上越新幹線で唯一降りたことのない、上毛高原駅に行ってみましたので、お伝えします。
ときで上毛高原駅を目指す
小雨交じりで結構寒い東京はどんよりとした天気でしたが、たまに明るくなるような天気でした。丸の内口はいつ来ても写真を撮りたくなってしまうところであります。
JR東日本の新幹線ホームに行くと、既にとき325号が入線していましたが、TESSEIが車内清掃をしていたため、お決まりの先頭車両を撮影してみます。
車両はF編成なので、E7系でありますが、上越専門のE7系ではないので、朱鷺色帯のない編成でした。
とき325号は熊谷と本庄早稲田以外は新潟まで各駅に停車する埼玉スルータイプであります。新潟に行く際には追い抜きなどはまれなので新潟まで長く感じるタイプでもあります。
とき325号と言うと新潟県中越地震で脱線した列車でもあり、奇跡が多く重なったことで、死者・負傷者ゼロと言う新幹線神話をキープした列車でもあります。
車内に入るとあったかくホッとします。E7系のグリーン車のシートはE5系よりも新しいにもかかわらず、経年感が目立つのは色合いなのでしょうか。茶系のE5系のシートよりも第一印象は良いのですが、細部に目が行くと傷などが目立ったりします。
上野を出て、荒川を渡ると埼玉県です。埼玉の摩天楼・川口が荒川の先に見えます。武蔵小杉よりもタワーマンションが多い感じもします。
さいたま新都心手前で埼京線とすれ違いです。昔は山手線と同じ色の103系でお古感もありましたが、最近は首都圏では早く新車置き換えが進んだ路線でもあり、優遇されているようです。
さいたまスーパーアリーナを通過します。コロナ禍が始まった頃にここでK1が開催された際に大野埼玉県知事が出向いて止めようとしていたのですが、スルーされていた映像を思い出してしまいました。
大宮を出発すると高崎までノンストップなので、最高速240km/hで快走します。熊谷を通過すると送電線がとても目立つエリアを通過していきます。
在来線の高崎線のそばに新岡部変電所があるので、変電所自体の迫力は高崎線なのですが、高いところから遠くを見渡せる新幹線の方が送電線を広くたくさん目にするので印象に残ります。
本庄早稲田を過ぎて反対側の景色を見てみると御巣鷹山がある山並みの重なりが見えます。
高崎駅に停車です。高崎駅を通過する列車は北陸新幹線のかがやきは有名ですが、はくたかもスルーするものもあったりします。上越新幹線は上りの最速達の以外はすべて停車すると思っていましたが、スキーエクスプレスとも言えるような東京7時前発のたにがわが高崎をスルーするのは意外でした。
高崎を過ぎると長岡までトンネルだらけとなりますが、その直前に群馬の山並みが見えます。スカイラインからも登っている感じがします。この後トンネルに入るとほぼ上毛高原まではトンネルとなります。
上毛高原駅
上毛高原駅に到着です。ホームは2面2線で中央に通過線2線がある昭和時代につくられた豪華仕様の駅であります。
同駅はJR東日本の駅構内の自販機やコンビニNewDaysで販売されているミネラルウォーターのFrom AQUAの水を取り出す場所てもあるようです。
同駅は在来線との接続はなく、新幹線単独駅であり、いきなり新幹線の自動改札があります。改札は二つのみと新幹線の秘境駅で有名な奥津軽いまべつ駅と同じです。
あちらは津軽線の津軽二股駅が隣接していますが、上毛高原駅はありません。ただし、上越線の後閑駅が近い(2.0kmほど)ため、時刻が合えば路線バスで乗り継ぐことも可能です。
駅を出ると雪景色であり、川端康成の雪国は清水トンネルと群馬と新潟県境を境にして景色が一変と言う事でありますが、上毛高原あたり(当時は後閑)まで来ると結構、雪景色であります。
新潟県に入ったことと、その積雪のインパクトで筆を舐め舐めしたという事かもしれませんが。
新潟ほど空は暗くなく、それでいて関東のような突き抜けるような晴天で見なく、不思議な世界であります。雪質はもちろん本州なので濡れ雪であります。
駅からは本数は頻繁でありませんが、結構な温泉地向けの路線バスがあります。同駅はみなかみ町月夜野(なんとも風光明媚な住所ですが)にあり、水上温泉等への接続を考慮しているかもしれません。
この他にも猿ヶ京温泉へのアクセスもあります。以前は在来線の新特急・谷川が水上まで運行されていたので微妙でしたが、現在は同駅の意義があるように感じます。
上毛高原駅正面玄関には異彩を放つ壁画があります。月夜野焼を起こした二代目の福田祐太郎が製作した陶壁画の「赤い城山」です。
水上だと谷川岳ではと思ってしまいますが、同駅で圧倒的な存在感を示しており、上越新幹線内では一番と言ってもいいくらいです。
ちなみに、月夜野焼は上越新幹線建設でできた残土が焼き物に向いているという新幹線に縁があるところでもあります。
寒いので駅の中に入るtanigawa hanareという展示スペースがあります。谷川岳へのクライミングのジオラマでありますが、本物かと思うくらいのリアリティでした。
みなかみ町は台湾の台南市と姉妹都市ということなのか、台湾提灯が展示されています。台南市の姉妹都市は羽田からの就航地数なみに多いのも驚いてしまいましたが。
上毛高原に停車する新幹線は少ないため、弾丸で上り列車で戻ることとします。帰りの列車は越後湯沢からのスキー客の帰りと重なり、車内はモワーンとした熱気があり、やばいかもと思い、高崎までの乗車という事もあり、デッキで立っていました。10分程で到着のため、腰痛対策にはちょうど良かったかもしれません。
最後に
上越新幹線(大宮=新潟 269.5 km)の駅の中で唯一利用していなかった上毛高原駅に初めて降り立ってみました。これにて上越新幹線駅全て降り立ったこととなります。
街中にある在来線駅と接続していないため、何もないかと思いましたが、上越新幹線が開業してから40年が経過しており、新幹線駅を中心に交通が再編されていました。
利用者は少ないものの、コロナ禍が終われば、インバウンド需要はまだまだありそうなエリアであります。
個人的には駅の壁画が写真で何度見ても、圧巻であります。