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燃油サーチャージ無料?エジプト航空ビジネスクラスで行くカナダ旅。PP単価17円台を実現する裏技

コストで厳しい時代にある今、レアなルートをまとめてみました。

空の旅が「贅沢品」に回帰する時代

2026年4月。世界の空は、かつてない混迷の中にあります。中東情勢の緊迫化は、単なる地政学的なニュースの枠を超え、我々旅人の財布を直撃しています。原油価格の高騰、それに伴うジェット燃料指数の急上昇、そして日本発着路線における「燃油サーチャージ」の爆上げ。

特に2026年6月発券分からのサーチャージ大幅値上げの予報は、多くのマイラーやビジネスマンを絶望させています。かつてのように「安いから飛ぶ」という選択肢が消えつつある中で、私たちはどうやって賢く、そして優雅に空を飛び続けるべきなのでしょうか。

同時多発テロの後は原油もあり、人流制限もなく、航空会社は破綻スレスレで値下げや上級会員キャンペーンをしています。コロナは原油があるが、人流制限にて飛べないと言う事態でした。こうした事態でつぶれた航空会社もあり、新に生まれた航空会社もあり現在に至っています。

今回は、原油が高くなり、人流はあり、その結果として、運賃が値上げとなっています。色々な時代を越えてきましたが、個人的には今が何か一番きつい気もします。

アディスアベバ発券トロント行きビジネスクラス

こうした時代にレアに点滅したのが、今回ご紹介するエジプト航空(MS)によるアディスアベバ(ADD)発、トロント(YYZ)往復のビジネスクラス旅程です。この一見すると奇妙なルートが、なぜ今、最強の選択肢となり得るのか。その裏側に隠された「燃油コストのカラクリ」と、「PP効率」を解剖します。

圧倒的なコストパフォーマンス:1,867ドルという「聖域」

まずは、こちらの旅程詳細をご覧ください。

往路 2026年5月4日(月)
  • 🛫 ADD 04:10 → CAI 07:55 (MS 852 / B737-800)
  • カイロ滞在: 19時間00分
  • 🛫 CAI 02:55(+1) → YYZ 07:25 (MS 995 / B777-300)
復路 2026年5月10日(日)
  • 🛫 YYZ 12:45 → CAI 06:10(+1) (MS 996 / B777-300)
  • カイロ滞在: 17時間20分
  • 🛫 CAI 23:30 → ADD 03:10(+1) (MS 851 / B737-800)

注目すべきは、その支払総額です。

合計運賃:USD 1,867.26

内訳:運賃 1,759.20ドル / 税金・諸費用 108.06ドル

驚くべきは、諸費用の安さです。わずか108ドル。現在、日本発の欧米線では燃油サーチャージだけで往復10万円を超えることも珍しくありませんが、このルートには「燃油の重圧」がほとんど見当たりません。

なぜこれほどまでに安いのか。それはエジプト航空が「燃油サーチャージ」を別途徴収せず、運賃に内包させるポリシーを貫いているためです。シンガポールがアジアの石油精製ハブとして機能しているように、エジプトもまた独自の調達ルートと経営戦略によって、この「聖域」を守っているのです。

予約クラス「Z」と渋いが運賃は安いので単価は今では

飛行機ファン、特にANAのステータスを維持する「修行僧」にとって最も重要なのは、このチケットでどれだけのプレミアムポイント(PP)が稼げるか、という点でしょう。

今回の予約クラスは「Z」。ANAマイレージクラブにおけるエジプト航空の積算率は以下の通りです。

💰 Fare & PP Analysis

合計運賃 USD 1,867.26
(うち諸税) USD 108.06
予約クラス Business (Z)
AMC積算率 100% + 400PP
獲得PP(往復) 16,154PP

PP単価:約 17.69円/PP (1USD=153円換算)

現在の異常な燃料高騰下において、欧州線や北米線のPP単価が30円〜50円を推移する中、「16.3円」という数字がいかに驚異的かと言うのがわかります。一度の旅行で1.6万PP以上を、それも燃油の追加料金なしで獲得できるこのルートは、まさに「修行の救世主」と言えます。

機材のコントラスト:B777-300ERの重厚感

この旅程の面白さは、使用機材のコントラストにもあります。

カイロ〜トロント線:Boeing 777-300ER

11時間を超える長距離区間を担うのは、エジプト航空のフラッグシップ機、B777-300ERです。ビジネスクラスは2-3-2配列という伝統的なスタイルですが、シートピッチは非常に広く、フルフラット時の居住性は抜群です。
エジプト航空は「ドライ・エアライン(アルコール提供なし)」ですが、その分、アルコールによる覚醒がなく、寝るのに時間が使えそうです。

アディスアベバ〜カイロ線:Boeing 737-800

一方、約4時間の短距離区間はナローボディのB737-800。しかし、海外の短距離ビジネスクラスを侮ってはいけません。日本の国内線とは一線を画す、分厚いクッションの革張りシートが、ゆったりとした贅沢な時間を提供してくれます。

19時間のレイオーバー:カイロを「タダ」で観光する

旅程表をよく見ると、往路・復路ともにカイロでの乗り継ぎ時間が非常に長く設定されています。

往路:19時間00分

復路:17時間20分

普通の旅行者なら「時間がもったいない」と嘆く場面ですが、考え方によっては旅であります。ボッタクリが多く、暑く、景色は代り映えしませんが、カイロ大学ツアーとかが面白いかもしれません。

最後に

「19時間」という長すぎるレイオーバーを、単なる接続待ちの苦行と捉えるか、あるいは混沌としたエジプトの熱気に身を投じる「旅のギフト」と捉えるか。

確かにカイロの街は騒がしく、強引な客引きに辟易することもあるかもしれません。しかし、カイロ大学周辺の喧騒を歩き、悠久の歴史と現在進行形のカオスが混ざり合う空気を吸い込む経験は、効率ばかりを追い求める現代の旅が失いかけている「手触り感」を思い出させてくれます。

燃油高騰という逆風を逆手に取り、あえて遠回りを楽しみ、未知の街を歩く。そんな強かさと遊び心こそが、空の旅が再び贅沢品へと回帰していくこの時代を、誰よりも優雅にサバイブするための真のステータスになるはずです。

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