道北の稚内からオホーツク海に面するオホーツク紋別空港まで移動してみましたので、お伝えします。
文字通りの最北端駅の稚内駅
昔の稚内駅は昭和な駅そのままでしたが、今の稚内駅は複合施設として生まれ変わっています。1階は駅とお土産店舗、セイコーマートがある他、ローカル路線バスの旅では随分古臭く感じたバスターミナルも集約されています。
2階には映画館・T・ジョイ稚内があり、市民が集まるような施設にしている工夫が感じられます。
最北端の鉄路である演出が至る所にあり、スマホやカメラで撮影する人が多いのも特徴的です。
号数が降られていない特急「宗谷」
稚内から札幌まで結ぶ特急は伝統なのか1960年に準急として走り始めてから特急に格上げまでしており、60年間走り続けている列車でもあります。
最盛期はスーパー宗谷として札幌との間を3往復したこともありますが、現在、列車番号数は振らなくて済む一日一往復となっています。
上りの宗谷号は旭川始発のサロベツ1号の折り返しとして運転されます。
261系グリーン車は1号車の半分の設定となっています。普通席との間にある通話ブースはもはや通話をする人も少なくなっており、時代遅れとなっています。


ダニッシュコラボのブルーレザーシートと木目の切り妻は今もって古さを感じないデザインであります。木目は経年で味が出ており、むしろ魅力的とも言えます。
ANA4929便で使用しなかったスリッパを使用します。旭川までは3時間以上あり、スリッパが役立ちます。
旭川には夜9時過ぎ到着であり、到着後は寝るだけのため、車内での食事を充実させるべく、駅付近を散策してみました。駅にはセイコーマートが直結しており、お酒はかなり充実しています。
一方で夕方の時間帯のためか、惣菜類はあまりなく、物足りなく感じ、道路を挟んだ向かいにあるスーパーに。
日本酒需要が多いのか冷えた日本酒は多いのですが、最近日本酒を飲むと眠ってしまう病がすごく、ワインにしたかったのですが、冷えたものはありませんでした。
惣菜を見てみると夕方もあり、ほとんどありませんでしたが、鮮魚コーナーに行くと生ウニが販売されており、とても惹かれてしまい購入してしまいました。
ドリンクはセイコーマートで調達し、発車と共に栓を空けます。トカップは優しい味であり、ウニはニッカハイボールと共に嗜みました。


JR北海道では車内誌を搭載しており、北海道の広さを象徴するようなページもあります。今回の稚内からオホーツク紋別空港までの移動は輪島から軽井沢位までの移動に匹敵するようです。
暮れなずむ道北らしい景色が続きます。携帯電話の基地局以外に人口の建造物はない景色がしばらく続き、そのまま夜となります。
夜汽車となると車窓は真っ暗であり、耳の感度が強くなります。気動車のエンジン音とそれが静かになった合間の踏み切り音が印象的であります。
夜汽車感満載で1時間ほど過ごすと旭川に到着となります。木材ふんだんの旭川駅を降りてこの日はこれで終了です。
石北線で遠軽に
翌朝、オホーツク1号で遠軽まで。渋いキハ183系が入線。ハイデッカーのグリーン車は往年の事態を彷彿とさせます。
車内に入るとLEDでさらっと表示できるところをひとつひとつパネルで表示するところが昭和らしさを感じます。


ハイデッカーの特徴でもある天井近くまでの窓は今でも特別感はあります。
シートはリニューアルされているものの、時代感はあり、Club ANAアジアのような感じです。コンセントもついており、電源不足に陥っても大丈夫です。
約2時間の旅、昨夜ホテルの部屋で飲もうとしましたが、疲れて飲まずにいた男山を朝から飲んでしまいます。
日本酒を飲むと眠くなり、寝過ごしてしまうことが多々あるのが心配ですが、何とか無事でした。


石北本線も北海道らしい景色が広がり、そば畑やトウモロコシ畑が続き、石北線で一番険しい石北トンネルに向かいます。
もともと駅であった上越信号所を通り抜け、石北トンネルに入ります。動画として撮影してみました。以下のとおりです。
トンネルを通過してしばらくすると遠軽駅に到着。スイッチバックとして有名な駅であり、停車時間も長いため、多くの人がそれを撮影に向かいます。
今日はここでお終いであり、バスターミナルに向かうことに。
オホーツク紋別空港に
オホーツク紋別空港では道内便はなく、羽田便のみという、北海道の他の都市(函館、釧路、女満別、稚内、利尻、奥尻)などと異なる異色の空港とも言えます。
そのため、陸路でのアクセスとなりますが、なかなかダイレクトにはアクセスできず、乗り捨てのレンタカーでもなければ厳しいところであります、
ホテルなどの滞在も考え、今回は旭川からアプローチし、遠軽からバスでアクセスとなりました。時間は一時間ほどと北海道の乗り継ぎとしては比較的短いところです。
バスターミナルは遠軽駅から徒歩5分程の、国道242号線沿いにあります。きちんとした待合室があり、待ち時間があっても大丈夫です。ターミナルから5分程のところにスーパーもあり飲み物も調達できます。
バスは一般的なローカル路線バスであります。乗客は4人だけであり、蛭子席に。オホーツク海に抜けるバス旅の景色はなかなかであります。
途中、湧別では道の駅・かみゆうべつ温泉チューリップの湯のところだけが多くの人で賑わっていました。
オホーツク海沿岸に来ると遠くに海が見える雄大な景色を楽しみつつ、紋別空港に到着となります。運賃は1,150円であります。


終始ローカルなバス旅は最高でした。
最後に
今回は鉄道最北端から自然豊かな紋別空港までの移動をしてみましたが、北海道らしい自然を終始感じられる移動でした。移動でも楽しめるのが北海道の旅であり、機会があったら、北海道にまた行ってみたいと感じてしまう旅でした。