ルーマニアのフラッグシップキャリアであるタロム航空(TAROM)に搭乗しましたので、お伝えします。
タロム航空とは
タロム航空(TAROM)はルーマニア語でTarom Transporturile Aeriene ROMâneであり、日本語で言うとルーマニア航空輸送であります。ALL NIPPON AIRWAYSの略称であるANAの方が有名なのと同様であります。
2レターコードはROであり、3レターコードはROTであります。2010年にスカイチームに加盟しており、就航都市はヨーロッパ内や中東のみとなっています。
機材はB737シリーズ、A318、ATRシリーズで25機前後保有しています。
ハブ空港はルーマニアの首都であるブカレストにあるアンリ・コアンダ国際空港であります。空港の名称はジェットエンジンの開発者の始祖である同国出身アンリ・コアンダがつけられています。空港コードはOTPであり、アンリ・コアンダ国際空港になる以前のオトペニ空港に由来しています。
就航都市は下記のとおりです。
ルーマニア国内線
Baia Mare,Satu Mare,Timisoara,Suceava,Oradea,Iasi,Cluj-Napoca
国際線
Budapest,London,Tessaloniki,Belgrade,Sofia,Munich,Chisinau,Frankfurt,Nice,Rome
Prague,Paris,Madrid,Brussels,Athens,Amsterdam,Cairo,Beirut,Amman,Tel Aviv,Istanbul
大陸間フライトはありませんが、ヨーロッパは割と充実しており、デルタスカイマイルでは10,000マイルでブカレスト発着ではありますが、空席が出てくるので、この航空券が高いご時世は活用となるかもしれません。
個人的に上記空港で利用していないのはChisinauとTel Avivであります。
フランクフルト・ターミナル2は激混みで焦る
フランクフルトターミナル2について、国際線ではちょっと変わったシステムであります。
通常の国際線出国(パスポートコントロール有り)の場合、まず、搭乗券チェック(最近はバーコードをスキャンで自動)し、その後すぐにセキュリティチェック(パソコンを出したり、両手を上げてスキャンなど)を通過し、その後パスポートコントロールと言うパターンです。
しかし、フランクフルトターミナル2の場合は搭乗券チェックがあり、その後、パスポートコントロールがあり、セキュリティチェックはゲート直前にあります。
シンガポール・チャンギ空港やKLIAに使いですが、それらの場合はゲートに対してセキュリティチェックは1対1に近いですが、同空港の場合はある程度ゲートが集約されています。
ラウンジに入る際にセキュリティチェックを確認しましたが、それほど人がいなかったので、10分くらいで通過できると思い、搭乗時刻の10分前に行くとセキュリティチェックの外まで行列が出来ています。
はみ出し部分からセキュリティチェック部分に5分程で到達しますが、まだまだ、行列が続きます。SKYPRIORITYなので、赤い方に並びますが、こちらもかなりの行列であります。
日本国内線のようにグランドスタッフが呼びに来ることも有りませんでしたが、なんとかここから5分以内に通過して、搭乗には間に合いました。
ゲートから飛行機まで遠く、エスカレータも深めであります。ギリギリだったのでほとんどは人はいませんでした。
機内に入るとほとんどの人が着席しており、結構な着席割合であります。そして、95%ぐらいはマスクをしていないのもアジアや北米とも違う空間であります。結構、せき込んだり、鼻をすする人はいたのですが。
スカイマイルで直前まで空きがありましたが、システム的に空きがあれば獲れるようなシステムなのかもしれません。
フルサービスキャリアを再確認
本日は非常口の後ろの席の17Aであります。前の座席は2人占拠でしたが、17列は私1人でした。
通路を挟んで反対側も一人でした。シートピッチは広くはないですが、狭くも有りません。隣席がいないと言う余裕からそう感じたかもしれませんが。
機材はB737-800であり、ネクストジェネレーション機材であります。欧州機材では珍しく、エコノミーのモノクラスであります。もっとも、ビジネスクラスを設定しているキャリアもシートは変わらず、カーテンで仕切られているぐらいですが。
機内誌もきちんとありました。そして、気分の悪い時に使う袋(下呂系)もありました。この辺りはフルサービスキャリアと言う証拠かもしれません。
フランクフルト空港から離陸を再び味わう
フランクフルト空港らしい景色を見ながら、滑走路に向かいます。ハーフミラー一面の外壁のターミナルに懐かしさを感じてしまいました。
タキシング途中には離陸する飛行機が見えたりするのもフランクフルト空港らしいところであります。
滑走路の周りは林で囲まれていたりするので大都市から近いところにあるイメージはありません。午前11時過ぎですが、黄昏のような景色はちょっと不思議でした。出発は6分遅れていました。
フライト時間は結構ある
その昔は欧州内でもサンドのような機内食がありましたが、フルサービスでも今はチョコと水くらいであり、それ以外は有料メニューであります。
日本の国内線普通席も同様でありますが、機内でアルコールなどの販売は再開しておらず、欧州の方が機内での過ごし方に選択肢が広がります。
決済は現金かクレジットーカードであり、カードの場合、決済端末はオンラインに接続していたりするので新しいものかもしれません。
同路線はラウンジで飲み過ぎたたため、機内では特に頼みませんでした。CAさん達は有料リクエストがあるとチャリンチャリンなのか、熱心サービスしていました。
フランクフルトからブカレストまでは904マイルあり、羽田⇔沖縄の984マイルくらいであり、結構飛行時間は長い感じでした。
ルート的にはチェコ、スロバキア、ハンガリーを通過していくルートであります。ブカレストは首都でありますが、同国の南東に位置しているため、意外と遠いと言う感じであります。
着陸直前にカルパティア山脈の南側が見えたりします。欧州域内線は同路線に限らず、結構な山並みが見えるので窓側を絶対にキープしたいところであります。
出発の6分遅れは取り返し、定刻に到着であります。飛行時間はほぼ2時間であります。周りに何もない平原が続く、東欧と言うか旧ソ連らしい空港でありました。
ルーマニア入国
到着は沖止めであり、バスで移動であります。TAROMのデザインはルフトハンザにも似ています。また、ブカレスト上空は飛行機の通過が多いのか飛行機雲ラッシュであります。
バス到着後、ターミナル内を結構パスポートコントロールまで歩かされます。入国に際しては結構質問が多く、宿泊先の予約票を見せたりしました。これにて3年ぶりの訪問国増であり、75か国目であります。
ブカレスト・アンリ・コアンダ国際空港はコンパクトな空港でありますが、近代化されており、導線的には不便がない空港であります。
到着口に行くとブカレスト中心部に直通の空港バスである783系統がいます。現金必須かなと思うと、VISAタッチで支払いができることが書いており、ATMに行かずにそのまま乗車しました。市内までは40分ぐらいかかりました。ハイパーサルーン783系で系統は覚えました。
最後に
今回は初めてルーマニアに入国しました。ブカレストは10年くらい前に日本人が巻き込まれた事件があったりとちょっと気になりましたが、結構静かな都市でありました。
しかも、キャッシュレスで事が済むので便利であります。
タロム航空は同国の唯一のフラッグキャリアであり、フランクフルト線は1日複数便あったりします。利用者が結構多く、人気路線なのかもしれません。
久しぶりの欧州路線でしたが、結構アップデートがあり、新鮮でありました。