格安チケットの巣と言われているカイロ発券の中で、アジア各地に就航していて、サービスに定評のあるターキッシュエアラインズ・ビジネスクラスのアジア各都市の運賃を調べてみました。お高いヨーロッパから日本に帰国する際に、快適でコストセーブできるルートづくりの検討としていただければと思います。
ターキッシュエアラインズとは
概要
トルコ国営のナショナル・フラッグ・キャリアで、2016年12月現在で、119カ国、246都市に就航しています。世界でこれほどたくさん国に就航している航空会社はなく、ハブ空港であるイスタンブール・アタテュルク国際空港を利用すると世界各地からの人々が往来し、それを実感できます。2014年2月からそれまでのトルコ航空から日本語社名をターキッシュエアラインズに変更しています。航空連合はスターアライアンスに加盟しており、ANAともコードシェアをしています。
ターキッシュエアラインズ・決算プレゼンテーション資料より
航空会社レーティング
ターキッシュエアラインズ・決算プレゼンテーション資料より
ターキッシュエアラインズはサービスにも定評があり、スカイトラックス社のレーティングでは、4つ星を獲得しています。日本にいるとANAやシンガポール航空、キャセイパシフィック、エバー航空、アシアナ航空、ガルーダインドネシア航空と5つ星のエアラインに接する機会が多く、4つ星だとあまりたいしたことがないように思いますが、ターキッシュエアラインズは、ヨーロッパでは一番の航空会社です。また、機内食やラウンジでは最高賞も受賞しています。以下はスカイトラックス社をはじめとする2016年の受賞した賞一覧です。
“Best Airline in Europe”
“Best Airline in Southern Europe”
“Best Business Class Airline Catering”
“Best Business Class Lounge Dining”
“Airline Economics Aviation - European Deal of the Year”
“Airline Economics Aviation - Editor’s Deal of the Year”
ビジネスクラスシート
ターキッシュエアラインズのビジネスクラスは、機材により大きく2つに分かれます。長距離専用のワイドボティの機体のシートと短・中距離用のナローボディの機体のシートです。
ワイドボディ機体のシート
ターキッシュエアラインズでのワイドボディ機は、ボーイング777-300ERとエアバス330-300が主流で、これらの機体のビジネスクラスのシート配列は2-2-2または、2-3-2配列です。シートはフルフラットまでリクライニングするタイプでシートピッチは78インチ、幅は22インチです。
ターキッシュエアラインズホームページより
ナローボディ機体のシート
ターキッシュエアラインズではナローボディ機を多く保有しており、エアバスA319-100,320-200,321-200/neoやボーイング737-700,800,900など約240機保有しています。そのビジネスクラスのシートは、2-2配列で、シートピッチは34~43インチで、座席幅20インチです。リクライニングはフルフラットにはなりませんが、快適に過ごせます。すべてが写真のようなシートではなく、一部では、3-3配列のエコノミーと同じシートで3列掛けの真ん中のシートをスペースとして利用しているビジネスクラスもありますので、利用の際はチェックしてみしてください。
ターキッシュエアラインズホームページより
機内食
ターキッシュエアラインズは機内食にも定評があり、特に長距離路線では、フライングシェフと呼ばれる機内食のサービスを提供するスタッフが同乗しています。機内で肉を焼いたり、麺をゆでたりしているわけではありませんが、料理人ならではのトッピングや味付けなどしてくれるので、レストランにいる雰囲気を醸成してくれます。肝心の味も西洋と東洋の交わるトルコだけあり、おいしいものが多いです。
イスタンブール・アタテュルク国際空港・ラウンジ
同空港のターキッシュエアラインズのラウンジには、何度か改装して増床しています。現在では、既存のスペースに2階を追加し、6,000平米あり、一度に1,000人以上のゲストを収容する能力があります。広さだけでなく、食事も魅力的です。ラウンジの食事はトルコ航空のケータリングパートナーであるTURKISH DO&COによって運営され、スカイトラックス社の“Best Business Class Airline Catering”と “Best Business Class Lounge Dining”を受賞しています。地元のトルコ料理のほか、ウィーンの有名な菓子店の「デメル(Demel)」の新鮮なペストリーを食べることもできるそうです。
また、自動演奏ピアノが名曲を奏でているほか、シュミレーションゴルフやビリヤード、バーチャルゲームなど待ち時間を飽きさせない演出がされています。SUITルームと呼ばれる仮眠所やシャワールームもあり、トルコ風のおもてなしに力を入れているようです。
主な設備一覧(ターキッシュエアラインズホームページより)
無料Wi-Fi、PC、プリンタ、会議室、映画ブース、世界中の新聞や雑誌、書籍ブース、メディアウォール、祈祷室、シャワー、マッサージ、ビリヤード室、スーツルーム、子供向けプレイルーム、ゴルフシミュレータ
カイロ発券のアジア行きビジネスクラスの運賃
カイロ発券のターキッシュエアラインズのアジア(東アジアと東南アジア)に就航している各都市へのビジネスクラスの片道運賃を検索してみました。検索日は9月2週目の週末、検索で最安のものがない場合はその前後及び9月のいずれかの日を条件としてみました。今回は代理店サイトではなく、ターキッシュエアラインズのホームページより検索しました。
各都市の運賃は以下の通りです。
東京
ソウル
北京
上海
広州
香港
台北
ハノイ
ホーチミンシティ
マニラ
バンコク
プーケット
シンガポール
クアラルンプール
ジャカルタ
検索結果では、予約クラスはハノイ行きのKクラス以外はすべてZでした。いずれも、ANAマイレージクラブの場合、125%加算となりビジネスクラス搭乗メリット全開です。東アジアの大都市(東京、ソウル、北京、上海、香港)については、なかなか設定した条件の日で最安の運賃が出てこず、一部の日しか最安が出てきませんでした。特に東京は9月に限ると2日しか出てこず、イスタンブール=東京線の人気があるようです。東南アジアについては、おおむね指定日で最安運賃が出てきました。
まとめ
検索結果を一覧にしたものが下表です。
目的地 | 運賃(円) | マイル | 獲得PP | PP単価 |
東京 | 109,149 | 6,365 | 8,756 | 12.5 |
ソウル | 128,156 | 5,705 | 7,931 | 16.2 |
北京 | 107,149 | 5,167 | 7,259 | 14.8 |
上海 | 108,038 | 5,762 | 8,003 | 13.5 |
広州 | 94,811 | 5,670 | 7,888 | 12.0 |
台北 | 103,147 | 5,993 | 8,291 | 12.4 |
香港 | 105,926 | 5,747 | 7,984 | 13.3 |
マニラ | 96,367 | 6,447 | 8,859 | 10.9 |
ハノイ | 79,028 | 5,376 | 7,520 | 10.5 |
ホーチミン | 98,812 | 5,864 | 8,130 | 12.2 |
バンコク | 79,917 | 5,430 | 7,588 | 10.5 |
プーケット | 79,917 | 5,549 | 7,736 | 10.3 |
シンガポール | 92,477 | 6,148 | 8,485 | 10.9 |
クアラルンプール | 78,250 | 5,968 | 8,260 | 9.5 |
ジャカルタ | 93,922 | 6,629 | 9,086 | 10.3 |
片道でありながらPP単価は10円前後のものもあり、世界一周ルートの作成やヨーロッパまで別の航空会社の片道で行き、日本への帰路としての活用が考えられます。とりわけ10円を切っているのがクアラルンプール行きです。クアラルンプールから日本へはANAのプレミアムエコノミーもクアラルンプール発券の場合は安く、組み合わせることでプレミアムポイント獲得と旅行の両立を楽しめて良いと思います。
今日はちょっと頭の体操をしてみましたが、検索していると、何か世界中を旅行している感じになりワクワクするのが旅行の計画であり、楽しいものです。