いまでは珍しくなった最古参でひたすらドメ専のANAボーイング777-200に搭乗したのでお伝えします。
新千歳空港までスムーズだったが・・・
夕方4時前にホテルをチェックアウトして、中島公園駅のホームに降りていくとちょうど地下鉄が入って来てさっぽろ駅までも当然予定通りでした。事前購入していたエアポートのUシートもちょうど良い乗り継ぎ時間でした。
また、失われた10年が展開されそうな場所であります。バブルの大阪の箱物とは違い、伸びると思います。暑くなって北に移住する人も増えたりとありそうですが。
改札横にある色彩館で地ビールを購入して新千歳までもあっという間でした。平日でも賑わいのある新千歳空港ではありますが、ANAプレミアムチェックインおよびその後の保安検査場はガラガラでした。夕方とてしは珍しく、フライトの谷間だったのかもしれません。
当然スイートラウンジにアクセスします。保安検査場とは対照的にソファー席は結構混んであり、パソコンを開くので、テーブル側の席に。ただ、窓側のカウンター席は誰かと隣席になるくらい利用しており、外が見られない大テーブル席に。
そこで気づいたのが、新千歳のスイートラウンジの入ったところにある巨大なテーブルに変化でした。以前は下の写真のように山でしたが、豪華客船のような木製のオブジェに変わり、てっぺんにはガラス製の器が置かれていました。形的にはかなり違いますが、福岡空港のスイートラウンジの印象を受けます。
以前の写真。隈シリーズで一番最初に誕生したラウンジのため、そろそろリニューアルのタイミングだったと言う事なのかもしれません。しかし、カメラも7年で随分進化と感じてしまいました。
今回は珍しく、パンをアラジンのトースターで焼いて食べてしまいました。そんなに寒かったわけではありませんが、焼いたパンが無性に食べたくなってしまいました。ウェルダンとなってしまいました。
1便早い羽田行きが羽田からちょうどラウンジの前に到着しました。JA743AのC-3POであります。まだ10年戦士ではありますが、コックピットの上の部分の色が少し違っています。開けられる機構で部材が違うためなのかもしれませんが、塗装が剥げたようにも見えます。
デレイト
最近のANA国内線は遅延が多く、本日は55分遅延となってしまいました。まさにデレイトの境地であります。早めに遅延が表明されたことは唯一の救いであり、ラウンジにいる時間は伸びたわけでありますが。
いつの間にか新千歳空港も「非対面・非接触」ゲートとなっていました。オープンしていない時のテープが工事現場みたくまだ運用されていないのではないかと勘違いしそうです。
通過の際の感度はこれまでより良いのですが、DIA通過音がなくなってしまったのは残念なところであります。まあ、国際線とかそもそもありませんでしたが。
遅延の場合は、搭乗客を少しでもなだめるためなのか不明ですが、早めにPTBに寄せておくのか不明でありますが、PTBの機内直前で抑止がかかります。やはり、遅延だと搭乗客を迎えるのはギリギリそうであります。
レトロ感満載の772
本日の機材は冒頭の写真のとおり、JA713Aであり、今では最も古いB777-200というかERのつかないドメ専機であります。(ERも二度と国際線に戻ることはないですが)
年が明けると成人式の機材でもあり、プレミアムクラスのほか、普通の席のシートも昔のままであることから、近々に砂漠に飛びったっていくのかもしれません。そうした思いで見るとレトロであります。2010年過ぎのマイル修業の記憶が次々と思い出されます。
78Kや78Gの存在感が増している中では、古く感じるキャビンであります。10年戦士の772は722として若返っていますが、こちらは皺だらけで若手に交じるおじさんと言ったところでしょうか。まだ体力は十分そうでありますが。
この機材は事故も決して少なくなく、撃墜されたり、未だに行方不明だったりはしていますが、それ以外ではやはり優秀な機材なのかもしれません。あと10年もすると日本の空ではほぼ見られなくなることを考えるとちょっぴり寂しくなりました。
また、同機材の機内で撮影すると写真が黄色くなるのも特徴であります。照明とか20年近い間に何度も交換していると思いますが、不思議であります。
ただ、最新のiPhoneでは自動的に昼白色調に撮影もできるので、たまたま、この黄色に撮れると懐かしさを感じるところであります。
隣にはまだ若造のJA05XJがいます。若造ではありますが、ヨーロッパ生まれのやり手でもあります。全損事故でも犠牲者ゼロの記録もあります。
55分遅延していますが、ターミナルから滑走路まではどうしても時間がかかるCTSはそこでは時間回復できないものの、滑走路が混雑しておらず、離陸して程なく機内Wi-Fiへ接続可能となります。
接続画面も少し変わったようであります。こんなところにお金をかけるなら通信速度を上げて欲しいところではありますが、アクセシビリティ対応とか法規制で変更しているのかもしれません。
1時間待ちの機内食
胃袋が待ちに待った機内食であります。メインは鶏肉の香味蒸し 共地餡かけであり、ご飯はホタテ(耳付き)とエリンギの炊き込みご飯でした。このレシピで家で炊いてみたいところであります。
プレミアムクラスで久しぶりに美味しかったのはいかの三升漬けであります。北海道・東北地方の郷土料理で、青唐辛子(青なんばん)、麹、醤油をそれぞれ一升ずつ漬け込んだものであり、そこにイカを漬け込んだもののようです。青唐辛子のピクルスの辛さも良いですが、こちらもなかなかでした。自分で作ったら1週間は辛くて食べられなさそうです。
結局、1時間の遅延
フライトルートは新千歳から羽田までの定番と言うような感じで八戸あたりから本州に入り、仙台上空と言うルートでありました。飛行時間の遅延は特にはありませんでした。燃料が限られているので、ゆっくり飛ぶわけ暇もないわけですが。
羽田空港到着は結局、約1時間遅い22時10分でした。通常であれば、21時過ぎに到着して22時前には自宅に到着している予定でしたが、遅くなると列車の本数も減り、この日は23時30分過ぎとなってしまいました。スーパーが閉まってしまい、コンビニ利用となってしまいました。往路の札幌行きもそうでしたが、遅延で予定通り行かないものであります。
最後に
今ではレアな存在になったひたすら国内線専門、ドメ専で最古参のB777-200に搭乗となりました。他のB777-200のほとんどはERが付き、GMPやBKKに飛んでいた機材でもあり、そうした経験のない同機は平成後期の日本国内の移動を支えた縁の下の力持ちと言っても過言ではありません。
2020年明けから2年半、エンジン問題で飛べなかった分、英気と寿命はありそうですが、そんな機材がいつまで現役であるのかは不安なところもあります。
シートなどは新型機材が続々と投入されている中では実質的には古くて快適ではないと言えますが、SLに牽引された古い客車に乗れるようなレトロ感があり、もはやノスタルジーも修行をしてきた身では感じます。
そして、そのシートに座り、エンジン音が耳と肌で感じると、ダイヤモンド修業を17年してきた中で、その時間の経過を走馬灯のように記憶を呼び戻してくれるタイムマシーンでもありました。次はいつ乗れるか、それも今生の別れだったのか。