北極と言うのはなかなか行くのは体力もお金もリスクも必要であり、冒険家でなければなかなか行くことができません。しかし、飛行機で北極圏となると以前は少なかったですが、民間機でも最近はほぼ北極を通るルートがあり、北極に行った気分になりながら、プレミアムポイントを効率的に積算するルートを考えてみました。
北極圏を利用するルート
北極圏を利用するルートは極圏ルートと呼ばれています。
北緯78度以上の地域が北極圏であり、その地域を通過するフライトが極圏ルートです。以前は、ソ連(現ロシア)上空を通過できないため、アラスカのアンカレッジで一度着陸して、極圏ルートを通過するルートもありました。
しかし、現在では、ノンストップで極圏を飛ぶフライトもあります。
極圏ルートは西行きが多い
航空会社は常に採算を考えており、原価となる燃料費を抑えることは利益の源泉であり、競争力ともなります。そのため、燃料のかからないルートを選択することとなります。
燃料がかからない方法としては、エンジンを回転させている時間が少ない(飛行距離が短い)事と、エンジンを吹かしていない時間が多い(追い風に乗って、滑空に近い状態が多い)事がポイントとなると言えます。
そのため、地球の大気の流れを利用し、ヨットのように気流をうまく活用し、追い風で燃費を安くするか、向かい風を受け続ける距離を最も短くすることで、ジェット燃料を血の一滴のようにコスパを考えているようです。
北半球において、ジェット気流は偏西風に従い、西から東に流れています。そのため、シンガポールからニューアークに向かう便では、最短距離を飛ぶよりも西から東にジェット気流が強いルートを選択した方が飛行距離は長くても、風の力で燃費は良くなります。
しかし、逆の場合、向かい風になります。そのため、物理的に距離の短いルートの方が燃料の消費は少なくなると言えます。
こうしたことにより、ニューアークからシンガポールと言った超長距離では最短距離である極圏を飛ぶルートが重宝されると言えます。
プレミアムエコノミー ニューアーク=バンコク片道
ジェット気流の影響を受ける西行きのルートとなります。実際は北から南のルートと言えるかねしれませんが。
旅程
ニューアーク発SQ21便でシンガポールに向かい、80分の乗り継ぎでバンコクに向かいます。シンガポール→バンコク間はプレミアムエコノミー設定がなく、エコノミークラスとなります。しかし、機材は新型のボーイング787-10型機となります。
運賃・PP単価
運賃は約82.413円
予約クラス プレエコ区間100%、エコノミー区間70%
プレミアムポイント 10,548PP
PP単価 7.81円/PP
とプレミアムエコノミーとしてはかなり安いと言えます。今回は人気都市のバンコクを目的地としましたが、目的地をマニラやハノイにした場合はさらに単価は良くなります。プレエコ区間が長いため、いずれもPP単価は良いです。
プレミアムエコノミーは苦行か
SQ21のフライトルートをFlight Awareで検索してみると過去15日のうち3日間だけは偏西風の影響なのか、JFK-FRA-SINであるSQ25便に近いルートで飛んでいます。北極に近いルートは約80%の確率で利用できると言えます。
18時間ほどのフライトでは、プレミアムエコノミーが快適と言っても、厳しいものであります。
しかし、南極に行こうとすると様々な面で厳しいことが待ち受けており、上空ではあるものの、安く北極圏を堪能できるのは良いと言えます。
最後に
片道でありながら、ニューヨークからバンコクまで片道8万円はかなりやすく、これだけでも価値がありますが、それに加えて、北極圏を通過できるのはかなり貴重な体験と言えます。高度1万メートル以上の世界のため、実感はないと思いますが、北極と世界最長フライトという記録は一生ものと言えます。