2019年4月以降の運賃を調査中に、プレミアムエコノミーについてクアラルンプール発券より安い北米行き往復(日本でのストップオーバーOK)のルートがありましたので、お伝えします。
ANAクアラルンプール発券の安さ
クアラルンプール発券とは出発地をクアラルンプール起点とする片道または、往復チケットの事を言います。目的地が東京をはじめとした日本国内のほか、東京を経由して北米方面に行くチケットが販売されています。
ANA日本発と比較した場合、ビジネスクラスでは最安を比較すると20~50%引き相当、プレミアムエコノミーでも同様の安さであります。そのため、日本からクアラルンプールまで、その値差分のANAのエコノミーチケットやLCC便のチケットを購入しても得をする仕組みとなっています。
近年、プレミアムエコノミーの割安さが目立っていましたが、ANAはマイルの積算率をダウンすることにより、あまり魅力的でなくなっていますが、東京を経由した北米乗り継ぎチケットはまだ割安であったりします。
どれぐらいの安さか
下記は9月にクアラルンプールから東京、東京で滞在し、ニューヨークを弾丸往復します。
そして、東京で滞在し、翌週にクアラルンプールに向かうルートです。
運賃は271,230円
プレミアムポイントは25,060PP
PP単価は 10.82円/PP
であります。
この運賃はプレミアムエコノミー「Basic Plus」であり、予約クラスはEクラスとビジネスクラスへのアップグレードも可能であります。
クアラルンプールと東京間は羽田と成田に往復あるため、時間帯をうまく活用できるほか、クアラルンプールのホテルは安く、安くて豪華なホテルにも滞在できるため、マイル修行には魅力的であります。
一方で上記要因から、マイル修行とホテル修行を兼務する人も多く、座席数の限られたプレミアムエコノミーの割安な運賃はすぐに完売してしまいます。そのため、先の予約が立てにくい人には近年難しいルートとなっています。
ポスト・クアラルンプール?ルート
クアラルンプール発券に代わって、北米乗り継ぎルートで単価の安いルートを同じ旅程日で検索すると下記のルートが出てきました。
デリー発券ルートであり、目的地は同じニューヨークながら運賃は安くなっています。
運賃は258,260円
プレミアムポイントは26,014PP
PP単価は 9.93円/PP
であります。
こちらの運賃は「Value Plus」であり、予約クラスはEクラスとなります。クアラルンプール発券の方がフレキシブルでありますが、積算率は同一であり、まさにバリューであります。
東京とデリー間は1日1往復で且つ成田のみということで、プレミアムエコノミーの設定はあるもののは土日は比較的空いているようで、マイル修行には良いようです。
ただし、デリーでは「タッチ」と着た飛行機で帰ることになるパターンが前提となります。余裕がある人はデリーでホテル滞在も良いと言えますが、インド入国はビザが必要(到着した時点でも取得可能)で余計にコストがかかったりします。ホテルは結構魅力的でありますが、ホテルまでのアクセスや滞在時間など考えるとまだ課題は多いようです。
一方で、最初にデリーに行くためのチケットはどうするかという点では、ANAの特典航空券がインド路線は取りやすく、それを利用すると低コストでマイル修行がスタートできるとも言えます。
クアラルンプールとデリーどちらがよいか
コスト重視で行けばデリーですが、クアラルンプールは市内までのアクセス、激安な物価、便利さで言うとクアラルンプールと言えます。
しかし、先述したとおり、クアラルンプール路線は人気であるため、最安クラスで発券できないケースもあります。
したがって、デリーとクアラルンプールをハイブリッドさせていくのが今後は良いのかもしれません。デリーはインドの首都であります。日々、進化しており、ホテル他滞在にまつわる設備も着実に向上しており、デリーライフも向上しているようです。
上級者であればクアラルンプールは活用し尽くす
マイル修行上級者(ダイヤ継続修行やライフタイムマイル修行)をする方であれば、クアラルンプール発券の方が良いと言えます。それはビジネスクラスへアップグレード可能でかつ、マイレージ加算100%のエコノミークラスがプレミアムエコノミーよりも割安と言う点であります。
具体的にはエコノミー「Flex Plus」。予約クラスMは100%加算とプレミアムエコノミーEクラスと同等の積算率であります。
上記と同等の日程で検索すると運賃は230,030円、PP単価は 9.18円/PPとプレミアムエコノミーを凌駕します。
このチケットはANAマイル初心者にはプレミアムエコノミーへの変更の特典やボーナスマイルがないため、メリットは少ないと言えます。
逆に既存のANAマイレージクラブ上級会員の場合、2020年3月31日まではキャンペーン等により、プレミアムエコノミーに変更されやすいほか、アップグレードポイントまたはマイルでビジネスクラスにアップグレードすれば、プレミアムエコノミーチケットを購入する意義もないといえます。
北米線はビジネスクラスの座席が多いボーイング777-300ERで運航されているため、アップグレードの機会も高く、かなりの確率でUGされるため、Mクラスの方がコスパは高いと言えます。
最後に
2019年4月以降もクアラルンプール発券はマイル修行にとっては魅力的でありますが、マイル修行を新規にする方に加え、継続する人もいると考えると年々、クアラルンプール路線のプレミアムエコノミーのシートは競争が高くなると言えます。
そうすると本来の安いマイル修行ができなくなり、新たなルートの開拓が必要となります。代替となりそうなデリールートはそれに叶いそうであり、クアラルンプールとデリーを使い分けるのも今後はありとも言えます。
マイル修行もシンガポールからクアラルンプールへと変遷したようにその次が控えていると言えます。