第三セクターのであるしなの鉄道が運行する快速「軽井沢リゾート号」に長野から軽井沢まで乗車しましたので、記事にしてみました。
軽井沢リゾート号とは
軽井沢リゾート号はしなの鉄道が提供する土休日観光有料快速列車であります。軽井沢駅 - 妙高高原駅間をしなの鉄道線・信越本線・北しなの線経由で運転する快速列車の愛称であります。
車両は2020年7月から導入された、しなの鉄道SR1系100番台電車を用いて運行されています。SR1系電車は東武東上線のTJライナーや京王線の京王ライナーと同じくシートを可変させることができるデュアルシート構造を備えています。
停車駅が少ない
停車駅の少なさは第三セクターの中では随一であり、かつてのあさま号を凌駕すると言っても過言ではないです。
クロスシートで停車駅が少ないので、買い込んだお酒を飲むのも気が引けません。
軽井沢リゾート4号については、妙高高原を出発すると黒姫、牟礼、豊野、そして長野と以前の直江津まで行っていたあさまに近い運用です。
そして、長野以東は戸倉と上田のみの停止となり、かつてのあさまが停車した小諸をスキップするなど快速ぶりが顕著となっています。
長野から軽井沢まで1時間であり、新幹線の約30分には勝てないものの、速達性の意義があるかもしれません。運賃は第三セクターということもあり、高めですが、指定席券400円まで込みで考えると2,000円であり、新幹線が自由席でトータル約3,200円と考えると時間当たりの単価はほぼ引き分けとなります。
ちなみに、長野から東京で、同列車を軽井沢まで利用し、軽井沢から新幹線を利用した場合と長野から東京までダイレクトに新幹線を利用した場合は、あまり変わらず、昔ながらの節約術は通じないようです。
座席配列は
有料快速以外の運転時はロングシート、快速運転時はクロスシートの運用がされています。
カラーリングはロイヤルブルーをベースにゴールド帯をまとい、プレミアム感漂わせるビールのラッピングにも似ています。
事前指定前提であるものの土壇場でのってもOK
基本的にはWEBで事前に指定し、購入すると気に入った座席を指定でき、停車各駅の付近のお店などで割引を受けられるのですが、土壇場で乗車しても、車内で指定が可能です。
今後、アフターコロナで人気が殺到するとその限りではないので、快適に楽しみたい人は早めに訪れてみるのもよいかもしれません。
しなの鉄道の長野駅の窓口は意外と早くクローズ(16:40)でしたので、乗り継ぎ時間が間もない人は乗車して、指定を受けるかたちとなりそうです。
車内での指定は車掌さんが感熱紙の指定席券を発見してくれて、問題ありませんでした。支払いは現金となります。
リゾート号の快速ぶりはかつてのあさま号を彷彿
前述のとおり、長野から軽井沢間の停車駅は戸倉と上田に限られます。かつてのあさま号では小諸に停車していたのですが、それを凌駕する停車駅の少なさと言えます。
快速とは言うものの、その通過具合はかつての「信越線 特別急行あさま号」を彷彿させる走行であります。カーブが多い路線をSR1系100番台が飄々とこなしていくのはかつて、同路線で看板を張ったあさま号にも似ています。
軽井沢が近くになるにつれて大きくなる浅間山は表情が変わります。長野方から見ると最初は良くわからないほどの浅間山ですが、軽井沢が近くになるにつれて、関東から見た浅間山に近くなり、その存在感が現れます。
軽井沢到着
終点軽井沢に到着となります。新幹線開業以前はここで、碓氷峠を超えるために電気機関車EF63の重連と接続していましたが、今はそのまま長野方に折り返し気楽な存在でもあります。
気楽ではありますが、かつてのEF63が横で見守っており、気が許せないかもしれません。駅構内にある一本の桜が満開となり、SR1系電車のブルーとのコントラストが鮮やかです。
しなの駅改札の横にはかつての峠の釜めしのお店もあります。学生自体にこの釜を食べた後に持ち帰って使えかと思いましたが、一度も使うことなかった記憶もあります。
ちなみにお店はおぎのやでなく、しなのやでした。
しなの鉄道からは反対にあたるアウトレット側に行ってみるとお月様がきれいでした。軽井沢の標高もあってか、近く感じます。
軽井沢から東京への最速は新幹線であり、E7系の出番となります。写真は東京駅となりますが。
最後に
第三セクターであるしなの鉄道は広い長野県の軽井沢と篠ノ井間、そして、長野と妙高高原間を結び、同県においては大きな存在であります。
観光的な臨時列車も積極的に運航しており、その中でも快速としてはかつての特急を想起させる軽井リゾート号は速達性もあり、限られて時間でも特別感を味わえます。
おまけ
北陸新幹線の軽井沢駅の列車接近音は品川駅の山手線・大崎方のホームで使われているチャイム「海の駅」と同じであります。接近音とホーム音が同一で運用されているのはなかなかであり、都内でもあまり聞かない「海の音」が標高1,000m弱の軽井沢で聞けるのは珍しいと言えます。
薄暮の中、侵入するE7系とのマリアージュはなかなかでした。旅の最後でしたが、再び旅に誘う、モチベーションとなりました。