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オーレスン海峡を越境してみた

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マルメ市内

デンマークとスウェーデンの間にあるエーレスンド海峡(オーレスン海峡)を往復して越境してみましたので、お伝えします。

国際線のエーレスンドスタッグはアクセスが簡単

コペンハーゲン空港

飛行機を降りて、到着ホールまで来ると17時前であります。ちょうど17:02発のマルメ中央駅行きがあり、急いでカードで切符を購入してホームに急ぐもあっという間にホームに到着でした。運行頻度は20分に1本であり、埼京線の川越行きみたいな感覚です。

京急の羽田第三ターミナルよりも楽勝な感じでした。

IR4形 インターシティ

エーレスンドスタッグ(Øresundståg)はデンマークとスウェーデンのエーレスンド地域を結ぶローカル線(と言っても国際線でかつインターシティー的な性格が強いですが)であります。

20年ほど前に開通した橋と海底トンネルで構成されるオーレスン・リンクの鉄道線として開業しています。

列車の見た目は前面が全面ほぼゴムでおおわれており、強烈なインパクトを放っています。これは開業当時からこの形でありますが、現在の車両は第4世代となっています。

ゴムとゴムが接してホロのような役割をするかと思うとそうではなく、運転台のみ非貫通の車両となっています。線路幅は新幹線と同じ1,435mmであります。先頭形状からするとあまりスピードが出ないように見えますが、最高速度180km/hであり、トンネル部ではスピードが出ているなと言う感じでした。

IR4 車内

列車はファーストクラスとセカンドクラスに分かれており、ファーストクラスは追加料金であります。一方でセカンドクラスはデフォルトでありますが、座席としてはプラットホームとの段差の少ないロングシートの座席とハイデッカーな特急列車のようなクワイエットシートがあります。

前者は荷物の多い人やベビーカーやペット持ちの人が多く、ローカル線の都心部な雰囲気があります。

一方で、クワイエットシートはほぼ特急列車であり、シートはリニューアルされているのか、ANAの最新のプレミアムクラスのシートのような色合いであります。

IR4 車内テーブル

シートバックやシートテーブル木製合板を用いており、お洒落であります。ガタガタ感はなく、剛性度が高いようでありました。

マルメ中央駅

行きはコペンハーゲン空港を17:02発という事も有り、真っ暗であり、トンネルと橋でほぼ構成される区間のため、景色は何も楽しめませんでした。

羽田空港第2ビルから浜松町駅(普通)くらいの所要時間で到着であります。エーレスンドスタッグはマルメ以北にも接続しており、同線は地下駅であります。地上の光がと説かない場所であります。そのためか青空をプロジェクターで投影していました。

イメージ的には新線新宿駅なイメージであり、そのまま橋本方面に直通と言った感じであります。箱根をヨーテボリと考えると町田ぐらいで乗り換えがあるみたいな感じであります。

冬場はライトアップがきれいなマルメ中心部

マルメ中央駅

旧東欧諸国の街から北欧に一気に移動してくると街が夜でも一気に明るくなります。この辺りは日の入りは16時ぐらいで日の出は9時前位なので日本よりも夜が長く、夜間の電飾は結構多くあります。

エネルギー不足で節電かなと思いましたが、北欧か事情が違うのか結構焚いていました。

マルメ市街

週末の夕方ですが、人出は多く、ほとんどがレストランやバー・パブにたくさんお客さんがいる感じでありました。もう過去になりつつありますが、ほぼ密なくらい混雑していました。

マルメ 雪囲い

青森・黒石のこみせ通りが有名でありますが、降雪地帯の工夫と言うかおもてなしなのか、マルメでも似たような構造の通りが多々ありました。

マルメ市内スーパー

スーパーは中心部に数件あります。生ものも品ぞろえは豊富でありますが、お酒は専門店のみに限定されており、しかも、休日は閉店が早いため、アルコール難民となってしまいました。スーパーではビールとアルコールフリーのみの販売でした。

コンビニはセブンイレブン大国でありますが、日本のように非食品の品数は少なく、それでいて、惣菜も少ないので利用頻度は少なくなりそうです。

マルメ 尖塔

同市では最も古い建物である聖ペトロ教会の尖塔がきれいにライトアップされています。iPhoneできれいに撮影できるので一眼カメラはディスコンかなと思ってしまいます。まあ、意外なところで役立つのですが。

翌朝はコペンハーゲン空港にとんぼ返り

マルメ中央駅

ホテルを早め(と言っても9時ぐらい)にチェックアウトして、駅に向かいます。ようやく明るくなった時間帯であり、昨日到着した時とは違う雰囲気であります。

マルメ中央駅は古い駅舎と新線開通時に設けられた温室のようなガラス張りの駅舎が対照的であります。

X2000@マルメ中央駅

同駅は先述のエーレスンドスタッグ線は地下駅ですが、それ以外のスウェーデン国内鉄道はヨーロッパに良くある終着駅であります。日本では上野駅(一部)や函館駅や長崎駅、高松駅などかなり限定されています。

コペンハーゲン行き

Hyllie Cph Airport Kopenhamn Hはおそらく、コペンハーゲン空港、コペンハーゲン中央駅経由であり、こういう表示がリアルタイムであるのは嬉しいところであります。

オーレスンリンク

復路は朝なのでオーレスン海峡の景色を楽しむことができます。オーレスン・リンクは海上橋梁と海底トンネルの組み合わせで構成された約16kmの鉄道と道路であります。

海峡の真ん中には人工島ペベルホルム島 (Peberholm) があり、コペンハーゲン側のアマー島からペベルホルム島までは海底トンネル、ペベルホルム島からスウェーデン側までは橋が架かっています。

コペンハーゲンを川崎、スウェーデン側を木更津に例えるとわかりやすく、人工島である海ほたるまでトンネルで、その後は海上橋梁であるのと似ています。しかし、トンネルは 4050 m(海底部3750m)、島上のルートは 4055 m、橋は 7845 m であり、アクアラインとはトンネルと島部分と橋部分の構成比が異なります。

また、鉄道と道路の併用橋であり、本州四国連絡橋の一つである瀬戸大橋にも似ていますが、海面から高さは意外と低く、関西国際空港連絡橋にも似た感じであります。

いずれも、日本では国家プロジェクトであり、バブルに到達するまでの上り坂景気が編み出した遺産でもあります。

オースレン海峡

海上橋梁部を通過している断面では洋上風力発電が沢山見えます。海面下は意外と低そうであります。

オーレスン海峡デンマーク側

人工島であるペベルホルム島を通過します。この島で越境ですが、パスポートチェックは有りませんでした。フラットな島であり、すぐにトンネルに潜ってコペンハーゲン空港があっという間であります。

ペペと名前にあるように胡椒に由来するものであり、近くの島であるサルトホルム(塩)にちなんでいるようです。塩胡椒のようであります。北欧だとディルとか結構使うかもしれませんが。

満身創痍のIR4形

景色とトンネル区間の速度に集中しているとあっという間にCPHに到着であります。今回の先頭車はかなり劣化しており、先頭部のゴムはカピカピであり、車体側面は汚れなのか腐食なのか不明な汚れがついています。

やはり、海上部や湿気の多いトンネル部を頻繁に走るのでダメージは多そうであります。漁船のように全身FRPとかにすれば良さそうですが、コストと強度が問題があるのかもしれません。

最後に

ほぼ、飛行機乗り継ぎのために空港から近いホテルを選択した結果、デンマーク国内ではなく、国境を越えたスウェーデンとなり、その越境手段も鉄道で直通で23分程であり、埼京線で新宿から大宮に快速で行く感じであり、体感的には瀬戸大橋線通過であり、日中は景色も楽しめそうであります。

スウェーデンとデンマークは通貨はそれぞれユーロでないため、紙紙幣での支払いは異なりますが、カード決済(タップ決済)が進んでいるので、対応カードを保有していればほぼキャッシュレスで済みます。

弾丸旅程でも人類の遺構とも言える長大橋と人工島と海底トンネルとそれをつなぐ高速度の鉄道を比較的安く、堪能できるのは世界的にも珍しいかもしれません。

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