日本国内で空港からその街の中心地までタクシーがほかの公共交通機関と比較して有利な空港を考えてみました。
日本の空港は二次交通が鉄板
日本の空港は空港からその街の中心部や観光地までは何だかんだ言っても世界的にもアクセスは便利な空港が多いと言えます。
定時運行で大量輸送で高頻度ダイヤで組まれている鉄道が直結している空港が多いほか、基本的には定期運航便の出発・到着に合わせて空港バス(リムジンバス)が設定されており、到着便が遅れてもその遅れに合わせて発車するぐらい二次交通は必ずと言っても良い程設定されています。これは空港を管理する国または各都道府県が空港活性化のために補助金で支えられているケースが多く、県税などが投入されているケースもあってか採算はあるものの、路線が維持されているようであります。
また、日本の空港は一部の空港を除いては基本的に市街地から遠い場所に設置されているケースがほとんどであり、鉄道でも乗り入れていいない以外はアクセスに時間がかかるケースが多いと言えます。
日本の空港で鉄道が直結しており、時刻表を気にせずにアクセスできる空港は北から順に下記のとおりです。
新千歳空港
仙台空港
成田国際空港
東京国際空港(羽田空港)
中部国際空港
大阪国際空港(伊丹空港)*
関西国際空港
神戸空港*
福岡空港
那覇空港*
*はモノレールまたは新交通システム
米子空港はJR西日本の境線に米子空港駅(べとべとさん駅)がありますが、いわゆる空港直結駅としての性格は低いため、ピックアップしませんでした。
このように、日本の大都市の空港では大量輸送の鉄道がかなり直結しており、羽田空港や成田空港、関西空港のように複数の鉄道会社が乗り入れているケースもあり、世界的にも便利であります。
タクシーが便利な空港はどこか
以上のように安くて早い鉄道が直結していたり、飛行機の到着に合わせて、市街地まで1,000円以下または前後でアクセスできるバスが運行されている国内の空港ではそうした交通を利用するのが個人利用ではベストでありますが、それでもタクシーの利用が便利な空港をピックアップしてみました。
タクシーと公共交通機関の利用の分岐点としては、所要時間が10分以上縮めることができ、運賃がタクシーではおひとり様でも耐えられるであろう3,000円程度で収まる場所を対象とします。
函館空港
函館空港から函館駅まで行き、鉄道に乗り継ぐ人は少ないかもしれませんが、意外と需要はあるとも言えます。ただ、分単位の乗り継ぎで急ぐ人は少ないかもしれませんが、そうした場合に、飛行機と鉄道の乗り継ぎを必ずしも考慮していない空港バスの利用をすっ飛ばしてタクシー利用がメリットがあるかもしれません。
タクシー代としては距離は8kmぐらいあるので3,500円前後となりますが、その分10-15分早くバスよりも早くアクセスできます。
監視カメラ時代ではない西村京太郎ミステリーでは鉄道トリックとかできそうではあります。
三沢空港
三沢空港からのバスは基本的に八戸アクセス前提となっているため、空港に着いたときは良いのですが、三沢空港からのフライトの際は空港で待ち時間が多いケースもあります。古牧温泉などが目的地の場合には、空港にタクシーでアクセスしたほうが早いケースもあり、タクシーも選択肢と言えます。
まあ、空港から歩いて行ける日帰り温泉も行きたいところであります。
大館能代空港
JR奥羽本線との接続は空港バスで完結しており、タクシーで鉄道トリックのような時短ルートはできないところでもありますが、観光時間を増やすために、あえてタクシーを活用と言う活路はかかるコストが少ないためありと言えます。
また、力技ですが、秋田内陸縦貫鉄道に乗車する場合に、フライト到着時刻と鉄道乗車時間が合えば、始発駅の鷹巣駅に行かずに縄文小ヶ田駅からタクシー経由で乗車と言うのもあるかもしれません。
花巻空港
同空港は東京と言うよりは東京以外の大都市からの玄関口となっておりますが、盛岡都市圏の利用はカバーしています。そういう意味では最寄りのJR駅である新花巻駅や花巻駅までのアクセスがプライムのようですが、車社会なのであまり関係ないようです。
ただ、観光客にとっては、ローコストでアクセスできる駅との接続であり、検討の価値はありそうです。盛岡一択ではなく、泊る場所を選択できそうです。
新潟空港
新潟駅から新潟空港までタクシーで行くとすると3.5千円ぐらいはかかるので新潟駅からは空港バスの利用が前提でありますが、市街地が広範な新潟の場合、古町などの歓楽街からはみなとトンネルを利用する場合、複数人の場合にはタクシーの方が早くて安い結果もあり、わざわざ新潟駅に行かずに空港直行もあり得ます。
南紀白浜空港
南紀白浜空港(空港コード:SHM)は2FTと読み替えてしまいそうであり、NFTみたく何かお金の香りがしそうであります。現在はJAL便のみ就航であります。同空港から最寄りの鉄道駅は白浜駅でありますが、白浜の海岸および付近のホテルやアドベンチャーワールドまではタクシーの方が早く、それほど距離もないので効果的と言えます。
鳥取空港
鳥取駅と鳥取空港間はバスがあり、そちらの方がフライト利用であれば明らかに良いのですが、鳥取大学辺りからするとタクシーの方が早いケースもあります。ただ、こちらも地方と言う事もあり、すぐにタクシーが来るか問題があります。バス路線も結構充実しているので緻密に調べるとバスでも十分かもしれません。
岩国空港
岩国空港の場合、岩国空港と岩国駅間はバスがあり、7分であります。さらに、広島バスセンターまでのバスもあります。そう考えるとバス一択のようではありますが、岩国市内アクセスで駅方面でない場合はタクシーの方が効果的でもあります。軍民両用の空港ではありますが、地元にはアクセスは良い空港であります。
萩・石見空港
意外と益田駅と空港の距離は近いのですが、基本的にフライトに合わせてバスがあるのでバスの方が安上がりではありますが、近くの温泉でフライト間際まで浸かっていたいと言う場合は有効でありますが、タクシー手配から到着までの時間や迎車料は天秤となりそうです。
松山空港
松山空港についてはJR松山駅から意外と近く、2,000円ちょっとで行けます。飛行機で松山に着いたら大街道や道後温泉に行くことを考えてしまいますが、JR乗り換えで宇和島や今治に行く人には意外と効果的かもしれません。過去に空港から駅まで10分でタクシーで行ったことを思い出しました。
那覇空港
那覇空港の場合、ゆいレールとバスがメインと言えますが、那覇市内の場所によってはタクシーの方が早いケースもあります。那覇うみそらトンネルの出入り口近くのエリアではタクシーの方が時間が早いケースもあり、運賃も2,000円程度済みます。
利尻、対馬、壱岐、五島福江などの空港は対象外としましたが、五島福江以外はタクシーでは結構な運賃になりそうであります。
最後に
新千歳や成田や羽田、セントレア、関西については、空港周辺の街(千歳、成田、蒲田、りんくう常滑、りんくうタウン)はタクシーも近そうですが、鉄道の方が時間も運賃も圧倒的に安いので、タクシーの需要は大人数、大荷物でもない限りは選択肢はなさそうです。神戸空港もポートアイランドに住んでいないとメリットはなさそうですが、それだとポートライナー利用の方が十分メリットはありそうです。
例外としては、高知空港の場合、高知市中心部からはタクシーでは高額になるものの、のいち駅がある香南市からはタクシーの方が早く安くつきます。山口宇部とかも近いかと思いましたが、意外と距離は遠く、結構空港は近くて遠い存在のようです。
個人的経験ではありますが、空港からはタクシー、空港へはなるべく公共交通機関を利用したほうが迎車料金が課金されないので、コストはセーブできそうです。今後、ライドシェアが普及するとどうなるか不明ですが、地方創生とか考えるとチップ多めになるかもしれません。それでも時短には効果があるかもしれません。
プライベートな旅をそこまで急いでとも思いますが、今の生活があってこそと言う人もいるので、何とも言えません。