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なぜ機内販売は消えるのか?構造的理由と存在する世界は

「新幹線のワゴン販売がなくなった」「自販機すら姿を消した」最近、旅の道中でそんな寂しさを感じることが多い時代です。かつては旅の醍醐味だった車内・機内販売が、今、猛スピードで姿を消しています。なぜ当たり前だった風景が失われつつあるのか。その裏側にある切実な理由と、唯一の「生き残り」とも言えるLCCの戦略について考察します。

相次ぐ廃止のニュース:飛行機や新幹線の自販機まで

かつては長距離列車や飛行機に乗れば、当たり前のように客室乗務員(当時は「スチュワーデス」と呼ばれていました)や販売員が通路を通っていましたが、最近は廃止のニュースばかりが続いています。

JAL 国内線で機内販売廃止

山陽・九州新幹線における車内飲料自動販売機の営業終了

これ以前にも、ANAは2020年12月に国内線での対面販売を終了し、東海道新幹線では 2023年10月末をもって、全編成でのワゴン販売を終了しています。買う事が少ないので、ディスコンしていたのは、意外と気づいていませんでしたが。

そもそも機内販売や車内販売が出来た理由

そもそも、機内販売や車内販売が生まれた理由は、大きく分けて以下の3つに集約されます。

✈️ 機内販売・車内販売が生まれた3つの理由

1. 「免税」という最強の武器

1947年、アイルランドのシャノン空港で世界初の免税店が誕生。飛行機が国境を越える際、そこは「どこの国でもない場所」と見なされます。この特権を活かし、高級酒やタバコを安く売るビジネスモデルが確立されました。

2. 収益の多角化(付帯収入)

チケット代以外で利益を出す「付帯収入(Ancillary Revenue)」は経営の柱です。特に利益率の高い化粧品や限定品、お弁当などは、莫大な運行コストを支える貴重な収益源となりました。

3. 限られた空間での楽しみ

娯楽が乏しかった時代、長時間の移動でカタログを眺めたり、ワゴンを待つ時間は「移動中のレクリエーション」でした。「機内・車内限定」という付加価値が、乗客の購買意欲を刺激したのです。

※ 諸説あります

国内線は別として、国際線では免税という事情もあり、国内で関税のかかった商品を安く買う事が理由でしょう。タバコはカートン販売されたりしていますが、今や喫煙する人も少なくなっていたりします。また、航空券収入以外にいわゆる「チャリンチャリン」と呼ばれる付帯収入も目的の一つでしょう。

そして、移動中の楽しみと言うのがあります。数時間椅子に座っているのは読書好きでもなければ、新聞を読み飽きてしまうと退屈な時間になってしまうと言うのもあり、喉が乾いたり、お腹が空いたりという欲求を満たす存在として確立しました。

主に売れた商品

主に売れた商品は地上にいると課税されるたばこやお酒の他に単価の高いブランド物などの定番もあれば、お土産用に美味しくもまずくもない当たり障りのないチョコレートなどもあります。新幹線では新幹線の駅がある沿線のお土産とかが代名詞でもあります。

また、近年の電子機器を持ち歩く時代になると、家から持ってくるのを忘れた充電ケーブルや海外で使用するユニバーサル電源アダプタなども現在も一定の需要があるようです。

サービスが減少している「3つの切実な理由」

新幹線や国内線の搭乗率を考えれば、一日に何万人も集客できる「稼げる場」のはず。それなのに、なぜサービスは廃止されてしまうのでしょうか。

その背景には、単なる経費削減だけではない、社会構造の変化が隠されています。

ポイント
  • 「買う場所」が車内から駅ナカ・空港へシフト
  • 深刻な人手不足とメンテナンスコストの増大
  • 静粛性やバリアフリー、Wi-Fi環境の優先順位アップ

駅ナカ・空港施設の充実による事前購入の一般化

最大の理由は、乗車・搭乗前に飲食物を購入するスタイルの定着です。駅構内のコンビニやデパ地下さながらのお弁当屋、空港のショップが充実したことで、「車内で買う」から「持ち込む」へと消費行動がシフトしました。事実、東海道新幹線のワゴン販売の売上は、ピーク時から半減していたといいます。

また、飛行機であれば国内線は1時間前後であり、そもそも買わなくても我慢できるでしょうし、プレミアムクラスやファーストクラスではアルコールを含めて飲み放題なので、機内販売は必要ないでしょう。

深刻な労働力不足

ワゴン販売や機内サービスには多くのスタッフが必要です。しかし、近年の労働力不足により、早朝から深夜まで走る列車にスタッフを確保し続けることが困難になっています。また、自動販売機についても、揺れる車内でのメンテナンスや商品の補充にかかる人件費が重荷となっています。

飛行機では基本的に保安要員であるCAさんが機内販売までやると言うのも、売り上げと負荷と人件費を天秤にかけた場合にオンライン販売にシフトしたと言えます。

静粛性を求めるニーズと多目的スペースの確保

「車内で静かに過ごしたい」という乗客の声が増えたことも一因です。また、車両の限られたスペースを、自販機よりも「多目的室」や「荷物置き場」など、バリアフリーやインバウンド需要に対応した設備に割く優先順位が上がっています。

飛行機では、機内Wi-Fiの設備が充実した事で何か食べたり、飲んだりするよりもスマートフォンを使っているのでそれで十分とも言えます。また、大して売れないのに、機内では荷物となり、会社全体でみていくと燃費にまで関わると言う点もあります。

実感と旅の風物詩:失われる「情緒」

実感としては、国内線であれば、1時間程度のフライトであり、そもそも機内でもソフトドリンクが紙カップ1杯は出るので、問題ないと言えます。

新幹線については、3時間程度の乗車であれば、ホームのコンビニで買えば、冷えたものを飲めますし、問題はないと言えます。

実際、まだサービス末期時代では、搭乗や乗車していても、あまり購入する人がいなく、理由は先述の面もありますが、売れない→コストがかかる→運航・運行全体の採算の足を引っ張ると言うのが大きいと思います。

不採算なサービスを提供するよりもタイムセール等で座席を埋めることに集中した方がウィンウィンと言う事なのかもしれません。

一方で、発車ギリギリに飛び乗ったりした場合は、往々にして走って喉が渇いていたりするので、数時間の乗車では結構しんどかったりします。

個人的には、子供の時にタコ糸か何かの手提げが付いたポリ容器で販売されていた熱い緑茶が印象にあります。かなり熱いものの、駅弁と合わせると旅の風情を子供ながらに感じたものです。

飛行機においては、普通席でワンコイン(500円玉)でビールとおつまみがセットになったものを出張の帰り(夕方から夜にかけて)に良く頼んだものでもあります。

昔は退屈だったからこそ、こうしたサービスが印象に残っており、今の空旅・鉄旅の方がはるかに快適であり、年寄りの昔を懐かしむ慰み根性かもしれませんが。

LCCだけは続く機内販売

このように国内の長距離移動を伴う、新幹線や特急列車での車内販売や自販機はかなりディスコンとなり、エアラインにおいても、国内線はほぼ全滅しオンライン化(オンラインだったら、アマゾンや楽天で買った方が荷物にもならない気もしますが)しています。

フルサービスキャリアの国際線でも箱付きのレミーマルタンを載せたカートを見る姿はかなり減っています。

そうした中で、唯一と言っても過言ではないのが、LCC(格安航空会社)であります。日本国内でも海外の国内線でも、国際線でも必ずと言っていいほど、力を入れています。

これはローコストで飛行機を飛ばしており、出ていくお金(コスト)と入ってくるお金(収益)を考えるとコストは削りようがないぐらい極限にしており、入ってくるお金に期待しているのは事業者目線であります。

ただ、安かろう狭かろう、且つ、モニターもなく、楽しみのない機内で、これから観光に行くレジャー客にとっては、意外とアミューズメントとしての要素が刺さっていると感じます。

日本国内であれば、空港のコンビニ買った方が断然安いのですが、手荷物検査没収の不安とかで機内で買ってしまうケースがあります。また、折角の旅であり、飛行機代は安くできたので、移動時間も楽しくしたい財布が緩む人もいます。

Peach Aviationでは、手数料のキャッシュアウトを気にしてか同社のクレジットカードまたは現金でないと利用できませんが、海外のLCCは取りっぱぐれのないクレジットカードや電子マネーの支払いウェルカムのようであり、商品の調達から決済手数料まで業者とかなり折衝しているのも伺えます。

マイルやステータスポイントを考えて、海外でアライアンス加盟キャリアに乗ることは多いですが、ベースが安く、お金次第でシートは広くもできて、機内でもお金をかけて暇つぶしができて、結果的にトータルでは安いLCCの方が地域によってはフルサービスキャリアよりも満足が高いと感じる時もあります。

LCCに紐づいていないラウンジは欠点となりますが、LCCが多く就航している都市では、おおよそ、プライオリティパスがあったりするので、満足できます。

最後に

機内販売や車内販売は、単なる物販サービスではなく、「移動の時間そのもの」を演出する装置でもありました。ただ、時代とともに効率化が進み、合理的になった現代の移動手段は確かに以前と比較して、こうしたサービスが消えても快適です。

しかし、あのワゴンの音や、カートに並ぶ瓶入りのお酒、湯気の立つ緑茶の記憶は、それを過ごした世代の旅の情緒と結びついています。便利さの裏で静かに消えていく風景を思うと、少しだけ寂しさも感じるのです。

そうした経験のない人は移動手段をどう見ているのかは、個人的に興味深いところでもあります。

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