ヨーロッパからシドニーはものすごく遠いところで、現在のところ、直行便はありません。必ず、給油のため、どこかの空港を経由するか、乗り継ぎとなります。経由・乗り継ぎ地点はドバイ、アブダビ、シンガポールなどが主流ですが、プレミアムポイントを加算する上でヨーロッパとシドニー間のルートを考察してみました。
カンガルールート
ヨーロッパとオーストラリアを結ぶルート(カンガルールート)はオーストラリアのフラッグキャリアのカンタスがメジャーです。カンタスは2018年3月よりロンドンとパース間(約9,000マイル)をノンストップで就航させると発表しています。ちなみにロンドンとシドニーは10,573マイルあり、現在の旅客機ではノンストップで飛行するのは厳しいようです。
スターアライアンスのカンガルールート
カンタスはワンワールド加盟であり、スターアライアンスはカンガルールートではシンガポール航空が地元・チャンギ空港で乗り継ぎ、シドニー、パース、キャンベラ、メルボルン等に就航しています。また、タイ国際航空はバンコク経由で同じく就航しています。ニュージーランド航空はロンドンからロサンゼルスを経由し、オークランドで乗り換えてシドニーに行くことができます。
ANAのカンガルールート
ANAはシドニー線開設とともに、シドニー発およびヨーロッパ発のカンガルールートのチケットの提供を開始しています。一見すると、遠回りのようですが、仮にロンドンとシドニー間に直行便があった場合、マイル数は10,573マイルであり、羽田を経由した場合のマイルは11,077マイルと500マイルの違いです。羽田空港での乗り継ぎ時間は最短で、シドニー方面で6時間10分、ロンドン方面で6時間35分です。サクッと都心観光もできそうです。
運賃についてはエコノミー、プレミアムエコノミー、ビジネスの設定があり、エコノミーの最安クラスでは、マイル加算率30%で10万円程度のものもあります。エコノミーでもノーマルに近いフレキシブルな運賃やプレミアムエコノミーでも日本発と比較して割安です。このように日本以外の発券でヨーロッパが目的地で設定があるのは、検索したところではソウルとシドニーだけのようです。
また、同路線は距離が長いため、プレミアムポイント加算と言う観点からも魅力的です。加えて、羽田=シドニー間は搭乗倍率が1.5倍となるため、プレミアムポイントがどんどん加算される魅力もあります。
プレミアムエコノミー運賃
プレミアムエコノミー運賃を検索してみました。検索結果は下記の通りです。
羽田でのストップオーバーを抜きにして検索した最安の運賃です。運賃は297,730円、予約クラスはEとなります。
プレミアムポイント
ロンドン=羽田間が6,614ポイント
羽田=シドニー間が7,694ポイント
合計 14,308ポイントで、往復では、28,616ポイントとなります。
プレミアムポイント単価は10.4円です。
最安の運賃で計算しましたが、ストップオーバーを考慮に入れると30万円超になると思われます。最近のANAのサイトの国際線検索は、反応が遅く、複数の目的地の検索はとても検索し難いため、検索していませんが、最安運賃が出てくることはないと思います。
ANAカンガルー代替ルート
ANAカンガルールートは羽田を経由するため、日本人の蠢く時期には空席がとりづらくなり、運賃が高騰したりします。また、先ほど記載したプレミアムエコノミー運賃について、現在は普通運賃でも割引運賃でもマイル加算率は100%ですが、この先割引運賃についてはデグレする可能性もあります。そうした場合にヨーロッパとオーストラリアに行けて同等のプレミアムポイントが加算されるルートを検索してみました。
アシアナ航空ロンドン発券ビジネスクラス
検索結果は以下の通りです。
ソウルでそれぞれストップオーバーを入れています。シドニーは乗ってきた便で戻る旅程ですが、味気ない場合は一泊かそれ以上にしてもよいと思います。このルートで利用することができる機材はA350-900,A380-800,B777-200LRと豪華な機材でビジネススマーティウムシートというフルフラットのジグザクタイプのシートに搭乗することができそうです。
プレミアムポイント
運賃は377,270円で、予約クラスはビジネス最安クラスのU(ANAマイレージクラブでは125%加算)で、加算されるプレミアムポイントは区間マイルが10,684マイルで、プレミアムポイントは往復合計28,310ポイントとなります。プレミアムポイント単価は13.3円です。Uクラスは結構人気があるのか残席が少ないことが多く、再現性は低いかもしれませんが、検索してみてはいかがでしょうか。
問題点
問題はソウル=日本間を2往復する必要がある点と昨今の朝鮮半島情勢かと思います。前者については、ソウル発券で日本国内の往復(沖縄など)つけて購入すれば、2018年9月まではプレミアムポイントも大量獲得できます。後者については、いつ有事が発生するかわからないようですが、年明け以降が厳しくなると言われているようで、それまでであれば何とか可能そうであり、あまり先の予約は厳しいかもしれません。
最後に
このほかにシンガポール航空やタイ国際航空のカンガルールートも発券地によっては、良い条件が出ることもあるようですが、日本とシンガポール、バンコク間の接続の問題もありますが、時間に余裕のある方には検討の余地もあります。色々なルートを検索すると思わぬ掘り出し物がありますので、検索してみてはいかがでしょうか。