港区で山手線の駅であり、銀座にも赤坂にも近い新橋駅が最寄り駅の汐留シオサイトについて、考察してみました。
TAKANAWA GATEWAY CITYが2025年3月27日にまちびらき
JR東日本は2024年10月30日に高輪ゲートウェイシティのTHE LINKPILLAR Ⅰの開業および高輪ゲートウェイ駅が全面開業を2025年3月27日にすることを発表しました。
同地はもともと、JR東日本の品川車両基地であり、その跡地に開発される再開発であります。
同シティには国際ブランドのホテルであるJWマリオットホテル東京が開業し、JR東日本グループのルミネが手掛ける最大級のニュウマン高輪を展開すると言う事です。
また、国内では大手企業のKDDIが同シティに移転することを発表しています。同社は現在、もともとJR貨物の跡地であったアイガーデン(飯田橋)に本社がありますが、そこからの移転であり、鉄道跡地が好きなようです。
そんな高輪ゲートウェイですが、駅としては山手線と京浜東北線の高輪ゲートウェイ駅と四十七士が眠る泉岳寺が最寄りの都営浅草線の泉岳寺駅が至近となりますが、大きな街にしては駅が少ない感じがします。
ただ、港区としては品川駅との一体的な整備を目指していて動線的には品川駅につながることを目指しているようです。歩いて品川駅まで行き来することも考えているようです。
ちなみに高輪ゲートウェイシティはの住所は港区高輪2丁目付近となり、品川駅は港区高輪3丁目であり、宴も高輪、グランドプリンスホテル高輪は高輪 3丁目となっています。
このようにJR東日本は本社自体は新宿駅南口(住所は渋谷区代々木)にあり、新宿駅南口の再開発も済であり、今後は山手線の沿線で大きく変革がある場所に集中的に再開発をしているようです。
その一端が、高輪ゲートウェイシティや品川駅付近、浜松町の貿易センタービル付近、そして、品川駅より南の大井町付近となっています。こうした流れはJR東海がリニア駅を品川に設置するところにあります。また、それに伴い、羽田空港の活性化も見込んでおり、京浜急行の需要で鉄道の需要は奪われても、不動産でチャリンチャリンと言うビジネスモデルと言う事かもしれません。
さらに世界のトヨタも東京本社を東京ドーム近くから品川駅に移転をすることを決定しています。
このようにJR東日本はリニアのJR東海のふんどしでそのお膝元を再開発するのは狡猾的ではありますが、土地を持っているものとそうでないものの差と言う事かもしれません。
一方で汐留は
山手線は東京から乗車すると有楽町>新橋>浜松町>田町>高輪ゲートウェイ>品川であり、有楽町は微妙に千代田区であり、それ以外は港区であります。
そうした中ではその駅付近で高層ビル群があるのが、新橋駅であります。新橋駅の山手側は今も昔もおじさん臭香る、欲望も薄れつつも、おじさんの欲望が微妙に今も昔も漂う世界であります。いい感じの街並みではありますが、海側は築地にかけて大きく変わった摩天楼でもあります。住所は汐留ではなく、港区東新橋が大半となります。
汐留エリアはもともと日本国有鉄道の貨物ターミナルでありましたが、平成に変わる前と言うか、国鉄がもうどうしようもならない時期にターミナルは今の東京貨物ターミナル駅に移転しており、そのまま国鉄が民営化され、跡地は国鉄清算事業団に引き継がれます。
国鉄清算事業団としては国鉄が生み出した巨額の債務を一刻でも早く清算するべく、都心の一等地である遊休地の汐留を売却したかったのですが、地価高騰に油を注ぐと言う事で政府の声で、かなりの期間(10年程)が塩漬けとなり、21世紀が迫ってから再開発されました。良かったのか悪かったのか不明ですが、今のNTTを見ていても国策と言うのはどうかと感じます。
また、2002年には都営大江戸線とゆりかもめの汐留駅が開業し、踊る大捜査線もあってか期待感はありました。慎太郎の時代です。
2004年には高層ビル多く竣工し、当時の日本企業としては、そうそうたる企業がそのビルに移転してきました。
シオサイトに移転してきた主な企業
そうした当時に、汐留シオサイトに移転したそうそうたる主な日本企業は以下のとおりです。
電通
ANAホールディングス
パナソニック
日本テレビ
富士通
資生堂
日本通運
共同通信
があります。後に港区民一の富豪である孫さんのソフトバンクが移転してきます。
ちなにみホテルでは、
パーク ホテル 東京
ヴィラフォンテーヌ グランド東京汐留
コンラッド東京
三井ガーデンホテル銀座プレミア
などがあります。住所的には新橋と言う名のホテルも多く、こうしたところも汐留というネームバリューに影響があったのかもしれません。
もしかしたら、汐留で一番賑わい続けているのはウインズ汐留かもしれません。なかなか行きにくい場所でありますが。基本的にはオフィス街なので土日は静かと言う路線があるのかもしれませんが、それでも寂しい熱帯魚であります。
シオサイトを離れた企業
しかし、あれから20年近く経過して、いったい何がと言う感じで、シオサイトを離れた企業も少なくありません。以下のとおりです。
パナソニック
日本通運
富士通
ソフトバンクグループ
ソフトバンク
事業不振によるコスト構造改革がメインと言えますが、汐留にいる間に随分成長したソフトバンクグループは同じ港区の浜松町(住所は港区海岸)に移転しています。wechatではなく、weworkとかはしくじり先生かもしれませんが。
何故、シオサイトを離れるのか
シオサイトが出来た後には上野東京ラインが開通し、北関東方面から直通で新橋にアクセスでき、都営浅草線、銀座線があり、汐留では都営大江戸線、ゆりかもめの駅があるのですが、不思議な立ち位置です。
もともと、海に近い場所で湿地のためか、風水なのか、新橋おじさんの呪いなのか、時代の波なのか、シオサイトの名称がどうだったのか、よくわからないところであります。都民ですが、そうだ汐留に行こうと言うマインドが発生したことがありません。個人的には都内でどこかに行こうと言うのはまずなく、東京駅か浜松町駅かまれに上野駅で乗り換えしか行こうと言うのがありません。
そうした、サイバーとリアルの棲み分け暮らしが定着した今の時代ではどこの街も地盤沈下が起きているのかもしれません。
ただ、ビジネスで家賃が割安になると当然魅力は上がり、ハイスペックな建物が多く、スタートアップ企業から一皮むけた企業がエントリーする場所でもあるかもしれません。居酒屋も多い新橋となると今後はある意味、それこそ、プロモーションが美味い企業がある同エリアは再活性するかもしれません。
最後に
シオサイトがしおいと言う事で記事にしてみましたが、一番の勝ち組はしおい汐留を抱える港区と言えます。日本の企業で時価総額が10兆円超の本社機能が移転してきたり、今後リニアが開通して駅名は品川駅でも住所は港区ということで財政は美味しそうです。
渋谷区本社のJR東日本ではありますが、港区再開発となれば、ひとの褌で相撲であり、絶好の成長の機会かもしれません。
確かに、山手線は新橋を過ぎると貿易センタービルも今のところなくなてしまっており、ビジネス向けのタワーなテナントは少なく、品川駅も丸の内と比較しても少ないので、伸びそうであります。
リニア次第とも言えますが、成長の機会がありそうです。個人的には潮風の吹くところは夜の香りや塩害、知人による被害など考えると遠くても標高25m以上の場所が好みであります。
また、すでに中堅で働いている人にとっては練馬、杉並、世田谷、千葉から通勤している人に品川エリアどうだろうと思ってしまいます。