マレーシアの通貨が対ドル・対円で下落しており、現地通貨で決済する場合と円決済でする場合の違いを比較してみました。
マレーシアの通貨・リンギット
マレーシアの通貨はリンギットであり、略称はMYRであり、日本と同じく、紙幣と硬貨があります。
紙幣の種類は下記のとおりです。
100、50、20、10、5、2、1リンギット(7種類)
硬貨は下記のとおりです。
50、20、10、5、1セン(5種類)
マレーシアに行った人であれば、リンギットを購入した人も多く、家には紙幣が意外とあるかもしれません。
マイル修行となれば、空港で折り返せば、必要もないとも言えます。また、空港からKLIAエクスプレスで移動し、KLセントラル付近のホテルに滞在すればほぼ必要ないと言えますが、チップなどの対応では紙幣がやはり一番いいかもしれません。
円換算すると
一番気になる為替レートですが、2020年2月26日朝時点では下記のとおりです。
1MYR=約25.9995円
となります。ANAがクアラルンプールに再び就航した頃は33円台の時代もありましたが、その後、2年くらいで25円台まで下がり、その後回復するも27円台を突き破れず、最近は下落し、再び25円台に前半に突入しています。
急落の要因は
2月25日には対ドルで1%弱の下落をしています。対円でも下落しており、26円台前半となっています。
この要因については新型コロナウィルス(COVID-19)の感染者拡大が極東のみならず、欧州でも拡大していることによる不安が大きいようです。
一方で、その前日に同国の首相であるマハティール首相が辞任したことによる影響も大きいと言えます。
マハティール氏は1981年から2003年まで約22年間、首相を務め、同国の歴史の中に残る人物に違いはありません。それだけでもすごいのですが、90歳を過ぎた2018年に再び首相となり、2020年2月24日に辞任を表明するまで首相と言う強烈な人物であります。
ANAのマレーシア就航との関係
ちなみにANAが最初にクアラルンプールに就航したのは
1995年~2001年 関西=クアラルンプール
2001年~2002年 成田=クアラルンプール※
※バンコク経由
であり、当時としては就航から順調であったのかもしれません。2002年に運休に追い込まれたのは同時多発テロであり、これは同路線だけでなく、全路線で影響が大きかったと見えます。
その後、2015年9月1日に成田=クアラルンプール線を再開し、翌年の2016年10月30日に羽田路線を新規就航しています。21世紀のANAマイル修行の幕開けとも言えます。
運休していた13年間の途中からマレーシア航空とコードシェアを開始しており、数年前までマイルの積算もできました。
リンギット下落で航空券のメリットは
航空券の発券の醍醐味として、為替レートがあります。急に円高になったりすると、外貨ベースで購入できる航空券はお得になったりします。
今回マレーシア・リンギットが下落しており、そのメリットがあるか確認してみました。
比較のため、海外発券でも円払いができるANAのサイトと、マレーシア・リンギットでも円でも支払いができ、比較的にANA便が最後まで最安レートで空いていることが多い、エクスペディアとユナイテッド航空で比較してみました。
ANAサイト
会員ログインし、日本語で検索すると日本円で結果が出てきます。
運賃は149,770円、プレミアムポイント13,316プレミアムポイントとなります。
プレミアムポイント単価は11.247円/PPとなります。
エクスペディア
日本語のサイトで検索すると円建てとなるため、終えて現地/英語で検索してみました。運賃は5,683MYRとなります。
日本円では約148,825円となり、13,316プレミアムポイントは同じなので、プレミアムポイント単価は11.17円/PPとなります。
ユナイテッド航空
同じ、日本語のサイトでは円建てで決算されるため、英語のサイトで試算すると、エクスペディアと全く同じ結果となります。
日本円では148,825円となり、13,316プレミアムポイントは同じなので、プレミアムポイント単価は11.17円/PPとなります。
もちろん、カード会社の決済日のカード会社の為替レートによるため、ANAの日本円直とその他の現地決済/日本円交換ではあまり差はないと言えます。
むしろ、逆ザヤになる可能性もあります。結論としては現地通貨が円高に振れると日本円建てのANAのサイトでも運賃は下がる傾向にあり、ANAサイトで購入するのが良いかもしれません。
ANAサイトでしかできない技も
クアラルンプールと東京の単純往復ではAANサイトでも、エクスペディアでも、ユナイテッド航空のサイトでも問題はありません。特に、ANAサイトでは最安クラスのシートが満席でも、両社では出発間際でも最安で空席があり、そうした意味では利用価値があります。
一方で、マイル修行を知っていると国内線をストップオーバーで付けたくなります。
そうした場合に、エクスペディアやユナイテッド航空では国際線はビジネス、国内線は普通席という組み合わせが苦手なのか、ストップオーバーなしの旅程のみと結果となってしまいます。
ANAのサイトはマイル修行対策がいい意味で実施されており、東京でストップオーバーをしつつ、国際線区間ビジネスで、国内線区間普通席の組み合わせがサクッと出てきます。
それを組み合わせた旅程が下記となります。
運賃は167,004円であり、プレミアムポイントは17,252ポイントとなります。プレミアムポイント単価は国際線ビジネスが絡みつつも、9円台(9.68円/PP)とANAとしては珍しい単価と言えます。
国内線スーパーバリューの単価は良いですが、何となく満足感がなく、国際線でごっそり稼ぐ醍醐味がある路線と言えます。
最後に
マレーシア・リンギットが下落しており、為替レートでどんな影響が出るか考慮してみましたが、円高となれば運賃は下がり効果はあります。サイトとしては一番お得なのはANAの国内線を一緒に予約できるANAサイトでした。
国際線区間をビシネスクラス利用で9円台と言うこともあり、ペタペタな国内線普通席だけの修行よりも豪華で大満足とも言えます。
問題はいつまでパンデミックと付き合うかであります。これはもはや国内線でも国内線でも同じ状況となりつつありますが、イミグレーションの懸念やラウンジ内や機内でのサービスにおいて、デグレが大きい国際線でプレミアムポイントを重視するかどうするかと言う厄介な問題であります。