エールフランス欧州内エコノミーでスカイチーム・エリート・プラスの実力をチェックしてみました。
スカイチーム・エリート・プラスとは
スカイチーム・エリート・プラスとは航空連合「スカイチーム」加盟の航空会社での上級会員の資格を保有するメンバーに付与されるステータスであります。
必ずどこかのエアラインのマイレージサービスで上級会員になることが必要であります。
ランクの種別は「エリート」「エリート・プラス」があります。二つの差分はラウンジ利用、優先パスポート審査と手荷物検査、預け荷物の優先(到着時、早く荷物が出で来る)であります。
スカイチームホームページより
エリート・プラスを目指す大きな理由としては世界中にあるスカイチーム加盟の航空会社のラウンジが利用できる点が大きいと言えますが、意外に役立つのが必ず通過する必要のある優先パスポート審査と優先手荷物検査を受けられるのが個人的には大きいと言えます。
他の航空連合でスカイチーム・エリート・プラスと同等のステータスはスターアライアンスが「スターアライアンス・ゴールド」、ワンワールドが「ワンワールド・サファイア」に相当します。ワンワールドの場合ランクがエメラルド・サファイア・ルビーとある点や各アライアンスで各特典の取り扱いが若干違うため、完全に一致とは言えません。
スカイチーム・エリート・プラスを別なに手に入れる方法
ラウンジの利用が可能となり、混雑した空港では待ち時間が少なくセキュリティゾーンを通過できるスカイチーム・エリート・プラスの資格を得るためには通常、相当数の飛行機に搭乗しないと実現しませんが、一部の航空会社ではそうしなくても、一定の条件をクリアすることにより資格が得られたりします。
デルタAMEXゴールドカードを発行
ベタな方法ですが、クレジットカードの特典を利用してスカイチーム・エリート・プラスを得る方法があります。ネットで情報が沢山あるようにデルタAMEXゴールドカードを発行
すると最初の一年はデルタ・スカイマイルのゴールドメダリオンとなり、翌年は前年のクレジットカード利用総額が150万円を超えるとゴールドメダリオンが維持されるものであります。日頃からキャッシュレスな生活を送る人向きかもしれません。
スタータスマッチを利用
また、他のアライアンスで上級会員である場合にステータスマッチと言う制度を利用して、一定期間、その資格を得られると言うことも可能です。
個人的にはANAダイヤモンド会員からステータスマッチでデルタ・スカイマイルの「プラチナ・メダリオン」に”なんちゃって”解脱したことにより、スカイチーム・エリート・プラスの資格相当を限定的に得ています。
今回はこの資格を利用して、エールフランスの欧州内格安エコノミーをミラノ・マルペンサ空港からロンドン・ヒースロー空港までパリ・シャルル・ド・ゴール空港を経由して利用してみました。
ミラノ=パリ AF1831便
空港内はスカイ・プライオリティでゲートまで移動
以前、ミラノからマルタまで移動した際、同空港を利用した際にチェックインカウンターの混雑とその後、手荷物検査に辟易したことがあります。2時間前に到着したのですが、そのうち半分は並んでいると言うものでした。
現在はインターネットチェックインやモバイルチェックインがかなりできるため、カウンターレスで手荷物検査に行くことができますが、大空港では手荷物検査が鬼門となることがあります。結果はどうでしょうか。
優先チェックインでチケットを受け取ります。チケットは1枚のみで、よく見るとミラノ=パリ、パリ=ロンドンの便名や座席番号が記載されています。
1度目のフライトが終わると捨ててしまうためかカウンターでは「2つのフライト分の搭乗券です」と言われます。
そして、肝心な手荷物検査は優先レーンを通過できます。空港によっては優先レーンであっても、混雑しているときは混雑していたり、優先レーンがワンオペで、一般レーンが大量にオペしていたりするとあまり変わらないこともありますが、今回のミラノではサクッと通過できました。スカイチーム・エリート・プラスの効果があったようです。
ラウンジについては以前記事にしたとおり、エールフランス指定のゲート近くのラウンジが利用できました。
ラウンジレポートはこちらです。
買い物やレストランで時間を過ごすのもあっという間ですが、ラウンジはパソコンを開けて仕事をしたい時にはやはり有効であります。
レストランの場合、食事や一杯でパソコンを開けて長居すると気が引けますが、ラウンジではそうしたことがなく、逆にフリードリンクのため、飲み過ぎてしまうこともあります。仕事をする観点からもラウンジの方が落ち着いてできるメリットがあり、ステータスの意味があります。
そして、最後は優先搭乗であります。窓側であったり、座席が前方でない場合、荷物の場所を席に近い場所に確保したい、早く着席したいと思う場合もあり、そうした場合に優先搭乗は有効であります。
今回は
シートは非常口席
通路が1列しかないナローボディ機では足元が広い席は最前列のビジネスクラスの1列目か非常口席となります。事前に相談すれば最良の形と言えます。
購入したチケットはかなり安く、購入時点では有償で座席指定するものでしたが、オンラインでチェックインの際に座席の指定が可能となり、スカイチーム・エリート・プラスの恩恵かその際には前方の座席か非常口座席を選択可能でした。
パリ=ロンドン間は、非常口座席はすでに埋まっていましたが、MXP=CDG間は非常口座席を指定することができました。
ユナイテッドやルフトハンザは自社以外のスターアライアンスゴールドには冷たいのか座席指定時点では前方に割り振っていても、チェックイン時には最後方にしたりすることもあり、今回だけかもしれませんが、スカイチームの方がよく感じられました。
機材はA319と言うともあり、非常口座席から後ろを見るとものすごく近く感じます。
離陸
ゲートから離陸ポイントまで近いこともあり、あっという間に離陸となりました。
離陸の映像は下記のとおりです。
機内サービス
離陸して間もなく機内サービスが始まります。お菓子2個とコーヒーであります。コーヒーはイタリア線なのかわかりませんが、「セガフレード・ザネッティ」でした。
ミラノからパリはやはり窓側が良く、アルプス山脈が見えます。その後はフランスらしく畑が広がり着陸態勢となります。
セーヌ川を見つつ、シャルルドゴール空港への着陸となります。エールフランスだらけのターミナル2へ寄港です。
ターミナル2内移動が結構忙しい
ミラノからロンドンに移動でパリを経由する場合、パリで非シェンゲンのパスポートコントロールの通過が必要となります。
降機後、歩き、昇り、降り、ようやくパスポートコントロールに。前回、ミュンヘンで自動ゲートを利用したため、自動ゲートの方に行こうとするとなぜか却下され、有人のゲートで待たされます。それでも4分程で通過できました。
その後はエールフランスラウンジで駆けつけ3杯のワインを飲み、搭乗となりました。
ラウンジレポートは下記のとおりです。
パリ・シャルル・ド・ゴール=ロンドン・ヒースロー AF1780便
このルートは空路ではブリティッシュエアウェイズ、陸路ではユーロスターと競合する路線であり、フリークエンシーと定時運行性、コスト、快適性などが比較されやすい路線であります。
離陸
今回の機材はA320であります。隣には微妙な存在のJoon塗装の機材がいます。
非常口シートはすでに埋まっていたため、通常列でシートピッチはかなり狭いです。
エンジンにはエールフランスの証であるマークがペイントされています。
どことなく、関西空港に似たターミナルを後にして滑走路に向かいます。途中でコンコルドが飾られているのは同社の演出と感じてしまいました。
定刻通りに出発し、離陸もほどなくロンドンに向けて順調な出だしであります。
機内食
ミラノ=パリ線はお菓子でしたが、昼の時間であるため、ロールサンドでした。食べ終わるころにはドーバー海峡を渡っており、遠くにホワイトクリフらしき姿が見えます。
着陸
ロンドン到着時はロンドン中心部が上空から見られます。今世紀に入ってからずいぶん高層ビルが増えたロンドンでありますが、テムズ川の蛇行は健在です。
着陸するとブリティッシュエアウェイズの機材だらけであり、イギリスと言うことを認識させられます。着陸の様子を動画にまとめました。以下のとおりです。
到着後の移動
着陸後はANA便に乗り継ぎのため、かなり長いターミナルの移動となりました。歩かされ、バスで移動の20分近く、そして、何度か階段を上る道中でありました。
そうは言っても、途中に、滑走路間近で着陸シーンを見れたり、ブリティッシュエアウェイズのコンコルドが見えたりと1日に2度もコンコルドをみられる貴重な体験もでき、時間に余裕が有ると楽しいものです。
最後に
スターアライアンス・ゴールドはここ11年以上体感しており、ラウンジや優先チェックイン、優先手荷物検査の有難さを感じています。
今回、別のアライアンスであるスカイチームで同様の体験をしてみましたが、かなり良い体験となりました。スターアライアンスでは搭乗券にNH*Gと記載されたり、ゴールド、Pとか印字されます。
一方で、スカイチームの場合、マイレージ元の会員ステータスが印字されます。チェックインカウンターで違うキャリアのステータスと間違われることもありますが、なかなか気分は良いものであます。
ステータスマッチが終わった後もプラチナ会員に向けてマイル修行をしても良いかなと感じました。