JALライフステータスプログラムが1周年となりますが、それを記念して新年1月にキャンペーンを実施するので、その熱さを調べてみました。
JAL Life Status プログラム 1周年キャンペーン
JALでは2024年1月1日からスタートしたJAL Life Status プログラムが1周年を迎えるにあたり、キャンペーンを打ち出しました。
JAL Life Status プログラムの概要とどれくらいの時間感と費用感でステータスが得られるかまとめた記事は以下です。
そして、今回のキャンペーンは以下の通り、2つあります。
- ダブルLife Status ポイントキャンペーン
- 抽選で500名へ国内線特典航空券「どこかにマイルクーポン(2枚)」を提供※
※ Life Status ポイント以上保有者限定
後者については抽選で500名と言う事で、当選する確率は低いのであまり関心はありませんが、前者については青組でありますが、少し気になり調べてみました。概要は以下のとおりです。
概要
対象期間中、対象サービスのご利用で獲得できるLife Status ポイントが通常時の2倍になります。
対象サービス(カッコは対象期間)
国内線フライト 2025年1月1日(水)~1月31日(金)
国際線フライト 2025年1月1日(水)~1月31日(金)
JALカード 2024年12月16日(月)~2025年2月15日(土)※
JAL Pay 2024年12月30日(月)~2025年2月2日(日)
JAL Mall 2025年1月1日(水)~1月31日(金)(注文日)
※JALカードSuicaを利用の場合 2024年12月6日(金)~2025年2月5日(水)
対象者
キャンペーン登録の上、対象期間中に対象サービスを利用したJALマイレージバンク(JMB)会員
キャンペーン登録期間
2024年12月20日(金)~2025年1月31日(金)
キャンペーン分のLife Status ポイント積算日
2025年2月末~3月末
各サービスの交換レートは以下のとおりです。
国内線フライト 1搭乗→5ポイント 10ポイント
国際線フライト 1,000区間マイル→5ポイント 10ポイント
JALカード 2,000マイル→5ポイント 10ポイント
JAL Pay 500マイル→1ポイント 2ポイント
JAL Mall 100マイル→1ポイント 2ポイント
フライトは1月から1か月間、決済・ネットショッピング系については、JALカードのみ2か月近く期間があり、その他の決済とネットショッピングは概ね1か月となります。
そして、上限がないと言うのは熱いところかもしれません。
激熱になる人は
今回のキャンペーンに対して、ポジティブに捉えている人もいれば、冷静な人もあるようですが、激熱になる人にはどんな人がいるのでしょうか。想像してみました。
- もう少しでステータスに到達しそうな人
- JALカードの決済額が多額な人
特典が受けられるステータス到達間際の人にとっては絶好の機会であり、本来、フライトやJALカードを使う予定がないとしても、1月に使う事となるでしょう。フライトは翌年のステータスを決めるFLY ON ポイントも積算となるので、ポジティブとなりそうです。
そして、JALカード決済が多い人は2倍が後からついてくる形で、自然とステータスが上がっていくこととなりそうです。JALカード決済と言っても、けた違いの決済者もいたりすると思われるので、そういう人たちは時空を超えたワープ施策として見られるでしょう。
キャンペーンを実施するJALの思惑は?
ここでも持つものと持たざる者において差がつく施策ではありますが、どうしてこのような施策を新年早々、しかも1か月のみ展開するのか考えてみました。
1つは大きな制度変更で新規にJGC会員になる人が目論見に反して大幅に少なかったのが想像されます。既存のJGC会員と新規のJGC会員を合計して生じる収益とそれにかかるコストのバランスが崩れて、JGC事業が儲からなくなっているのではないかと考えられます。
決済が増える年末年始で決済取り扱いを拡大し、1月に入ると年始期間は別として、フライトは閑散期に入るので、ここでカンフル剤として2倍キャンペーンを展開し、決済がけた違いの人や本業のフライトで利用を増やして、JGC新規会員を増やしてこれまでのJGCビジネスモデルを再び軌道に乗せようとしているのかもしれません。
JAL Life Status プログラムの制度変更も
今回の発表では1周年キャンペーンだけでなく、JAL Life Status プログラム 自体の制度変更もありました。内容は以下のとおりです。
2025年1月からマイルの有効期限が変更
マイルの有効期限に関する変更は以下のとおりです。
- 通常36か月となっているマイルの有効期限が、対象Star グレード期間中に積算したマイルは60か月まで延長。(2025年1月以降にたまるマイルから有効)
- JGC Four Starまで到達すると、全ての保有マイルの有効期限が無期限となる。
マイル数の有効期限は大量保有する人にとっては結構切実な問題であり、JAL Life Status プログラムでエリートステータスを確保したいところでもあります。
そういう意味では、妥当なアップデートであり、飛行機にそんなに乗らなくても、ステータスに近づけるのは良いかもしれません。
事業者側にとっては引き当てとかあるでしょうが、それをしてもメリットがありそうです。そもそも、マイルの付与ではないので、引き当てや退蔵益はフリーであります。
ワンワールドエメラルド
そして、ステータスについても進展がありました。以下のとおりです。
- JGC Six Starまで到達すると、JALグローバルクラブご入会期間中、JMB FLY ON ステイタス「JMBダイヤモンド」サービスを受けられる。
これに関しては、6星まで上りつめているとこれぐらいはあっても良いと思います。ANAライフタイムマイルがピュアで200万マイル到達となると、ANA SUITE LOUNGEが無期限でアクセスできるのでここは合わせてくるのはありそうだと想定していました。ただ、それに加えて、ワンワールドエメラルドをさらに被せてきたのは、スターアライアンスでは実現できないところをついて来たようにも見えます。
ANAは追随するのか
JALが新年早々、特別なキャンペーンを展開しますが、ANAがそれに対して何か対抗するか考えてみました。
両社のライフタイムプログラムの制度設計が大きく違うため、同じことはできなくなっている現状では妙に対抗はしないと想定されます。
ただ、内容を理解していない顧客がJALの方が何か良さそうと感じてしまい、流れる人もいるので、何かしらの対策はするかもしれません。
まあ、現状では対策しなくても需要があるので、良いのかもしれません。結局、余計なものを削いで設けると言うビジネスモデルのLCCもポイントを付与したり、キャンペーンをしたりしながら稼いでおり、何かしらのリテンションをしないと顧客が離れていくものであり、ある程度の対応はしてくることはいつかあるでしょう。
最後に
JALはライフステータスプログラムを1年でそのプログラムの性質とはかなり違ったキャンペーンを展開してきました。ライフステータスプログラムは生涯付き合うようなプログラムであり、年数がかかるものであります。そこに期間限定とはいえ、2倍と言うキャンペーンを挿し込んで来ました。
1日を48時間にしたような施策であり、これまでの利用者にとつては、費やした時間を半額にされるようなインフレ施策でもあり、今後繰り返されるとなるとライフステータスプログラムがどうなっていくのか注視したいところであります。
1年で更新されるステータスと生涯にわたって積み上げるステータスと言う、何ともアンビバレントな世界であります。