ルフトハンザドイツ航空のEU内の国際線とドイツ国内線のビジネスクラスに搭乗しましたので、比較してみました。
- 違いがわかり易い長距離路線と短距離路線
- 微妙な国内線と国際線
- ルフトハンザ航空のビジネスクラスで国内線と短距離国際線を比較
- LH817便 ヨーテボリからフランクフルト(近距離国際線)
- LH98便 フランクフルトからミュンヘン(国内線)
- 最後に
違いがわかり易い長距離路線と短距離路線
航空便の長距離路線と短距離路線は、見るからに飛行機の大きさが違い、シートにはモニターが付いており、機内食も回数が違ったりします。そして、ビジネスクラスなどのシートも短距離と長距離ではまるで違うシートとなっており、豪華さが違うとともに運賃も違います。距離の差はわかり易いと言えます。
微妙な国内線と国際線
一方で、国と国を跨ぐ国際線と国内線でも距離に違いがない場合などはわかりにくくなります。例えば、羽田から沖縄まで(984マイル)普通席に搭乗すれば、ソフトドリンクは無料ですが、それ以外は基本的に有料であります。一方で、沖縄から台北まで(407マイル)は距離が短くても、エコノミークラスでもランチボックスのような食事が提供されます。これはIATAに加盟している航空会社は国際線で一定時間のフライトの便では食事を提供する規定によるものであり、距離の短い国際線の方が距離の長い国内線よりもサービスは良いということになります。しかしながら、最上級クラス(国内線ではプレミアムクラスやファーストクラス)では、食事やアルコールの提供もあります。その分、運賃は高いですが。
ルフトハンザ航空のビジネスクラスで国内線と短距離国際線を比較
スカイトラックス社のワールド・エアライン・スター・レーティングでヨーロッパでは唯一、5スターエアラインとなったルフトハンザドイツ航空において、国内線と近距離国際線のサービスにどんな違いがあるか搭乗記として比較してみました。
LH817便 ヨーテボリからフランクフルト(近距離国際線)
スウェーデンのヨーテボリからドイツのフランクフルトまでの距離は550マイルであり、羽田=福岡との距離等しいです。飛行時間は2時間足らずであり、あっという間でもなく、どんなフライトになるか楽しみでもあります。
チェックイン
チェックインはSASカウンターとなり、スターアライアンスゴールド・チェックインカウンターもあります。搭乗ゲートに行く途中にはボルボの城下町だけあり、ボルボが展示されています。
チェックインゲートは全自動化されており、ちょっとした企業の入り口のようです。こうしたところでも人件費の削減がされているところであります。
シート
今回は、最前列の1Aシートです。バルクヘッドということもあり、足元は広々です。一般的なバルクヘッドでは、テーブルはひじ掛けから出しますが、ルフトハンザの場合は、切妻に備え付けられており、テーブル引き上げるような感じで使います。
雑誌類は免税品カタログや分厚い機内誌がそろえられています。
ドアがクローズし、タキシングが開始されます。遠くにターボフロップ機が見え、Aのマークの飛行機が見えます。よく見るとANAかと思うとAMA Polaという名称であり、調べると郵便専門の航空会社のようです。
自然豊かなヨーテボリ空港を離陸し、いりくんだ地形を眺めながらあっという間にドイツ上空に。
機内食
機内食タイムが始まります。搭乗した時間は15時前後のため、ビジネスクラスと言っても盛り盛りの食事ではなく、つまみ程度でした。そうは言っても、個人的には晩御飯でもいいくらいのボリュームでした。ドリンクはワインもあり、2杯いただきました。
食後にはアンケートも配布され、マイルが貰えるようなことが書いていましたが、2カ月たっても特にありません。
ヨーロッパのフライトはいつも飛行機のすれ違いが近くて、窓側ですと飽きることがありません。
沖止め
フランクフルトでは、小型機は沖止め待遇が多く、今回も沖止めでした。昨年、エーゲ航空でテッサロニキに出発する以来のフランクフルトでの沖止めとなりました。
総評
シェンゲン協定国内のスウェーデンからドイツまでの形ばかりの国際線でしたが、ビジネスクラスということもあり、つまみやアルコールもあり、ビジネスクラスらしいサービスでした。また、国と国を跨ぐということで、免税品の販売もありました。
LH98便 フランクフルトからミュンヘン(国内線)
言わずと知れたドイツの2大空港間のフライトであり、国際線との接続も多いことを考慮すると羽田=関西のフライトに近いと言えます。距離は187マイルと羽田=名古屋、シンガポール=クアラルンプールの距離であり、飛行時間は1時間もありません。
搭乗
日曜日の朝のフライトとは言え、かなり混雑したチェックポイントを通過し、ゲートに。今回はちょっと大き目なA321に搭乗。今回は2Aとなり、バルクヘッドとなりませんでした。
ドキュメントはWi-Fi設定ガイドとセーフティーボードのみでした。
シートピッチはエコノミーでありますが、The Euro Biz 品質とも言うべき、真ん中シートにテーブルによる仕切りがあります。
こんな仕様をしているのは欧州だけであり、欧州も人口減しているので、アジアやアメリカのように2-2のシートにした方が良いのではないかと思います。仮にフルY便でも開放Cシートでも良いと思いますが。
Wi-Fi
日本国内はJALもANAも無料ですが、ルフトハンザでは3EUR課金されます。あまり楽しむ時間はありませんでしたが、品質的には機上品質であり、それなりのストレスがあります。
機内食
僅かな水平飛行になるとドイツの平坦な地形が見えてきます。そしてすぐに、朝食が始まります。ビジネスクラスのため、朝食はしっかりとしていました。
パンとハムとチーズ、ヨーグルトとスムージーという朝食の定番でした。食事を終えるとすぐにベルトサインが点灯し、そそくさと片付けられ着陸態勢となります。ミュンヘンらしい森を見ながら着陸です。
総評
フランクフルトとミュンヘン間はあっという間であり、ビジネスクラスでは食事もあり、さらに時間が短く感じます。東京と大阪間のプレミアムクラスに似ています。また。国内線ということもあり、免税品販売がないのが違いと言えます。
最後に
ルフトハンザにおける国内線と近距離国際線のビジネスクラスの差は、サービスにおいては免税品販売の有無程度でであり、それ以外は同一品質と言えます。欧州の航空会社のビジネスクラスの場合、小型機ではシートはエコノミーとほぼ同等のため、アジアのビジネスクラスに乗り慣れているとがっかりしますが、ラウンジや機内食はビジネスなので、そうした点を含めて何となく納得してしまいます。
でも、やっぱり、ルフトハンザは長距離線の方がいいかなと感じました。