前回のエアバス編に続き、まだ運航されていませんが、2020年までに搭乗できる可能性の高いボーイング製の新型の旅客機をまとめてみました。
ボーイング社
アメリカ・シカゴに本社を置く、世界最大の航空宇宙機器の製造開発企業であり、一度はその社名を聞いたことがある企業だと思います。宇宙船や軍用機のほか旅客機を製造しており、旅客機は主にシアトルに近いワシントン州エバレットにある世界最大の組み立て工場で製造されているようです。
B787-10
特徴
ボーイング787-10はボーイング787-8と基本的に同じですが、胴体を延長し、座席数を拡大しています。全長は約12m長く、全高が高い787シリーズのずんぐりむっくりとしたイメージがない機体です。
ボーイング787-10のスペックは以下の通りです。
座席数330(2クラス)
飛行距離6,430 海里 (11,910 km)
全長68.27 m
ウィングスパン60.7 m
全高17 m
エンジン GEnx-1B / Trent 1000
飛行距離は日本からですと欧州や西海岸まで到達できると思いますが、国際線で使用される場合は中距離で利用されるのではないかと思います。同社の置き換え機としてはボーイング777-200や777-300、競合するエアバス社の機材はA350-900などと言えます。
最初の航空会社
初号機はシンガポール航空であり、既に機体は出来上がっていますが、エンジンの取り付けや塗装、内装など取り付けて引き渡されるのは2018年の見込みとなっています。シンガポール航空ではどの路線に就航させるかなどは表明していませんが、日本へも就航してほしいところです。
また、日本の航空会社ではANAがシンガポールとバンコク線で2019年度から導入を予定しています。東京オリンピックの開催会場へアジア各地からの搭乗してくるかもしれません。
777-8、777-9
特徴
ボーイング777シリーズのファミリー機となる予定ですが、現在運航しているボーイング777-300ER等とは似て非なる機体になりそうです。胴体の形状はボーイング777-300ER型機にそっくりですが、素材はボーイング787で使用されている炭素繊維強化プラスチックなどの複合材が使用される予定であり、客室内も同素材の採用により、より地上に近い環境が実現でき、快適になると思われます。
また、燃費向上を目的として長い翼が取り付けられる予定であり、大型機ゆえにあまりに翼が長いと空港内での移動が困難となるため、翼の両端を地上移動時は垂直に折り曲げるギミック的な仕様となっています。機内については、先代の機材で蓄積したノウハウをもとにより広く快適なスペースとなるようです。
最初の航空会社
現在、発注している航空会社はエミレーツ航空、エティハド航空、カタール航空、全日空、キャセイパシフィック、ルフトハンザであり、同社が保有するボーイング747-400や777-300ERの置き換えとされています。また、2017年10月にはシンガポール航空も最大20機の発注を発表しています。早くて2020年からの引き渡し・運航予定となっており、日本への就航はするかどうか不明ですが、世界のどこかで搭乗できるかもしれません。日本の航空会社ではANAが2021年度から計画しています。
最後に
ボーイングについても全く新しい形式の旅客機が登場するのではなく、現行あるシリーズの派生形が新たな運航される見通しですが、バージョンが新しい分、新しい技術が取り入れられており、乗客としては快適に搭乗できると思います。
また、アジアの航空会社がこうした新型の旅客機を多く発注していることから、2020年過ぎには意外と身近に搭乗することができると思います。それまでにたくさんマイルを貯めて、より豪華なファーストクラスやビジネスクラスの最新シートに搭乗するのを目的にするのも楽しいかもしれません。あと2年あれば100万マイルも可能だと思います。(現在の情勢が続けばですが。。。)