鉄印帳の旅は全国各地に散らばった第三セクターの列車に乗ればそれで終わりと言えますが、実際そうしてみるとそうでもなく、最終章に近い東北での履歴をまとめてみました。
IGRいわて銀河鉄道
東北新幹線が八戸まで延伸されたことを契機として発足した鉄道であります。盛岡以南の在来線はJRのまま、一方で以北は第三セクターとなっており、東北本線は盛岡で途切れてしまいました。
金曜日の夜に仙台に入り、ホリデーインのツインルームアップグレードがいいのかわからないまま、早朝6時には新幹線ホームに立ちます。
盛岡行きの各駅停車のはやぶさで向かいます。パソコンの作業をしていると各駅停車でも時間がたつのは早く盛岡駅に到着します。盛岡駅からはIGRの最適な乗り継ぎがないため、タクシーで青山駅に向かいます。
いわて銀河鉄道の青山駅は本社なのか立派であり、鉄印受付スタートの8:30直前に到着します。早速依頼すると忙しそうに待たされますが結局、張り紙タイプです。
それは想定であり、駅の反対側のコンビニに行き、買い物をして盛岡に戻ります。
盛岡からは敢えて釜石線
鉄印で三陸鉄道・宮古駅を求めるのであれば、山田線か106急行バスですが、それは外して、釜石線を利用します。
盛岡をすでに出発している快速はまゆりを新幹線はやぶさで一区間をかっ飛ばして追いつきます。はやぶさは全車指定席ですが、盛岡=仙台間では自由席扱いで乗車できるため、安上がりでもあります。
新花巻で追いついた快速はまゆりは指定席が連結しており、指定席は特急列車と変わらないシートです。指定席と自由席ではシートのスペックが違い過ぎであり、ワンコイン払っても指定席の方が断然良いと言えます。
宮沢賢治の世界ではありますが、トンネルが意外と多い路線でもあります。1時間30分で釜石に到着します。
真のリアス線となった三陸鉄道
三陸鉄道は以前、あまちゃんの久慈と宮古間の北リアス線、釜石と盛間の南リアス線でしたが、東日本大震災で不通となった山田線の宮古=釜石間をJR東日本が復旧に合わせて、三陸鉄道に移管し、久慈から盛まで一体となり、リアス線となっています。これは2019年3月のことであり、今回は三陸鉄道となってから初めての乗車となります。
座席の間にはテーブルもあり、弁当を広げるのも良いですが、パソコンやタブレットを置いて仕事をするのも良い空間と言えます。
大槌駅に停車すると防潮堤の巨大さを実感し、復興という国家プロジェクト大きさを感じます。
次の駅は吉里吉里駅で鳴き砂の浜が有名のようです。吉岡里帆が二人並んでいるみたいです。
時折海岸線が見えつつも、防潮堤が多く、意外と海は見えませんでした。
宮古駅に到着し、2時間近くあるため、駅前の食堂でトップメニューの三食丼をいただきます。三陸の生ウニが絶品です。
37個目の鉄印をいただきます。第三セクター日本最長が誇らしげです。
さんりくトレイン宮古
宮古から山田線を利用して盛岡に戻りますが、観光列車を利用してみます。
さんりくトレイン宮古は快速であるものの普通列車と速達性は変わりません。
HB-E300の2両編成であり、普通車のみですが、シートピッチはグリーン車を凌駕するような広さとなっています。この列車もワンコインとしては乗り得な列車であります。そして、運転台の手前は展望スペースとなっています。
天井には車載カメラによる運転台からの映像が映し出されています。モニターを座ってみても良いですし、実際に展望スペースで見ても良いというなかなかの贅沢です。
水回りも特急レベルであり、使い勝手が良くなっています。
山田線は渓谷沿いを線路であり、トンネルと川沿いがメインでかなり景色を楽しめます。しかし、携帯の電波は圏外が多く、バッテリーの消費も激しかったです。HB-E300にはコンセントがないため、宮古駅のキオスクで乾電池の充電器を買う羽目となりました。
早いもので上盛岡を過ぎ、北上川を渡ると盛岡駅に到着です。
在来線乗り換えコンコースは新幹線が延伸する以前はたざわやはつかりから新幹線に、新幹線から特急に乗り換える人でにぎやかだったのでしょうが、今はコンコースの広さからしか当時の様子はわかりません。
ちょっと時間があったため、一度外に出てみます。石川啄木の手書きから起こした「もりおか」もあります。東北新幹線もあと2年弱で40年とは時の早さを感じます。
時速320kmで一気に南下
次は山形の高畠に向かうこととなります。一筆切符にすると大曲か羽前千歳を経由することとなりますが、時間がかかりすぎるため、一筆に拘らず320kmの新幹線を活用します。
と言ってもその速度は仙台までであり、仙台では福島停車のやまびこに乗り換えることとなります。
盛岡駅を出発すると一気に320km/hまで加速していきます。その加速の様子の動画はこちらです。
あっという間に加速していきます。
盛岡から仙台までは俊足でドリンク一本飲むくらいしか時間はありませんでした。
仙台駅ではホーム隣の乗り換えであり、E2系に乗り換えです。こちらは東京行きの速達のはやぶさが先行するためガラガラです。
福島駅に到着すると山形新幹線の連結作業を見ながら、下りのつばさを待ちます。幹在特のグリーン車で高畠に向かいます。
高畠には夜7時過ぎに到着し、駅直結のフォルクローロ高畠にステイであり、便利です。
宿泊記はこちらです。
フラワー長井線
次の日は午前中、高畠ワイナリーに行き、米沢経由で今泉に向かいます。
高畠ワイナリーの記事はこちらです。
米沢駅ではお昼に到着し、小一時間あり、牛の欲望にかられますが、今回の目的でもある長井まで我慢をします。
米坂線は今では古い部類に入るキハ110系です。沿線は田んぼも黄色くなり、ススキも穂が出ています。
今泉駅からは山形鉄道フラワー長井線で長井駅を目指します。時間はそれほどかかりませんが、途中には綺麗な川も見えたりします。
長井駅は工事中であり、仮設事務所で38個目の鉄印をいただきます。
長井に来たので、馬肉ラーメンを食べることとします。今日一番の楽しみでもあります。
長井駅と南長井駅の中間ぐらいにある新来軒に向かいます。
馬肉チャーシューメンをお願いすると山形らしく冷たいのもあるらしいのですが、ここは普通の暖かいのにします。
スープはさっぱりとしていて麺はモチッとしていてなかなかであります。馬肉は当然ですが、脂っこくなく、スープとマッチしています。
食後、汗が噴き出す中、南長井駅を目指します。道路の真ん中に消雪パイプがあるのが雪国らしいです。
南長井からは終点の赤湯まで乗車します。赤湯駅の東口と西口ではずいぶん雰囲気が異なります。
最後はつばさで帰路に就くことになります。途中、今の板谷峠付近を通過し、平面交差が解消されることとなる福島駅で停車します。
赤湯駅で購入したプチワインを飲むと寝てしまい、気が付くと大宮を過ぎていました。並走する埼京線で東京に戻った感を感じてしまいました。
北の武蔵小杉とも言える川口のマンション群を見ていると東京に到着です。
最後に
鉄印も38個まで集め、残りは由利高原鉄道と現在、工事中の阿佐海岸鉄道となりました。今回は東北を巡りましたが、自然と食べ物と飲み物のおいしさを堪能できて良い旅でもありました。
本当は由利高原鉄道も一気に攻略したかったのですが、難しく、あえて、グルメに寄せた鉄印の旅でもありました。やっぱり東北は広い。