
マイル修行僧にとって、1月1日は「元日」以上の意味を持ちます。1月1日からステータス獲得に向けたプレミアムポイント(PP)のカウントがリセットされ、12月31日までの1年間にわたる長い戦いがスタートする日です。
しかし、2026年の修行は例年とは少し空気が異なります。2026年5月19日、ANAが国内線予約システムを世界標準の「アマデウス」へと移行し、運賃体系を完全にリニューアルする「審判の日」を迎えるためです。2026年のPP修行は5月までに駆け込むべきなのか、その背景を考えてみました。
5月19日、何が変わるのか

今回の刷新は単なるデザインの変更ではありません。これまで日本独自に進化してきた国内線ルールが、国際線標準の仕組みへと統合されます。主な変更点は以下の通りです。
- 運賃名称の刷新: 「ANA SUPER VALUE」などが廃止され、「フレックス」「スタンダード」「シンプル」の3種に統合されます。
- 「往復運賃」の復活: 片道ずつの積み上げではなく、往復予約による割引が強化。
- 空席予測連動のシビア化: 混雑期の値上がりがよりダイレクトになり、逆に閑散期は安くなります
- ルールの断絶: 5月18日以前と19日以降をまたぐ予約変更ができないという、不退転のシステム移行となります。
修行僧にとって最大の関心事は、この変更によって「PP単価」が文字通りに飛行機のように、追い風になるのか、あるいは向かい風になるのかという点です。
5月までに駆け込むべき理由
駆け込み需要の背景にあるのは、新システムへの「不透明感」が一番でしょう。もちろん、早期に解脱して「事前プラチナ・事前ダイヤ」を堪能したい、あるいは体力があるうちに終えたいという方もいるでしょう。
新システム下の「シンプル」運賃などは、安価な反面、積算率が低く設定されるているものもあります。逆に言うと高積算率の運賃は割高になるのもあります。
また、快適な修行の王道である「プレミアムクラス」へのアップグレードについても注意が必要です。 新システムではマイルを使ったアップグレードが可能になりますが、2026年に限っては「アップグレードポイント」も併存するため、併存時期は競争の激化が予想されます。現行のルールが適用される5月18日までであれば、これまで通りの戦略が通用するわけですが。
こうした不安から、「計算が立つうちに目標の半分以上は稼いでおきたい」と考えるのが性であり、今年の駆け込み修行の本質と言えるでしょう。やはり、駆け込んでおいた方が後悔はないと言えます。
結局「冬の那覇」に並ぶ修行僧

1月の羽田ー那覇線。機内を見渡せば、同じ顔ぶれが往復していることも珍しくありませんが、この時期に集中するのは極めて合理的です。
単価の安定: 1月から3月上旬までは「旧ルール」かつ「閑散期」。PP単価を1桁台(9円以下)に抑えられるラストチャンスと言えます。
天候のリスク: 雪のリスクと引き換えではありますが、関東は冬型が強い程晴れますし、沖縄も基本的には天気が良いのでちょうど良いでしょう。まあ、北日本や九州で低気圧により、大雪や強風で欠航が出れば、機材がパツパツのANAなので、沖縄と言っても、玉突きで機材遅れや欠航に遭遇することはあるでしょう。それでも1月は魅力的と言えます。
5月の「壁」対策: 5月にシステムトラブルや運賃高騰が起きたとしても、4月までに30,000PP(ブロンズ相当)を超えていれば、精神的な負担はかなり軽くなります。本当は50,000PPでありますが。
2026年後半戦への思考法

個人的には、2027年度ダイヤモンド修業 ANA搭乗は50,000PPまででも述べましたが、前半でANAグループ便50,0000PPを確定させて、残りはライフソリューションサービスにするかスターアライアンス便でPPを積み上げるか、その時期ANAグループ便でさらにPPを積み重ねる合理的な理由が出るか次第と言ったところであります。
その中で、前半戦は5月までは国内線はベタに最後の現行システムを堪能するとともに、ようやく慣れた国際線アマデウスで発券して、2026年3月末までのアップグレードポイント20ポイントを使い切ろうかなと思っています。
価値観はわかりませんが、那覇空港に吸い寄せられるように日帰り往復も5月までには何回かしたいところであります。
正直なところ、現在のダイヤモンドメンバー向けのサービスには思うところもあるため、19回目の獲得で一区切りとし、翌年は「救済ダイヤ」制度を利用して20回目で終えるといった「省エネ運転」も選択肢に入れています。
とは言え、地球は廻っており、5月19日は必ずやってきます。システム刷新後にはメリットはないと言えないようです。

新システム移行後の最大のポイントは、「24時間以内の乗り継ぎ」が国内線オンリーでも可能になる点にあります。これまでは当日中の乗り継ぎが限界でしたが、今後は経由地で一晩を過ごして、翌朝に次の目的地へ向かうという、旅情を兼ね備えた修行が可能になります。
これは、前半戦である程度プレミアポイントを貯めているからこそできる余裕かもしれませんが、VT職人とは違った世界が出てくるかもしれません。
ただし、移行直後の混乱には警戒が必要です。5月後半から6月にかけては、システムのバグで予約確認やカウンター業務で予期せぬ時間を要する可能性があります。この時期はあえて空港から遠ざかり、五月晴れの下で家の窓掃除でもして過ごすのが賢明かもしれませんね。
最後に

2026年の修行は「5月までの逃げ切り」と「新ルールの静観」の二段構えが正解と言えそうです。混乱が予想される初夏は空港を避け、自宅の掃除でもしながら情勢を見極め、後半戦の動向を虎視眈々とウォッチ狩るのが良いでしょう。
そんな余裕こそが、多変革の年を完走する秘訣かもしれません。システム刷新という荒波を逆手に取り、賢く、そして軽やかに空を楽しむのが、マイル修業を続けるコツかもしれません。まずはプレミアムポイントを積算しましょう。