スターフライヤーA320型機(山口宇部空港)
スターフライヤーはANAとすべてコードシェアをしており、ANAマイレージクラブ会員にとっては日本全国行く際に選択肢が多く良い点でもあります。
一方で、スターフライヤー直であれば、ANAにはない運賃もあり、どちらが良いか搭乗して考えてみました。
一方通行なコードシェア
スターフライヤーは北九州を拠点とする航空会社であります。国内線の路線は現状下記のとおりです。
北九州⇔羽田
福岡⇔羽田
関西⇔羽田
山口宇部⇔羽田
名古屋⇔福岡
今は運休している北九州⇔沖縄はあるものの、最多路線は羽田空港であり、本社機能は北九州にありつつも、実質、羽田がハブ空港と言っても過言ではありません。
また、特徴的なのは上記路線についてはスターフライヤー運航便はすべてANA便名のコードシェア便が設定されているものの、逆(ANA運航便に対してのスターフライヤーのコードシェア)はなく、羽田や北九州、福岡以遠のANA便のコードシェアフライトもありません。いわば、一方通行なコードシェアであります。
同社の筆頭株主はANAホールディングス(17.96%)であり、そうしたことが影響しているのかもしれません。
海外との航空会社では出資や規模に関わらず、互恵的なコードシェアをしているのとは対照的です。
同社フライトにおけるANAダイヤモンド会員の恩恵は大きい
同機の非常口座席、通常シートでもシートピッチが広いものの更に広くなる
ANAダイヤモンド会員としてスターフライヤーフライトをANA便として、ANAサイトから予約を取り、座席指定を使用とすると非常口座席や場合によっては最前列席も空いていることが多く、直前でもかなりメリットが多いことがあります。
同社ではアッパークラスはないものの、普通席でもシートピッチが広く、ことさら、非常口座席は広く快適であります。
シートモニターも完備であり、ルートマップの他、ちょっとした番組を楽しめるため、なかなかであります。
また、ゲートから機内アクセスする搭乗シーンについては、コロナ禍でも同社上級会員のベガ会員とANAダイヤモンド会員は最優先で扱われており、どちらの会員数が多いか考えるとダイヤモンド会員にとっては有利と言えます。
今回、山口宇部から羽田までANA運航を予約していましたが、直前での予約のため、最後方しか空いていませんでしたが、一便遅いスターフライヤーのコードシェアでは非常口座席が空いており、そっちに変更したくらいでした。
スターフライヤーの普通席は上々
シートはフルレザーであり、USB電源ポートがあり、シートモニター完備、シートピッチは広めであり、何も問題はありません。
スターフライヤーの機内サービスの代名詞であるコーヒー、チョコ付
そして、ドリンクについてもコーヒーが一足早く提供されており、ANA普通席よりも上々です。
セーフティビデオのスターフライヤーマンはちょっとやり過ぎで、以前の方が良いかなと感じてしまいます。
機材についてはA320であり、ANAでコロナ禍以降やたらと飛ばしている同じ型の機材(32P)と比較するとスペック(シートモニターや電源)は同等ですが、シートピッチは優位であり、コードシェアでも利用価値はあると言えます。
都心上空通過での着陸、遠くにかすかに富士山
直前に予約しても窓側が可能なことも多く、都心通過ルートで羽田到着となると珍しい景色が堪能できます。ドクターイエローも見えたりします。
羽田到着時は小型機において、ANA運航便は沖止めが多いですが、スターフライヤーの場合は遠いものの、ターミナル直付けのケースが多いようであり、逆張りのメリットとも言えます。
10月25日からすべて第一ターミナルに
前述のとおり、スターフライヤーは北九州拠点の航空会社ですが、羽田が実質ハブとも言える航空会社であります。
そうした中でこれまで、羽田第一ターミナルは北九州=羽田、福岡=羽田、羽田第二ターミナルでは関西=羽田、山口宇部=羽田を運航していましたが、第二ターミナルで運航していた関西と山口宇部便を第一ターミナルに10月25日から移転させます。
同社にとってはハブとも言える羽田空港でターミナル一本化はとてもメリットがある言えます。
一方でANAダイヤモンド会員をはじめとするプレミアム会員はデメリットとなることが多くなりそうです。
一応、優先搭乗と座席指定のメリットは残りますが、ANAプレミアムメンバーにおいては、第一ターミナルではその特権はなく、一平民として、優先チェックイン、優先手荷物検査、ラウンジ利用もなくなります。
最後に
第一ターミナルに全面移転となり、ANAダイヤモンド会員のメリットは薄くなりそうですが、一方でラウンジ利用や優先手荷物検査を無視すれば、座席指定などではメリットが続きそうです。
と言っても、手荷物検査で長蛇の列は勘弁であり、ANAダイヤモンド会員としてはフライトの選択肢が減ると言っても過言ではありません。