないとダメですが。

アイスランド航空では機内誌は有りませんでしたが、エア・グリーンランドでは紙媒体の機内誌がありました。ナショナル資本の航空会社はこういう所は伝統なのかもしれません。

機材は前回に続き、DHC-8-200でした。ほぼ、満席であり、ヌークに来た時に欠航が出たり、搭乗当日、グリーンランド南部のナルサルスアークへのフライトが欠航となり、グリーンランドではハブ空港に近いカンゲルルススアーク に向かう人が急に増えた影響があったのかもしれません。

プロペラが回転しだし、離陸であります。滑走路混雑とは無縁であり、滑走路の端まで行くのも距離が短いのであっという間であります。一応、ターニングパッドがあり、回転して一気に離陸であります。500mぐらい滑走で飛び上がってしまいました。

なかなか見られない絶景

ヌークに来た日はかなりの荒天で雲が低く立ち込めていましたが、ヌークを去る日は曇りではあったものの、風は穏やかであり、北上する程、天気が良くなっていきました。

そのおかげが、眼下の景色はこれまでに見たことのないような絶景でした。

かなりの標高の山々が見えたりします。イタリアからイギリスに行く時にアルプス山脈を越える時もかなりの絶景ですが、それ以上の景色であります。それがかなりの時間続きます。

河川のようですが、半分凍っているのか、水になっているのか不思議な感じであります。毛細血管のようでもあります。ロシアルートであった欧州線でもなかなか見られない景色であります。

かなり内陸にある入り江です。こんなところで不時着したら断崖絶壁の連続で動けなさそうです。プロペラ機という事も有ってか高度は低く、よりダイナミックに見えますが、新潟からセントレアまで搭乗した時はプロペラ機でしたが、その時見えた日本アルプスと比ではないくらいの景色でありました。

氷河であります。南米上空で観たものよりもブルーではありませんが、その規模はかなりのものであります。ここは凍っていましたが、この先の1kmぐらいはフィヨルドと合流して水となっていました。神の仕業なのか、人間の仕業なのかわかりませんが、地球が生き物であるように感じます。

カンゲルルススアーク が近くなると氷の世界ではなくなりますが、樹木のない荒涼した台地に無数の湖が見えます。ここまで人間の営みが感じられる道や灯かりや港などは一切、目視することはなく、やはりすごい場所に来たのだと実感しました。

ランディング・ギアを出すとようやく、人間の営みが感じられる道が見えてきます。しかし、建物は見えず、これから降りるカンゲルルススアークはどんな街か気になるところであります。

カンゲルルススアーク空港

当然ながら、沖止め最高であります。ターミナルまでは徒歩徒歩であります。写真、真ん中の比較的新しい建物が空港のターミナル機能をしている建物であります。

カンゲルルススアーク空港はジェット機に対応しており、それなりの長さの滑走路はありますが、普段はプロペラ機やヘリコプターの方がメインでありました。

到着ホールと言うか、同空港の出発も到着もこのスペースのみであります。背後にチェックインカウンターがあり(かなりこじんまりとしていますが)、ここがメインの場所のようです。

一応、同空港はコペンハーゲンと唯一結ぶ空港でもあるので、出発エリアは写真に右の奥にセキュリティエリアは有りますが、そんなに広くなく、こじんまりとした空港でした。

カンゲルルススアーク空港の表玄関であります。普通の空港は車寄せがあったり、場合によっては出発と到着で導線が二層構造になっていたりしますが、なんと入り口は扉一つでありました。カンゲルルススアーク空港とかの目立つ表記もなく、レアな体験であります。当然、タクシーとかいるわけも有りません。

そもそも、人口500人足らずの街であり、その割に滑走路長は2,810mであります。グリーンランド随一のハブ空港であり、空港業務と乗継待ちの宿泊者や観光客向けのアクティビティがメインなので巷の空港とは違うと言うのも納得できます。

ヌーク空港(GOH)からカンゲルルススアーク空港(SFJ スターフライヤーではない)の区間マイルは198マイルであり、羽田から小松と同距離であります。飛行時間は1時間であり、機内サービスはドリンクサービスぐらいはあったのですが、機内のトイレが壊れていて使えないため、ドリンクサービスは中止(本当かいな? 経費削減でわざとではないか?)というものでした。

カンゲルルススアーク空港は北緯67.1度あり、北極圏は北緯66度33分以北であるので、人生で初めて自分の足で北極圏に到達したことになります。プンタアレーナスに行ってから四半世紀近く経ちますが、それ以来の感慨であります。

最後に

グリーンランドへのフライトは高額でありますが、カンゲルルススアークで1泊しないといけない旅程の場合、(同社ではFly 'n Sleepと呼んで推していますが)はかなり航空券が抑えられます。と言っても結構高いですが、変に片道を購入するよりも安く、時間があればコペンハーゲンから同ルートを活用をして、ヌーク往復するのが低コスト(それでも結構高いですが)でグリーンランド体験となりそうです。

折角のグリーンランドではありますが、弾丸旅程でフライトがメインとなり時間短しという旅でありました。ただ、そのフライトで絶景が観ることができたので、満足であります。遊覧飛行並みのフライトが旅程でカバーされたのはラッキーでした。

これまでの自分の足での北限もレコード出来ましたし、世界観が違う風景が広がっていました。生涯の投資と見てよいような旅でした。

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