ANAは2018年12月に2019年9月1日より、オーストラリア西部最大の都市であるパースに成田と毎日一往復をボーイング787型機で就航させるリリースをしたため、パース便の活用方法を考えてみましたので、お伝えします。
パースとは
パースはオーストラリアの西部最大の都市であり、風光明媚で自然と近代が調和された都市であります。人口は200万人、平均最高気温は24.5℃、平均最低気温は12.7℃と暑すぎず、寒すぎない場所です。日本とは四季が逆であるため、8月の夏休みに避暑や年末年始に避寒で訪れるのも良いと言えます。
最近は、ロンドンからオーストラリア大陸までのノンストップフライトの最初の都市にもなり、話題の都市とも言えます。以前はカンタス航空が成田からパースに直行便がありましたが、現在は日本からの直行便はなく、地元のフラッグシップキャリアのカンタス航空でシドニーやメルボルンから乗り継ぐほか、シンガポールやバンコク、クアラルンプールから乗り継いでいく形となります。
旅客便としては 44 番目の就航都市
ANAの国際線の就航都市としては44番目の都市であり、中国・アジアが多いとはいえ、メキシコシティからロンドン、パースとかなり後半のネットワークとなってきました。スターアライアンスの雄であるシンガポール航空は北米、アジア、オーストラリア、欧州に乗り入れているほか、アフリカ(ヨハネスブルグ、ケープタウン)にも乗り入れており、ANAにも新たな大陸に乗り入れほしいものであります。
タイムテーブル
パース便のタイムテーブルは下記のとおりです。
NH881 成田11:10⇒ パース 20:15
NH882 パース21:45⇒ 成田 08:25(翌日)
成田発は夜行便でないため、仕事終わりの金曜夜に行くことができませんが、パース発復路は夜行便のため、下記のシドニー路線と組み合わせて、複数都市経路を利用して、行きは金曜夜羽田を出発し、シドニーに。シドニーからパースまで移動して、翌日夜パースを出発して、翌朝に日本に戻るルートもありと言えます。シドニーとパース間は別途運賃がかさむ可能性が高いですが、単純な往復よりは楽しそうであります。
シドニー便
NH879 羽田22:10⇒シドニー09:35(翌日)
NH880 シドニー21:30⇒羽田05:05(翌日)
機材は開放プレミアムエコノミー席あり
プレスリリースではビジネスとエコノミーの2クラスであり、座席数は184席のボーイング787-8型機であり、一見するとビジネスクレードルのシート設定の近距離アジア用の機材に思えますが、実際はビジネススタッガードのシートであり、プレミアムエコノミーのシートもある機材です。ダイヤモンド会員をはじめとするプレミアムメンバーであれば、開放プレミアムエコノミーシートに着席できる可能性もあり、期待が膨らむところであります。
パース便の利用パターン
単純往復
パース自体はきれいな街であり、その先にあるフリーマントルなど観光も充実しており、それだけでも楽しめると言えます。弾丸旅程が可能となれば、パース一泊観光もありと言えます。
周遊
オーストラリア全体を観光したい場合、まず、東側のシドニーやメルボルン、ブリスベンを観光し、その後、西側のパースやダーウィンに移動し、観光することもできます。ただし、オーストラリア国内はスターアライアンス便がないため、カンタスやジェットスター、ヴァージン・オーストラリアなどのプレミアムポイントを積算できないところは痛いところであります。
東南アジアからの帰路
シンガポール航空とタイ国際航空はパースに就航しており、中国やソウル発券の割安な運賃を利用して、パースに行き、パース発券のANA便で日本と往復するマイル修行もありかと言えます。中国発券のシンガポール航空のプレミアムエコノミーは割安であり、パースに行きたい修行僧には良いかもしれません。ただし、シンガポールとパース間はプレミアムエコノミーの設定がない機材も多いため、注意が必要です。
南アフリカへの経由地
南アフリカに行くためには、日本からの直行便はなく、スターアライアンスでは北京または香港またはシンガポールで乗り継ぐ必要がありますが、プレミアムポイントを少しでも積算するためにはANA便に長く搭乗している方がよく、マイラー視点からするとパースまでANA便で行き、そこから南アフリカ航空のフライトで行くこともあり得るかもしれません。ただし、パースからの南アフリカ航空の運賃はあまり安くなく、シンガポール経由シンガポール航空の方が安かったりします。
最後に
ANAのホノルル便のA380での運航便が決定したのと同時にひっそりとリリースしているのは何か意味があるのかもしれませんが、オーストラリアへの複数都市就航により、オーストラリアの旅の幅が拡大することは良いと言えます。また、経由便のカンタス航空、シンガポール航空、タイ国際航空の運賃も今後、競合するか楽しみであります。