ANAの中国線については、路線が豊富であり、同社の国際線飛躍を下支えしてきた路線でもありますが、現在のような非常事態が続く中でも中国発券、中国向けの運賃が安くなっているため、まとめてみました。
上海発券東京往復ビジネスクラス
来年の4月の運賃ですが、往復6.5万円となっています。予約クラスはPクラスであるため、プレミアムポイントを貯めるには適しません。
ちなみにプレミアムポイントは往復で3,132PPであり、PP単価は21.07円/PPとダメダメですが、気軽にビジネスクラスで利用できる点では現地では根強い人気があるのかもしれません。
今年の11月11日にはまた、セールを実施して、さらに1割ぐらい安くなるかもしれません。
摩訶不思議なビジネスクラスルート
インド路線拡充時からANAとしては異色なインド=中国ルートであり、ある意味、traitorルートとも言えるようなルートです。
頭数の多い、印中のマイラーで数を稼ぐ目的なのかわかりませんが、東京でストップオーバーもできます。従って、使い勝手が良く日本人が利用するにも適しています。
驚愕なのは運賃と予約クラスであります。運賃は122,480円であり、予約クラスはZクラスとなります。
プレミアムポイントは21,518PPであり、PP単価は5.69円/PPとなります。もう何か月も設定が続いており、本気なのかもしれません。
このようなルートを利用するからには座席は2Fにした方が最もらしいかもしれません。
しかし、各産業で冷え込みが厳しくなっており、ビジネス需要で成り立っていたようなムンバイ線は競合がいないとは言え、再び737型機級の小型機に戻して、毎日運航をあきらめざるを得なくなるとも想定され、同ルートの実現性は低いかもしれません。
なぜこのような運賃設定をするのか
日本発券は高く、上海発券や日本を経由してアジア=アジア間を安くしたりするのはどういった理由があるか考えてみました。
企業規模が大きくなり、さらなる成長を続けようとすると日本人が海外に行く人数が増えたと言っても、そのペースでは追いつかないだけでなく、人口減少も相まって、国内需要を喚起しても生き残りが厳しいからなのかもしれません。
いみじくもお金を使うアクティブシニアはウイルスの活性化に阻まれ動けなくなり、感染しても無症状な若年層は海外に行く資力とノウハウがまだ少なく、航空会社にとっては日本人にいくらマーケティングをかけても結果は薄いと認識しているのかもしれません。
これはコロナ禍が訪れなくても時間が経過すれば、直面せざるを得なかったことが早期に訪れたことでもあり、稼げるものはどこからでもと言う結果なのかもしれません。
人にとって必要不可欠な筋肉は使わなければ衰えるわけであり、同じように必要不可欠なインフラでもあるエアラインを使わなければ、衰退し、活路を求めて海外に行くわけであり、うまく行かなければ、マゼランのように異国の地で命を落とすこともあり得ます。
家計も打撃を受けているのが、コロナ禍の悩ましいところであり、個人で出来ることが少ないのも忸怩たるところと言えます。
最後に
海外発を優遇しているのはある意味仕方ないかもしれません。人口が減少していく国の宿命なのかもしれません。
今の事態が明けた後にはGo To キャンペーン(インターナショナル)でも実施していただき、凍り付いた需要を喚起し、解凍してほしいところです。
しかし、企業も国も我々もそこまで持ちこたえているかが一番の懸念点かもしれません。