オンライン化されたANAの時刻表に記載されている機種EQVとは何かまとめてみました。
オンライン時刻表への移行
ANAでは2月上旬よりオンライン時刻表に移行しています。目的としては紙消費の抑制や14言語対応、地図から就航都市を検索できるようにするなど、紙またはPDF媒体ではできなかったことを実現しています。
詳細はこちらです。
機種EQVとは何か
上図のとおり、羽田=沖縄線の便の中にEQVという機種があります。エアバス系は3ではじまり、ボーイング系は7で始まり、Eで始まるのは新たなメーカーの機材かと思ってしまいます。
しかし、これは下記の意味があります。
EQV = Equipment Various
直訳すると機材いろいろであり、人生いろいろのようでもあります。正しい意味としては機材未定であり、時刻表上ではまだ、機材が決まっていませんと言うことを意味します。
このEQVは国際線ではたまに見かける記号であり、シートマップも出てこなかったりするため、モヤモヤされる記号でもあります。
これまでの紙(PDF)の時刻表では、機材が7か3かQで始まるものがほとんどで必ず記載されていたため、どの路線において、この時間帯は大型機とか小型機とか読めていたのですが、そこが読めなくなったので、「あれ大型機だったっけ?」とか頭には???が多くなるかもしれません。
時刻表ではEQVでも予約画面では機材はバッチリ
オンライン時刻表ではEQVと出ていても、国内線予約画面では772と機種がバッチリ記載されているケースがあります。
時刻表の場合、曜日ごとに表示するため、週で機材が確定していないケースもあるため、EQVと表示しているようであります。
これであれば、予約画面で検索した方が確実に機材も把握できることになり、オンライン時刻表の意義が薄れてしまいそうです。
しかし、ざっくりした旅程の組み立てや接続の時間を把握するにはやはり時刻表のような存在も必要であり、そうした意義はあるのかもしれません。
国内線の機材一覧
ANAの国内線の機材はボーイング機材が中心となり、ジェット大型機からプロペラ機までありますが、その種類は比較的シンプルであります。整理してみました。
大型機
ボーイング777-300
時刻表では773と記載されています。おもに羽田=沖縄、新千歳間で運航されています。こんご、同機材はディスコン予定であり、773 を時刻表上は見ることは少なくなると言えます。
また、0.数%の確率で773といいつつ、国際線のボーイング777-300ERに遭遇することもあります。
ボーイング777-200
時刻表では772と722と記載されています。違いは記載のインテリアを刷新したものが722であります。こちらの機材も古い機材はディスコンとなる予定であり、722に収斂されていくことでしょう。
中型機
ボーイング787-9
時刻表では789と記載されています。おもに羽田=新千歳、沖縄、福岡などで運航されています。上記路線では良く目にしますが、実際に国内線専用で運用されている同機材は少なく、時刻表では目にすることは少ないでしょう。
ボーイング787-8
時刻表では78Pと78Mと記載されています。今後、日本国内でよく見かける機材となりそうです。78Pはもともと国内線専門に製造された機材であり、78Mは国際線専門に製造された機材を国内線に一時的に利用しているものです。
78Mは長距離区間を性能的にもサービス的にも運航する能力があるため、国際線需要が回復すると時刻表からはあまり見なくなることでしょう。
ボーイング767-300
時刻表では76Pと記載されています。主に国内の中規模の都市の混雑時間帯に運行されている路線です。こちらも機齢が高く、いずれディスコンされていく機材でもあります。かなりの頻度で中国・四国方面や九州方面で国際線機材の763に遭遇することがあります。
小型機
ボーイング737-800
時刻表では738と記載されています。全国各地でよくみられる機材であり、プレミアムクラスが8席設定されている機材となります。
ボーイング737-700
時刻表では73Pと73Nと記載されている機材であります。73Pはプレミアムクラスが設定されており、73Aでは普通席のみの設定となっています。こちらは機齢が高く、今後はあまり見かけなくなることでしょう。
まれに737という機材も見かけますが、現在はあまりないと言えます。
エアバスA321
時刻表では321と記載されており、機材は比較的新しいものが多く、今後よく見かける機材と言えます。
エアバスA320
時刻表では32Gと32Pと記載されています。32Gは普通席のみ単一クラス機材、32Pは国際線機材でビジネスクラスをプレミアムクラスに設定している機材となります。国際線機材ではありますが、国内線の小型機プレミアムクラス設定機材とコンフィグが似ているため、国内線のように運用されています。
プロペラ機
ボンバルディア DHC8-Q400
時刻表ではQ84と記載されています。ANA国内線で唯一のプロペラ機であり、Qで始まるため、すぐにわかります。
コードシェア便
ANA国内線では現在、下記の航空会社とコードシェアをしており、カッコ書きの機種で機材されています。
エアドゥ(763,73D)、ソラシドエア(73L,735)、スターフライヤー(320)、IBEXエアラインズ(CR7)、オリエンタルエアブリッジ(Q84,Q82)とコードシェアをしています。
最後に
時刻表がオンライン化され、日本国内線では見慣れないEQVという機材を見かけるようになりましたが、これは機材未定であり、国際線ではたまに見かける記号でもあります。
国内でも見かけるようになり、国際線と同一基準となった感もありますが、独特な国内線時刻表が見られなくなったのは少し寂しくも感じます。