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関西空港アクセス特急「ラピート」スーパーシート乗車記

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久々に関西空港アクセス特急である「ラピート」に乗車しましたので、お伝えします。

ラピート/Rapi:tとは

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ラピートは関西空港の開港と同時に1994年9月4日に運行を開始した南海電気鉄道の空港アクセス鉄道であります。

同じ日に誕生したライバルJR西日本の特急はるかと並んで現在に至るまで運行されています。f:id:dantra:20220315151641j:plain

車両は運行開始から50000系電車6両編成で運行し、独特なデザインでラピートブルーという濃紺一色でまとめられており、当時の鉄道ではかなり奇抜なデザインでした。ライバルの初代はるかの方が和のテイストも感じられ、親方JRの方がいいと思っていました。

開業当初は最速達のαタイプは関西空港からなんば間をノンストップとしていました。のぞみの名古屋飛ばし(京都も飛ばしでしたが)にもあるように、最速達列車はデビュー時は往々にしてほとんど停車駅を設定せず、物議をかもして、利用者が少ないと停車駅が増えてくるものであり、そのパターンでもあります。

さて、ラピートは現在αとβの二つのタイプで運行されています。停車駅は下記のとおりです。

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一部時間のみに設定されているαは岸和田と堺を通過します。しかし、所要はαもβもあまり変わらないのが現状です。むしろ、時間帯で所要が長くなったりとラッシュの影響があります。

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大阪本土から関西空港まで線路を一緒にするJRのはるかは天王寺、新幹線駅の新大阪、そして外国人が必ず行くであろう京都、さらには野洲や草津から発着設定があり、ダイレクトアクセスとしては便利でありました。

しかし、コロナ禍で需要が激減してから、はるかは日中はほぼ運休しており、ホームライナー的な列車となっており、リクライニングシートで関西空港から大阪都心までリクライニングシートで行きたい人はラピートの方がいいかもしれません。

そして、コロナ化で渋滞がないリムジンバスもダークホースであり、ライバルとなっていますが、最近は渋滞も多く、どうかと思いますが、土地勘がなくてもダイレクトに目的地に到着し、必ず着席できるバスもライバルとして健在です。

なんば止まりのラピートですが、なんば/難波駅から大阪駅までを直通で結ぶなにわ筋線が2030年初頭にできると少し未来がありそうです。

場所は違いますが、相鉄線とJR/東急との連絡線にも似ているようであり、どうなるのか気になるところです。

地下を走るので貫通扉のない50000系電車は引退となりそうであります。その頃には計画通りに行くとリニア(名古屋までですが)とかもあり、どんな化学反応が出るのか楽しみでもあります。

スーパーシート

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スーパーシートは5号車と6号車に設定されており、レギュラーシートとのサービスにおいての差分はシート配列が2-2に対して1-2配列である点とシートピッチが広くなっている点があります。

その昔はソフトドリンクサービスとかあったものの、レギュラーシート利用者が勝手に利用してしまうなどで早々にディスコンされています。

スーパーシート特急料金では正規で購入すると関西空港=なんば間が730円となっています。これがベースとなっていますが、運賃と特急料金(レギュラー、スーパーシートそれぞれ)が一体となった企画乗車券である関空トク割ラピートきっぷがあります。

また、「南海・特急チケットレスサービス」に会員登録し、チケットレスサービスを利用してレギュラーシートの特急券を購入するとレギュラーシートの正規運賃と同一ではあるものの、スーパーシートにアップグレードされるキャンペーンがあったりします。

色々と割引やシートアップグレードがありますが、整理すると下記となります。(R)はレギュラーシート、(SS)はスーパーシートの略です。チケットレス購入でスーパーシートが利用できるにもかかわらず、レギュラーシートを利用する人は物好きと言え、料金差がないため割愛しています。

  運賃 特急料金 合計
通常(R) 930 520 1,450
通常(SS) 930 730 1,660
関空トク割(R) 1,290 1,290
関空トク割(SS) 1,500 1,500
チケットレス(R) - --
チケットレス(SS) 930 520 1,450

スーパーシートに関係なく最安で行きたいのであれば、レギュラーシート利用の関空トク割ラピートきっぷを利用すれば1,290円となります。

しかし、そこまで節約するのであれば、有料でない速達タイプの列車を利用すれば930円で済むという事になります。それでも360円でゆったりと言うメリットはありますが。

なんば駅が最終目的地だと良いですが、そこから地下鉄で乗り換えるとかであれば、地下鉄のチケット組み合わせた企画券もあるのでそれも良いですが、差分はペットドリンク1本ぐらいであります。

そして、スーパーシートですが、チケットレスで特急券を購入すれば、通常の運賃とレギュラー特急券でスーパーシートに乗れ、最も安く済むという事になります。

年会費がかからない会員のため、登録しておけば安くなるのでメリットはありそうです。時間のある時に購入しておけば、当日、いちいち駅の窓口に行くわずらわしさから解放されます。

空港に行く場合は、時間がある程度決まっており、その場合は良いと言えますが、飛行機の到着次第の空港発乗車の場合は変更をかけたり、到着後に乗り継ぎが最短の列車を予約するにしても、スマホ片手に操作しつつの移動とかで、50円のメリットがあるかどうか気になります。

いずれにしても、ラピートのレギュラーシートとスーパーシートとの間にはJRで言う、普通車指定席とグリーン車程のサービス差分があるにも関わらず、コスト的には同社が展開している企画乗車券やキャンペーンを利用すると極わずかな差となるため、スーパーシートを利用する価値があるかもしれません。

特筆する点としては、普通車指定席とグリーン車との差分と言いましたが、レギュラーシートもJRの特急レベルなので、お得な列車と言えます。

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スーパーシートと言う名称は空港アクセス特急だからこそ、飛行機上位クラス(国内線に限る)の名称をもじったところかもしれませんが、平成なネーミングでも令和の今でもいいかなと思います。変に飛行機に合わせて、プレミアムとかに改称するよりはスーパーでいいかと思います。

今の人間は情報が多すぎて、新たな知識よりも慣れたフレーズを重視する傾向にあり、過去からあり、スーパーとか一つ上だと簡単に認識できる方が認知上は良いかもしれません。プレミアムとなると何がプレミアムと言う解析が始まってしまいそうです。

キャビンについて、同列車は2018年からリニューアルされていますが、古くなりがちなデッキもすっきりしていました。

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スーパーシート車内です。運行開始と意匠はほとんど変わっていないようですが、シート自体は最近の新幹線のグリーン車のようなタイプであります。大阪という事もあってかヒョウ柄の伝統は続いているようです。

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混雑している時は隣席に他人が存在しない1ことで重宝する1人掛けシートであります。コロナ禍もあり、結構重宝されるかもしれません。しかし、満席の時はコロナアプリの接触定義からすると回避できなさそうですが。

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1994年に初めて見た時には丸窓はやり過ぎかなと思いましたが、今もって古臭さを感じないのは時代の先取りが半端なかったという事なのかもしれません。

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21世紀の特急列車ではスタンダードであるコンパクトなドリンクホルダーもついています。

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ちなみに上の写真はスーパーシートを20年前に撮影したものです。現在とイメージは変わりませんが、床がカーペットになったり、シートにヘッドレストが付いたりとところどころ変化しています。

もちろん、この頃は無料Wi-FIはなく、ガラケーの画面でメールを見るくらいで、ノートパソコンを開く人はいても、通信を介さない作業の時代であり、クラウドと言えば、車窓から景色で見る雲であった時代であります。

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なんば行きは6号車が先頭車両であります。先頭に行ってみると運転席を覗き見るような扉となっています。運転台は高いため、そこから見ても外の景色が良く見えるわけでもないので、ちょっと微妙であります。

どうせであれば、家政婦は見た! 視線ができる位置にして欲しかったところであります。ごめんください。

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大阪湾臨海地帯の工場の煙突が見えるあたりを過ぎていくと既に空港出発から30分が過ぎて、まもなく大阪都心であります。JR乗り換えの新今宮では結構乗客は降りますが、終点まで乗車してみます。新今宮は星野OMO間もなく、開業予定であるので行きたいところであります。

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そして、なんば駅到着です。東京で言うと私鉄の空港アクセス特急なので京成上野駅が当てはまるかもしれませんが、雰囲気は西武池袋駅な感じであります。

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マリオットでもヒルトンでもハイアットでもIHGでもないアコーホテルズが日本において、昔から構えている高級ホテルがあったりします。池袋のメトロポリタンと言ったところでしょうか。

どうしてもこのホテルを見ると地球のナショナルフラッグシップキャリアであったSRを思い出してしまいます。ポストSRについては、路線数では世界をカバーするTKやEKがそれに値するかわかりませんが。

最後に

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出来た当初は個人的には奇抜過ぎて、鉄道らしくないと感じていましたが、あれから30年近く経過して、改めてフィーチャーしてみると、実はこの車両がその先の日本の鉄道車両に大きな変化を与えたメルクマールだったのかもしれません。

たまに、ピーチ色だったり、赤い彗星色だったりと変化しますが、ラピートブルーの高貴感は普遍的であり、2030年に大きくイメージを変える新型車両が出るかもしれませんが、このカラーは変えて欲しくないところであります。

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