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JALはソーシャルディスタンス確保でシートはビジネス待遇だが

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機内シートJALは新型肺炎感染拡大防止のためのソーシャルディスタンスの確保のために機内での対応や搭乗の仕方について新たな発表をしましたので、お伝えします。

JALのソーシャルディスタンスの確保のための対策

ソーシャルディスタンスとは

ソーシャルディスタンスは社会距離拡大戦略とも呼ばれ、感染症対策として人と人の距離を置くことを意味します。その目的としては、咳やくしゃみなどの飛沫が飛ぶことにより、それに潜んだウイルスを体内に取り込み感染してしまうことを防ぐことが第一となります。

濃厚接触と判断する目安は

また、国立感染症研究所感染症疫学センターでは、濃厚接触の定義を(物理的な距離)以下のとおりに更新しています。

「1メートル以内かつ15分以上の接触」

距離以外としてはいつ接触したかという定義がとなっています。

いつ接触したかについては新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染者が発症した2日前となっており、この条件を満たす場合には濃厚接触者として扱われ、検査や隔離などの行動に制限が発生します。

機内のシートを潰して、前後左右の乗客の間隔を確保

JALでは6月30日まで指定できる座席に制限をかけて、指定できないすなわち座れない座席を設定し、そのシートを乗客同士の緩衝地帯としてソーシャルディスタンスを確保します。

具体的には国内線のボーイング737型機では下記のとおりです。

シートマップ

クラスJシートでは通常2-3配列ですが、2列席の通路側シートと3列シートの真ん中の座席を潰して1-2配列とします。

普通席では3-3配列の座席を左右共に真ん中の座席を潰して、2-2配列としています。

JALのボーイング737型機の国内線仕様のシートのスペックは下記のとおりです。

クラスJ  シート間隔約97cm シート幅約47cm

普通席  シート間隔約79cm シート幅約44cm

となっています。

座席を潰した状態で満席となれば、人と人の間隔は前後で79~97cm、左右で約50~100cm(クラスJの最大間隔)となりそうです。

搭乗率を考えると上位クラスほど搭乗率が高く、普通席は低くなるような傾向があり、クラスJで普通席よりも間隔を大きくしているのはシートがすべて埋まった場合の対策があるのかもしれません。

一方で、普通席は搭乗率が低ければ縦方向では2列ごとに1人、横方向では1列あたり2人ということも可能であり、結構なスペースがとれそうです。

こうした措置は上記例の小型機だけでなく、国内線の中型・大型機も対象となり、国際線でも検討しているようです。

国際線の場合、もともと間隔が広いビジネスクラスやファーストクラスの扱いはどうなるか言及されていませんが、搭乗率から考えるとブロックをかけて、強制的に離すことが想像されます。

アメリカ国内線のファースト、欧州間フライトのビジネス級の待遇

以上のようにクラスJと普通席でソーシャルディスタンス確保として座席を潰して、搭乗客間の座席を広くしていますが、平時において、この座席配列をスペック比較としてみるとかなり良い待遇と言えます。

クラスJは適用後では1-2配列であります。同じ飛行機であるボーイング737において、アメリカ国内線のファーストクラスでは2-2配列となっており、適用後のクラスJの方が余裕の有る状態となっています。

普通席では適用後は2-2配列であり、同じく真ん中の座席を潰す欧州の小型機のビジネスクラス同等となっており、待遇的には有事とは言え、破格と言えます。

マスク着用の協力

マスク

JALではソーシャルディスタンス確保の対策として搭乗客に対して、マスクの着用の協力を示しています。

義務ではないため、どこかの大臣のように鼻を出してマスクをしたり、しゃべる時に横一杯にずらして話すようなことをしても、搭乗拒否はされないでしょうが、周囲の人は自ずと別の席に移りソーシャルディスタンスが確保されるかもしれません。

先ほどの濃厚接触者の定義においてはマスクを着用している場合は、上記の条件は一応外れます。その実効性は新しいウイルスのため良く分かっていませんが、マスクをしていれば定義は回避されるようです。

そうしたこともあり、一定の間隔とマスク着用で最低限の安全の確保と濃厚接触による後々の追跡や隔離を極力回避しているのかもしれません。それがJALの狙いかもしれません。

チケットが安く、ポイントは2倍、そして座席間隔はビジネス級となれば乗った方が良いのか

現在の飛行機運賃は減便が続き、提供座席数が少ないにもかかわらず、安くなっていることが多いと言えます。また、現在、上級会員となるためのステイタスポイントを2倍とする特別対応をしています。

そして、今回の措置で座席間隔が広くなり、ゆったりと移動できるとなるとこれは乗った方が良いと感じてしまいます。

しかし、このようにニュースが最近ありました。

headlines.yahoo.co.jp

今回の感染拡大において、1月~2月段階は中国から流入してきたもので、クラスター対策で防げていたようです。

しかし、中国などから欧米に渡ったウイルスは変異を起こし、パワーアップして欧米から帰国する人を媒介にして持ち込まれ、国内で猛威振るっていると言うものです。

最近聞くニュースでは、自宅待機から急激に悪化した、軽症でも高熱、下痢、強烈な頭痛など2月断面ではあまり聞かなかった症状でもあります。

合点がいく話ではありますが、一方で、1-2月断面で街頭を歩いていても中国語が聞えるぐらいであったにも関わらず、蔓延しなかったのはクラスター潰しの成功だけだったのか不思議なところです。結果は時間が証明するので数か月、数年後にはそれがわかると思います。

苦痛

また、座席を離して座ることは用意していますが、搭乗の際の行列や機内に入った際に機内通路での間隔確保や通路側に既に乗客が着席していた場合に窓側に座る場合の所作など明確となっていないため、マスクはしていたとしても濃密な接触となるほか、手指を経由して感染する可能性もあります。

こうしたことを考えると、安い、貯まる、広いという条件が揃っていても、リスクが高いと言えます。

今は無理に決行しても、罹患すると検査までの期間、入院している期間、退院後の社会復帰するまでの期間(ここが今一番不明瞭かも)など考えるとこの先2か月は何もできなくなります。

じっとして何とか持ちこたえれば、早くて1か月後には段階的な解除の見通しもあり、待った方がより先の道は開けそうです。

最後に

今回はJALが発表したものであり、ANAが同等の対応をするかわかりません。JALはファースト、クラスJ、普通席の3クラスか、クラスJと普通席の2クラス構成ですが、ANAはプレミアムクラスと普通席の2クラス制であり、プレミアムクラスの席は座席幅もあり、潰すのはきついと考えているかもしれません。

足並みが揃うかは不明ですが、いずれにしても今は飛びつかず、事態の見極めをする方が賢明と言えます。 

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