燃油サーチャージが全くかからないシドニー発券についてまとめてみました。結構安いです。
燃油サーチャージとは
燃油サーチャージについて、ANAでは以下の通り説明しています。
ANAグループ航空会社(ANA・エアージャパン)では、「燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)」および「航空保険特別料金」を設定し、航空燃油価格および航空保険料の高騰や、航空保安強化に関わる費用増の一部をお客様にご負担いただいております。
なお、以下の燃油特別付加運賃・航空保険特別料金は、出発地が日本または目的地が日本の旅程のANA便(他社運航のコードシェア便も対象)に適用される運賃・料金です。
その他の区間に適用される燃油特別付加運賃・航空保険特別料金等は含まれておりません。
ANAホームページより
そもそもは1997年にIATA(国際航空運送協会)が当時の湾岸戦争による原油価格高騰への対策として、同制度を認可し、2001年から制度化しています。
日本の航空会社は旅客については2005年より導入されています。
ただし、この制度はIATAに加入している航空会社は強制導入と言うわけではなく、航空会社の判断に委ねられ、導入しない航空会社もあります。
ここがポイントであり、導入していないところは当然付加がないので、その分、提供される運賃総額は安くなります。企業経営としては経費が増えますが、その国の収益モデルからしてそれが影響がない場合はフリーとしているケースもあります。
一方で、そうした航空会社と路線が競合する場合、運賃で対抗するために他の路線では徴収していても、特定路線に限って徴収しないケースがあります。
シドニー発券ロンドン往復PP単価6円台!
燃油サーチャージがかからないANAのチケットはシドニー発券のロンドン往復であります。このチケットは日本で往復ともにストップオーバーできます。
明細を見ると燃油サーチャージと言う文字がありません。オーストラリアとイギリスはイギリス連邦なのでと言うことなのか、カナダ・バンクーバーも調べてみましたが、やはりかかりません。同じ連邦内と言うことかと思いましたが、USAやメキシコ向けもかかりませんでした。
やはり、シンガポール航空やエミレーツ対抗と言うことかもしれません。
そして、予約クラスはMクラスであり、マイル積算は100%であります。アメリカ・カナダではよりは割安ですが、100%加算がメリットであります。
しかも、ビジネスクラスへのアップグレードが可能であります。現在のロンドン線は飛行時間が長いので、ビジネスクラスに絶対したいところであります。
そして、気になるプレミアムポイントと単価は下記のとおりです。
旅程 | 運賃 | PP(2X) | 単価 |
---|---|---|---|
SYD-HND | ¥343,860 | 15,388 | 6.01 |
HND-LHR | 13,228 | ||
LHR-HND | 13,228 | ||
HND-YSD | 15,388 | ||
合計 | 57,232 | - |
プレミアムポイントは2倍キャンペーン適用後では何と57,232プレミアムポイントが付与されます。一発プラチナであります。
そして、PP単価は6.01円/PPとなります。これだと国内線がバリュートランジット〇〇で4円台があっても、計画を組み立てる時間と実際の修行時間がかかるので、優雅にアップグレードポイントを使い、ビジネスクラスで利用した方が、要する時間を金額換算するとメリットはあるでしょう。
VTの単価をフィーチャーしている人は実際に搭乗しているのか不明であります。こたつ記事の量産はこれまでは自粛もあり許容でしたが、この先はそうでないと言えます。みんな似たWPのテーマであり、セキュリティ大丈夫なのでしょうか。
片道では
続いて、シドニーに再び行きたくない、シドニーから日本に戻るルートがエコノミーだとわびしいので、日本で旅程をやめることを考えるとシドニー発券は片道にして、バルセロナかオスロ発券のMクラスで東京(沖縄をプラスしても良いかも知れませんが)にしてあがりと言うパターンもあります。基本的には往復の方が断然良いのですが、単価を確認してみました。
旅程 | 運賃 | PP(2X) | 単価 |
---|---|---|---|
SYD-HND | ¥181,870 | 15,388 | 6.36 |
HND-LHR | 13,228 | ||
合計 | 28,616 | - |
運賃は半額とは行きませんが、持ち出しはかなりセーブできます。予約クラスは同じMなので100%積算と言うか2倍キャンペーンだと200%積算となります。単価は6.36円/PPと往復と比較すると劣化しますが、それでも6円台であります。
時間やトータルコストをセーブするとなると結構リアルかもしれません。
ロンドン線 個室ビジネスクラスデイリー化・復活
ANAでは9月13日に国際線の運航計画をアップデートしています。それによるとロンドン線はこれまで77Wと789で運航する日が曜日によって違いましたが、77Wで毎日運航を10月30日より実施します。
これにより、以前と同様に個室ビジネスクラスであるTHE Roomが毎日選択できるようになり、アップグレードのチャンスが増えそうです。
また、フランクフルト線も毎日2便かしています。運賃が下がることに期待です。一方で、パリやブリュッセルはほぼ変わりません。
ある意味、チャンスなので2020年3月末で掲げた新規路線を就航した方がチャンスと言えますが、NH時代の挑戦が減っているかもしれません。結局、大企業で出世する人はしぶとく、暴れず、誰にも優しい人が多いことからも、そうした路線かも知れません。武闘派はPeachiに任せていると言うことかもしれません。
現地現物と考える(JAL風)とロンドンに行ってみるしかありません。
シドニーまでは
シドニー発券は魅力的と言っても、日本からシドニーに行く必要があります。そこまでのルートはどうするかとなります。マイルが沢山あれば特典航空券と言いたいところですが、日本発の場合、燃油サーチャージが重くのしかかります。
距離は4,863マイルあります。
燃油サーチャージがかからず(運賃に入れている感じもしますが)、プレミアムポイントが積算するシンガポール航空を利用するとなるとシドニー往復で15万円くらいかかります。
資本金が少ない場合は、シンガポール航空のグループ会社のLCCのスクートでシドニーまでは安く抑えられます。ただし、苦行であります。スクートはプレミアムエコノミー相当があるので、それを利用する価値もあります。
後はスターアライアンス世界一周特典航空券を活用するのもありかもしれません。基本的に太平洋と大西洋を渡るフライトが必須な点と最初の国際線搭乗から10日目以降をクリアすれば良いので、意外と使い道があります。
太平洋と大西洋と言うとマイル数が増えそうですが、条件を満たすルートとしては東京からホノルル、ニューヨークからレイキャビック、ブラジル西端から東アフリカのエチオピア航空便など結構飛行距離をセーブして条件をクリアできるルートもあります。(西回りも同等)
シンガポールを起点にして、シンガポール→シドニー、地上の交通で移動し、東京→ホノルル、モントリオール→ロンドンまたはニューヨーク→レイキャビックにして、再び地上の交通で移動して、最後はクアラルンプール→シンガポールとすれば、要件は成立し、SQやUAやAC活用となれば燃油サーチャージの負担が減りそうです。
まあ、平時でもかなり組み立ては厳しいのですが、減便が続くとさらに難しくなりますが、それを突破するのがマイル修行でもあります。
あとは大西洋を渡る必要があるので、他のチケットと合わせて年間旅行計画でどこに行くかを組み込む必要もあります。特典航空券は日付変更ができるので融通は効きそうです。ただし、空きがある前提でありますが。ドメ専の人には理解しがたい説明だったかもしれません。
最後に
燃油サーチャージがないと、プレミアムポイント単価がかなり良くなるのは今のご時世と言えます。シドニーまで行くハードルがあり、日本発としてしまうと折角、セーブする燃油サーチャージがごっそりとかかり、ルート選びも大事であります。
しかしながら、この傾向が来年も続くようであれば、ダイヤモンド修行2023はシドニーから日本を通過(ストップオーバーは可能ですが)するルートが主流となるかもしれません。
折角、海外への垣根が下がったので、円安は痛いですが、地球を俯瞰するマイル修行の方が知見と経験値は上がります。実際、最近の渡航では知恵熱みたいな消耗がありましたが、それがまた生き生きとします。バージョンアップできた感じであります。
マイラーは飛んでこそであり、やはり国際線かもしれません。