ANAとシンガポール航空のプレミアムエコノミーを比較してみましたのでお伝えします。
プレミアムエコノミーの設定のある機材
ANA
ボーイング777-300ER(24席)、ボーイング787-9(14,21席)、ボーイング787-8(一部、21席)
シンガポール航空
エアバスA380-800(38,36席)、エアバスA350-900(24席)、ボーイング777-300ER(一部、28席)
機材数は両社とも3機材ですが、シンガポール航空の方が大型機A380-800にも設定があり、日本がホームでないながらも搭乗チャンスはありそうです。また、機材あたりのプレミアムエコノミー提供座席数はシンガポール航空の方が多いようです。
プレミアムエコノミーのシートスペック
シートスペックを比較してみました。公表値がない部分はSeatGuruから調べてみました。
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ANA |
SIA |
シートピッチ |
38インチ |
38インチ |
シート幅 |
19.3インチ |
19.5インチ |
シート電源 |
〇 |
〇 |
レッグレスト |
〇 |
〇 |
フッスレスト |
〇 |
〇 |
USB |
1ポート |
2ポート |
モニターサイズ |
11インチ |
13.3インチ |
プレミアムエコノミーのシートピッチは両社に限らず38インチのところが多く、業界標準なのでしょうか。シート幅はシンガポール航空の方が大きいようです。USBポートが複数あるため、スマホのほかにデジカメやコードレスヘッドホンなどの充電も並行してできるのはメリットかと思います。
モニターについてもシンガポール航空の方が大きく見やすいようです。機内エンターテイメントの充実差については、日本語コンテンツにおいてはANAの方が圧倒的ですが、シンガポール航空も日本語コンテンツが多く、ハリウッド最新映画などに限ればあまり変わりません。
プレミアムエコノミー搭乗による地上サービス
シートや機内食サービス以外に地上での優先搭乗サービスの比較は以下の通りです。
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ANA |
SIA |
優先チェックイン |
- |
〇 |
ラウンジ利用 |
〇 |
- |
優先搭乗 |
- |
〇 |
手荷物優先 |
〇 |
〇 |
マイレージクラブ会員でない場合に比較すると両社、一長一短はありますが、両社ともプレミアムエコノミー設定機材は大型機が多く、大空港発着が多いことを考えるとチェックインの行列や搭乗時の行列が気になる所であります。そうするとシンガポール航空の方がメリットはあるのではないかと思います。ANAはラウンジの利用がありますが、海外の空港でチェックインや手荷物検査で時間がかかり、ラウンジ滞在が少ないとペインポイントになるかもしれません。
ANAスーパーフライヤーズカード会員であれば、スターアライアンスゴールド会員となるため、優先チェックイン、ゴールドトラック(優先手荷物検査)、ラウンジ利用、優先搭乗のメリットがどちらでも利用できるので差はないといえます。
プレミアムエコノミー機内食
プレミアムエコノミーの機内食は基本的にはエコノミーと同一ですが、両社ともリクエストにより、メインコースがよくなったり、ビジネスクラスのワインやデザートが追加されたりします。食事は好みが分かれますので何とも言えませんが、ビジネスクラス程の豪華さはいずれもないようです。
ANA
ANAホームページより
通常のエコノミークラスの食事・ドリンクに加え、下記の食事・ドリンクが利用できます。
スパークリングワイン
スープ(1食目のサービス終了後から2食目のサービス開始前まで)
ミニラーメン、ミニうどん(路線による、1食目のサービス終了後から2食目のサービス開始前まで)
ご搭乗便のビジネスクラスのシャンパン、ワイン、日本酒、梅酒、焼酎(水割り・ロック)、デザート(1食目のサービス終了後から2食目のサービス開始前まで)
シンガポール航空
ブック・ザ・クックという出発24時間前までに事前にメインコースを予約すると数種類の中からメインコースを選択できます。選択しなかった場合はエコノミークラスと同一となるため、プレミアムエコノミー利用時は絶対に選択するべきです。ドリンクについてはシャンパン(便によってはスパークリングワイン)も選択可能のようです。
プレミアムエコノミー運賃
日本発で両社とも設定のある都市を比較(往路12/1 復路12/10)してみました。
東京=シンガポール
ANA 107,600円
シンガポール航空 110,500円
東京=ロサンゼルス
ANA 264,880円
シンガポール航空 164,680円
シンガポール路線はほぼ互角ですが、ロサンゼルスついては、シンガポール航空のプロモーション料金適用もありますが、シンガポール航空の方が圧倒的に安いです。ただし、両社ともツアーでの運賃もあり、そこまで含めると何とも言えません。
マイル加算
ANAマイレージクラブの場合
ANAプレミアムエコノミー 100%
シンガポール航空 プレミアムエコノミー 100%
シンガポール航空クリスフライヤーの場合
ANAプレミアムエコノミー 100%
シンガポール航空 プレミアムエコノミー 110%
マイル加算については、基本的にどちらの航空会社を利用しても、どちらのマイレージサービスに登録しても、最低100%加算されますが、シンガポール航空プレミアムエコノミー搭乗の場合でシルバークリス加算の場合は110%となっています。
最後に
プレミアムエコノミーを比較するとシンガポール航空の方がコストや機内でのシートのスペック等でメリットがありそうです。ANA便は日本発の設定が多いため、プレミアムエコノミーを利用するチャンスが多いといえますが、座席数が少ないなど運賃が高くなる傾向があり、機材変更が頻繁にあるため、プレミアムエコノミーに搭乗できない(ビジネスクラスにUGされたりするのでそれはそれでよい)こともあるので注意が必要です。