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東京から函館 飛行機と新幹線のどちらが快適か 最上級クラスで比較

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函館

東京から函館まで行くのに、どちらが快適でスムーズか比較してみました。

東京=函館間の最上級クラス

東京=函館間の飛行機と新幹線の最上級クラスを整理してみました。

飛行機

まずは飛行機です。東京から函館には定期便では、羽田からはJALとANAとAIRDOが、成田からはバニラエアが就航しています。AIRDOとバニラエアは普通席のみの設定であり、JALはクラスJと普通席、そして、ANAはプレミアムクラスと普通席の設定となっています。飛行機で最上級のクラスはANAとなり、今回はANAのプレミアムクラスで比較します。

新幹線

一方で、新幹線は東京駅(臨時列車は上野、大宮始発もあり)から函館最寄りの新幹線駅の新函館北斗駅まで、JR東日本とJR北海道が東北・北海道新幹線を運行しており、両会社とも普通車とグリーン車とグランクラスを設定しており、今回はグランクラスと比較してみます。

運行数と供給座席数

東京から函館までに一日何便あるかによって、柔軟なスケジュールを立てることができ、東京及び函館での滞在時間も変わってきます。

プレミアムクラス(飛行機)

プレミアムクラス

ANAでは、プレミアムクラスの設定のある機材を1日2~3便運航しており、東京を最も早く出発するフライトが函館に到着する時間は11時25分です。東京を最後に出発する時間は17時30分となっています。逆に函館を一番早く出発するフライトは12時10分、最終フライト時刻は19時35分となっています。機材については、プレミアムクラスが最も座席数が多い時はボーイング777-200が2便、エアバスA321が1便であり、1日の総座席数は50席となり、小型機ではプレミアムクラスの設定がなく、他の便がボーイング767で運航された場合は最小構成となり28席となります。まさにプレミアムなシートです。

グランクラス(新幹線)

グランクラス

東京から新函館北斗までの通常ダイヤでの運行は1日10往復ですが、週末や連休には臨時列車が増発されるため、12-3往復の場合が多いようです。約1時間に1本運行されており、全列車にグランクラスが設定されています。東京を最も早く出発する列車が新函館北斗に到着する時間は10時57分です。東京を最後に出発する時間は19時20分となっています。逆に函館を一番早く出発する列車は6時35分、最終列車の時刻は18時36分となっています。座席数は1列車あたり18席あり、10本あるため、1日の総座席数は180席と飛行機よりも圧倒的に多くなります。

最上級クラスでフレキシブルに移動するのであれば、新幹線の方が便利と言えます。 

所要時間

目的地までの快適さで大きな比率を占めるのが所要時間です。所要時間と言っても、新幹線または飛行機が動き出してから停止するまでの時間ではなく、出発地から目的地までの時間が重要です。所要時間の構成は下記の通りとなります。

  1. 出発の新幹線または飛行機までのアクセス時間
  2. 駅または空港での待ち時間
  3. 乗車時間または飛行時間
  4. 目的地までのアクセスする乗り物への待ち時間
  5. 目的地までのアクセスする乗り物の所要時間 

1.出発の新幹線または飛行機までのアクセス時間

東京の主要駅からの東京駅とANAが発着する羽田空港第2ターミナルまでのアクセス時間をまとめてみました。下記の通りです。(単位:分)

駅名 東京・上野 羽田空港
東京 0 25
秋葉原 4 30
上野 0 33
池袋※ 16/26 52
新宿 14 40
渋谷 23 36
目黒 19 29
品川 10 17
新橋 4 28
豊洲 14 20
六本木 14 40
赤坂見附 17 42
吉祥寺 28 60
錦糸町 8 50
北千住 11 48
自由が丘 44 50
下北沢 29 45
下高井戸 33 54

 ※池袋駅は東京駅まで丸の内線を利用した場合と大宮駅まで埼京線または湘南新宿ラインを利用した場合の移動時間です。新幹線は東京と大宮間は23分から26分かかるため、池袋の場合はトータルでは大宮駅に進んだ方が所要は短くなる場合があります。

都心部では、新幹線の方が圧倒的にアクセスは良くなっているほか、常磐線沿線も上野まで近いことから新幹線の方が有利と言えます。唯一、豊洲は羽田空港へのリムジンバスの方が便利であり、羽田の方が便利そうな場所であります。

東京駅や上野駅が近い、千代田区、中央区、港区、文京区、台東区であれば、各駅までタクシーでダイレクトにアクセスしても、それほどタクシー代はかからないため、タクシーで駅に乗りつけて、そのままグランクラスにと言うスムーズな移動も可能です。

2.駅または空港での待ち時間

羽田空港T2

新幹線については、東京駅は構内が大きく、混雑しているため、駅到着から新幹線に乗り込むまで10分くらいは必要です。同様に上野駅の新幹線ホームは結構深い地下にあるため、やはり10分くらいは必要だと思います。

一方で羽田空港では、モノレールや京急線で出発階まではエスカレーターを2~3回昇り、プレミアムクラスの場合はプレミアムチェックインと専用の検査場を通過できるため、短くて駅のホームから25分くらいの余裕は見た方が良いと思います。また、プレミアムクラスの特典としてANAのラウンジができるため、それを堪能したい場合はもっと早く行く必要があります。待ち時間においても新幹線の方が有利と言えます。

3.乗車時間または飛行時間

新幹線の場合、東京駅から新函館北斗駅まで最速で4時間2分、その他列車で4時間15分程度であり、4時間15分ぐらいが多くなっています。一方で飛行機は1時間25分となっています。巡航速度900km/hほどのジェット機と最高速度320km/hの鉄道ではやはり飛行機が有利と言えます。

4.目的地までのアクセスする乗り物への待ち時間

新函館北斗

函館の街の中心地函館行くためには、新幹線は在来線、飛行機はバスに乗り継ぐのが一般的です。新函館駅から函館駅までのアクセス列車は「はこだてライナー」と言われており、到着する新幹線に接続しています。新幹線到着時刻からはこだてライナーが出発するまでの時間は10分から15分程度となります。新幹線が遅延した場合は条件によっては到着を遅らせて出発します。

一方で、飛行機の場合、函館駅までアクセスする路線バスがあり、こちらも飛行機の到着に対応して、出発します。定刻通りの場合、待ち時間は10-15分と新幹線と変わりません。

5.目的地までのアクセスする乗り物の所要時間 

目的地までのアクセスする乗り物の所要時間道の場合、新函館北斗から函館まで快速で15分、各駅停車20分程度となっています。一方で函館空港からのバスは約20分となります。

例 六本木から函館駅までの移動の場合

東京のど真ん中の六本木から新幹線と飛行機で移動した場合、トータルどれくらい時間がかかるか想定してみます。

六本木 新幹線 飛行機
都内アクセス時間 14分 40分
待ち時間 10分 25分
所要時間 4時間15分 1時間25分
待ち時間 15分 15分
函館アクセス時間 20分 20分
合計 5時間14分 3時間5分

トータルでは飛行機の方が2時間以上早くなります。

運賃

グラスクラス(新幹線)の場合、東京都区内から函館までの運賃込みの片道料金は38,610円となります。Suica機能搭載のスマートフォンで購入するモバイル特急券の場合、トータル36,740円と安くなりますが、乗車券は新函館北斗までとなるため、新函館北斗から函館まで運賃360円が必要となります。新幹線は片道最安トータルで37,100円となります。

飛行機の場合、プレミアムクラスの通常運賃は44,890円ですが、フレキシブルに購入ができ、安いプレミアム株主優待運賃は26,090円となります。この運賃は株主優待券が必要なため、チケットショップで購入すると5,000円程度ですので、トータル31,090円となります。飛行機の方が最上級クラスでも有利と言えます。飛行機は羽田までの交通費が都心からですと600円から800円程度、函館空港からのバス運賃が450円かかるため、トータル32,140円となります。

サービス

最上級クラスのプレミアムクラスとグラスクラスではそれぞれ手厚いサービスがあり、それを比較してみたいと思います。

シート

グランクラス

グランクラス

シートはホワイトレザーであり、シート配列は1-2配列であり、新幹線の胴体幅は約3.4メートルで、ボーイング737型機の客室幅が3.5メートルである事を考えるとかなり余裕のある設計となっています。シートピットは51インチ、シート幅は20.5インチとなっています。シート形状はJAL SHELL FLAT SEATに似ており、リクライニング角度は45度となっています。デスクライトやAC電源も備えています。

プレミアムクラス

プレミアムクラス

ANAサイトより
シートはレザーであり、カラーは濃紺であります。シート配列は2-3-2と新幹線よりはタイトと言えます。シートピッチは50インチ、シート幅21インチです。デスクライトやAC電源の他にUSBポートもあります。

シートスペックは同等ですが、グランクラスの方がシート形状の造りの細かさや天井や壁のライティングなど全体として優雅さがあります。

アメニティ

グランクラスアメニティ

グランクラスでは、スリッパとブランケット、アイマスクが用意されています。プレミアムクラスではスリッパとブランケットとヘッドフォン、枕、耳栓が用意されており、プレミアムクラスの方がアメニティの数は多いと言えます。

インターネット

グランクラスを含めた新幹線全体で無料のWi-Fiの搭載を始めており、運が良ければ無料Wi-Fi搭載編成に乗車することができます。ただし、電波対策のされていないトンネルなどでは接続できません。地上のため、Wi-FIがなくても、自分のスマホで通信は可能です。ちなみに東北・北海道新幹線の携帯対応状況は東京から八戸まではトンネルも含めてエリアとなっています。さらに、2019年3月末には八戸の次の駅の七戸十和田駅と青函トンネル内がエリアになる予定です。総務省のサイトによると七戸十和田から新青森までも工事への補助金の決定がされているため、オリンピック前までには路線の9割以上で携帯がつながると想定されます。

プレミアムクラスを含めたANAでは、機体へのWi-Fiの搭載を進めており、運が良ければ無料Wi-Fi搭載機に搭乗することができます。飛行機の場合、離着陸時利用できないため、新幹線の方が乗ってから降りるまで利用できる機会が高いと言えます。

アテンダント

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左:JR東日本サイトより 右:ANAサイトより

グランクラスでは専属のアテンダントが1人付き、乗車して間もなく大きめのホットタオル持ってきてくれます。プレミアムクラスでは、ワイドボディ機の場合、2名で対応します。タオルは持ってきてくれますが、国際線とはタイプが異なり、冷たいタイプとなります。

制服はどちらもグレーを基調として、新幹線は車体のラインと同様のピンクであり、ANAではANAのブルーのラインが大きくな違いとなります。JR東日本の方が以前から制服は用意されていたようです。

ドリンク

グランクラス

グランクラスでは、アルコールはビールと日本酒とウィスキー、ワイン(赤/白/泡)となっています。ソフトドリンクでは、コーヒー、緑茶、ハーブティーのほか、黒ウーロン茶、アップルジュース、ミネラルウォーター、ダイエットコーラが用意されています。

グランクラススパークリング

ワインについては、赤と白ワインは塩尻のワイン、スパークリングは高畠ワイナリーの辛口です。日本へのこだわりが感じられ良いと言えます。また、グラスはグランクラス特製のグラスです。

プレミアムクラスワイン

プレミアムクラスでは、アルコールはビール(アルコールフリーもあり)と日本酒と焼酎とハイボール、ワインは(赤/白/泡)となっています。ソフトドリンクでは、コーヒー、緑茶、紅茶、野菜ジュース、アップル/オレンジジュース、コカ・コーラ、ペリエ、ミネラルウォーターとなっています。ワインについては、フランスまたはチリのワインであり、スパークリングワインはフランス産となっています。

グラスについては、脚のないグラスまたはプラカップが用意されます。

グランクラス、プレミアムクラスともにフリードリンクのため、お願いすれば、何杯も飲むことが可能です。乗車時間の長いグランクラスの方がたくさん飲めるメリット有ると言えます。

食事

グランクラス軽食

グランクラスの場合は、和食か洋食の軽食となります。メニューの選択はANAの国際線のエコノミーのようにラミネートされたボードに写真が掲載されたメニューの説明書きをアテンドの方が説明してくれます。

グランクラス茶菓子

洋食の場合、小さなボックスにサンドイッチが小さくカットされて収納されており、シンプルと言えます。このほか、亀田製菓のあられと福島県産の桃を使ったパウンドケーキが茶菓子として添えられます。

プレミアムクラス食事

プレミアムクラスでは、陶器や漆器に盛られた温かい食事も食べられ、みそ汁もあります。プレミアムクラスで食事が提供されない時間帯の軽食においても、プレミアムクラスの方が良いと言えます。以前は食堂車やビッフェもあり、鉄道会社も配膳のシステムは持っていたと思いますが、駅弁が主流となり、航空会社の方が機内での食事の面では有利と言えます。

騒音・振動

グランクラス(新幹線)には、左右の振動を抑えるフルアクティブサスペンションが搭載されているため、トップスピードで走行時も左右の揺れを意識することはありませんが、駅に停車する際に減速すると前後への軽いGがかかり、カクテルテーブルの上にグラスがあると少し気になります。騒音については、グランクラスの場合、座席が少ない分、側壁が厚くなっており、普通車やグリーン車と比較して圧倒的に静かです。ただし、駅を通過する際に分岐を通過する際の音が床下から聞こえてきますが、一瞬で終わるため、気にならない程度であります。また。日本最長の青函トンネルは320km/hで走る性能のある新幹線が140km/hで走るため、思いのほかトンネルでも静かであり、不思議な体験ができます。

一方、プレミアムクラス(飛行機)の場合は、シートは機体前方に配置されているものの風切音やエンジン音など一定のリズムで続きます。高度1万メートル近くを時速900km/hという過酷な状況で飛ぶので仕方ありませんが、新幹線の方が落ち着き感はあります。揺れについては、安定した飛行の場合は飛行機の方が揺れは少ないようです。

窓からの景色

新幹線

新幹線の場合、北に向かって、進行方向右側と左側では、かなり景色が違います。進行方向左側では、天気が良ければ大宮前後で富士山が見え、その後、那須連山、奥羽山脈、岩手山が見え、新青森駅手前でちらっと八甲田山が見えます。反対側の進行方向右側では、筑波山に始まり、阿武隈高地が見え、新青森を過ぎると5分くらい陸奥湾が見え、青函トンネルに入り、トンネルを抜けるてもまたトンネルが続きますが、新函館北斗手前では、函館湾と函館山が見えます。

飛行機

飛行機の場合、天候によりルートは変わりますが、快晴の場合、羽田を離陸するとスカイツリーが見え、関東平野を通過し、松島付近を通過し、その後、奥羽山脈を縦断し、陸奥湾ぐらいから降下し、津軽海峡を見ながら着陸します。

飛行機も新幹線も見る対象物はあまり変わりませんが、見上げるか見下ろすかで結構変わります。行きは新幹線、帰りは飛行機にすると日本の地形を理解することができるかもしれません。

最後に

時間と費用から乗り継ぎ等の手間を我慢すれば、飛行機の方が目的地に早く到着することができますが、新幹線は便数が多いため、スケジュールが立てやすく、自由な時間が増えます。また、グランクラスと言う限られたスペースには乗降時、他の人が通過しないため、最初から最後まで静寂と言えます。食事については飛行機の方がよいですが、ゆっくりと景色を楽しみながらワインを楽しむには新幹線の方が良く、悩ましいところです。甲乙つけがたい最上級クラスを函館の行きと帰りで堪能するのも味わいのある旅の思い出に刻まれるのではないかと思います。

 

 

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