JALマイレージバンクとANAマイレージクラブの中で大きく違う点をフィーチャーしてみました。
JALとANAのステータスポイント付与の違い
日本を代表するJALとANA、一度破綻して土俵の真ん中で相撲をしてきたJALと東京オリンピックに合わせて国際路線を拡大してきたANA、どちらもパンデミックの影響は受けており、オリンピックに間に合わせるように機材を増やし、パイロットを増やし、ラウンジを増設したANAの方が大打撃であることは間違いないですが、アフターコロナ後はどうなるか見ものです。
脱線しましたが、両社のステータスポイントの違いを比較してみると特徴は下記のとおりです。
ANAは実際の運航便ベース、JALは便名ベース
ANAは自社以外でも100%以上の積算率であれば搭乗ポイント400PP有
JALはJAL便名以外のフライトには搭乗ボーナス400FOP無し
補足するとANAではANA運航の70%加算のプレミアムエコノミー、ビジネスでも400PPはあります。一方、JALはJAL便名であれば、ファースト、ビジネス、プレミアムエコノミーの他に、エコノミーでも70%加算以上は搭乗ボーナス400FOPが付与されると言うロジックとなっています。
運賃の安さも相まって最終的にはお得度は決まりますが、ANAマイレージクラブは積算率が第一の検索キー、JALマイレージバンクでは便名をまずチェックと言うのがキーとなります。
しかし、JMBの場合、JALのサイトでフライトをチェックするとJALの庭で完結してしまい、場合によっては損をするケースもあるかもしれません。
JAL便名とOW便名(JAL運航)と比較
今回はApple to Appleの比較のため、同一日の同一便名でJAL便名とJAL運航ではあるものの、ワンワールド加盟便で比較してみました。
エリアはヨーロッパ発の東京往復のプレミアムエコノミーとなります。ワンワールドの欧州発券の東京行は意外と渋く、もっとも安い部類のオスロ発券としてみました。
スターアライアンスは8.5万円台で存在するのでかなり劣位と言えますが、ビジネスではカタール航空が東京行で頑張っていたりします。いまは運休とかで絵空事になっていますが。
JAL便名の場合
JALのウェブサイトでオスロ発券を検索してみました。
ロンドン経由であり、オスロ=ロンドン間の運航はブリティッシュエアウェイズ、ロンドン=羽田間はJAL運航となります。
前者のクラスはエコノミー、後者はプレミアムエコノミーとなります。往復で4レグとなりますが、いずれもJAL便名が付与されます。
運賃・予約クラス・FOPを整理
運賃と予約クラスとFLYONポイントを整理してみます。
運賃 115,502円
予約クラス EU区間 Kクラス(70%+400FOP)
日英区間 Eクラス(70%+400FOP)
FLYONポイント 11,350FOP
FOP単価 10.18円
となります。
4区間とも400FOPが付与されるところが大きいと言えます。
ブリティッシュエアウェイズ便名の場合
JALとブリティッシュエアウェイズはコードシェアをしており、ブリティッシュエアウェイズのサイトでも同日同便の予約が可能であります。便名は全てブリティッシュエアウェイズとなります。
旅程は同等なりますが、すべてBA便名が付きます。
運賃・予約クラス・FOPを整理
JAL便名同様に運賃と予約クラスとFLYONポイントを整理してみます。
運賃 117,493円
予約クラス EU区間 Kクラス(50%)
日英区間 Tクラス(100%)
FLYONポイント 13,178FOP
FOP単価 8.92円/FOP
実質の長距離区間はJALに搭乗するものの、FOPはJAL便名よりも積算される結果となります。
比較してみると
単価的には1円以上の差が発生します。これだけ考えるとJGCカードを手に入れるために必要なFOPを積み重ねるだけであれば、2.5万FOPはワンワールド加盟便で良いので、総額として有利かもしれません。
また、JGCカード一筋となるとJAL便名でのメリット(アップグレードなど)がありますが、最初の修行としては関係ないので、持ち出し金額優先と言えるかもしれません。
カードは獲得後にJAL便でのアップグレードなど考えるとJAL便名にこだわる必要があるかもしれませんが、まずはJGCを手にするとなると敢えてJAL便名以外にするのも奇策かもしれません。
最後に
永年ANAダイヤモンド修行をしていると運航会社がどこか、積算率は100%を越えているかと言う点に注意しますが、JALの場合は同じ旅程でも便名での比較が必要となります。
これをうまく活用すれば、最安で上級会員の道につながりますが、一方で、リンゴリンゴの比較が必要であり、人によっては面倒かもしれません。
この他に地域によるアライアンスの強さ、弱さも検討が必要であり、それを踏まえてのプログラミングとも言える実行が必要であり、ステータスポイント修行は意外と奥が深く、支払額と距離と積算率だけでは割り切れない妙があります。