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ANAはハーフ、JALはダブル 狂想曲第1番 インド

南インド

ANAとJALのインド新規就航路線でのマイルキャンペーンが対照的であるため、まとめてみました。

熱いインド

南インド

インドは熱いというと、文字通り、香辛料バリバリの食事で汗が噴き出してしまいます。また、灼熱の夏が待ち受けており、ムンバイなどでは年中最高気温は日本で言う真夏日(30℃以上)です。インドはあついのは当たり前(デリーの冬は過ごしやすいですが)です。

しかし、日本のマイラーにとって2020年は、インドの熱さは別な意味があります。

ANAとJALが南インドにそれぞれ新規就航

ANAはチェンナイ

ANAは2019年10月27日から南インドのチェンナイに、週3便(水・金・日曜日)の運航を開始しています。日本側の空港は成田空港であり、ANAが毎日運航している、ムンバイ、デリーについて3都市目となります。

タイムスケジュールは下記のとおりです。

NH825  11:10東京(成田)→17:45チェンナイ

NH826  20:30チェンナイ →07:25(翌日)東京(成田)

水・金・日曜日運航

機材はボーイング787(788)、ビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミー設定

区間マイル 4,107マイル

現状、インドの各都市はすべて成田発着ですが、2020年夏ダイヤから羽田とインド路線の枠が設定されているのは確定しています。羽田=デリー線が最有力のようです。

JALはベンガルール

JALはベンガルール(バンガロール)に2020年3月29日より、成田より毎日就航します。インド路線としては2拠点目であります。ANAと同じく2020年夏ダイヤから羽田とインド路線の枠が設定されているのは確定しています。ANAと同じく、羽田=デリー線が最有力のようです。

対インドで、ANAと比較すると3ルートと1ルート少ないですが、JALは全ルート毎日運航となりそうであり、ANAは週24便、JALは週21便と現在のANA14便、JAL7便からするとJALは大幅に増便となりそうです。

タイムスケジュールは下記のとおりです。

JL753    18:15東京(成田)→0:35(翌日)ベンガルール

JL754    2:45ベンガルール→14:15東京(成田)

毎日運航

機材はボーイング787(SS8)、ビジネス、エコノミー設定

区間マイル 4,159マイル

二社の比較

両社とも南インドの就航であり、ANAの週あたりの便数は少ないのは良くわかります。距離的には52マイルの違いであり、アジア路線として、JALは最遠距離、ANAはムンバイと接近した区間マイルです。

もっとも特徴的な点としては、ANAはプレミアムエコノミー設定があり、JALはプレミアムエコノミーの設定がない事であります。JALではSS8というボーイング787-8を運用しますが、E11,E12と言うタイプがあり、E12ではプレミアムエコノミーがない設定であります。

まっすぐ考えるとE12が設定されそうですが、場合によってはE11が設定されることもあり、その場合、エコノミーとしては得かもしれません。(地上サービスはプレミアムメンバーでなければ望めませんが)

狂想曲第一番 インド

狂想曲

冒頭でインドが熱いと記したのは、インド路線が2020年夏ダイヤ以降に大幅に増便となるだけでなく、ANAとJALの同地へのキャンペーンがかなり美味しく、両社で方向性が対照的であることからです。

それでは、各社のキャンペーンを見てみましょう。

ANA 特典航空券 ハーフマイルキャンペーン

ANAではチェンナイ直行便に限り、特典航空券の必要マイル数を各マイル半額にするキャンペーンを打ち出しています。

期間は下記のとおりです。

2019年10月10日(木)14:00(日本時間)~2020年2月28日(金)23:59(予約・発券する国の時間)

搭乗期間:2019年10月30日(水)~2020年3月28日(土)

ANAのアジア路線の場合のシーズン(対象のアジアZone4)によるマイル数は下記のとおりです。

L=往復C55,000 PY46,000 Y30,000 1/6~2/29

R=往復C60,000 PY51,000 Y35,000 ~12/17、3/1~3/31

H=往復C63,000 PY54,000 Y38,000 1/1~1/5

上記のマイル数が半額となると魅力的です。やはり、消費するマイル数が多いビジネスが狙い目と言えます。チェンナイの場合、週3便のため、特典航空券で到着して数時間で戻る、チェンナイタッチの意味はあまりないため、観光方法を事前に調べる必要がありそうです。

JAL 東京(成田)-ベンガルール線開設記念 ダブルマイルキャンペーン

新規路線に対してのキャンペーンANAと同じですが、JALは有償フライトに対してのボーナスマイルと言うのが大きく異なります。

キャンペーン期間

2020年3月29日(日)~2020年6月30日(火)(ご搭乗日) 

JALマイレージバンク(JMB)会員で、当キャンペーンに参加登録者が対象

JAL国際線 東京(成田)-ベンガルール線 JL753 / JL754が対象

内容

各クラスの積算クラスに基づき、ボーナスマイルは積算されます。

50%運賃の場合は、通常の50%積算にプラスで、ボーナスマイルが50%積算されます。

これは予約クラスの積算率が高いほど、マイルが積算される構図であります。ベンガルール発券で積算率の高いチケットを期間内に掘り出すのも手かもしれません。

このキャンペーンは明らかに有償で乗ってくださいというキャンペーンと言えます。

ANAとJALのハーフとダブルの違い

ANAは特典航空券を金額に、一方でJALは有償チケットを購入したら、その積算倍率をダブルにと言う、対照的であります。

ANAとJALに共通した背景

共通するのは、キャンペーンでおいしいから早く新規就航路線に乗ってくださいと言うことであります。

南インドについては、大都市以外は田舎であり、海や山は自然が豊かであり、綺麗なところが多い場所であります。

しかし、その田舎にアクセスしようとすると結構大変であり、インドに行ってみたいと言う人にはちょっと難しい場所でもあります。ガンジス川の沐浴など観たいのであればデリーでカバーでき、デリー便で事足ります。

ANAもJALも次世代の産業構造(EV化された自動車業界や5G通信でのビジネスチャンス)を鑑みて、参入していると言え、ビジネス需要は期待するものの、オリンピック需要と言いつつ、枠を確保したのかもしれません。

そのため、当初は認知度など苦戦するため、特典でも有償でも施策を駆使して、とにかく空席撲滅がプライオリティなのかもしれません。

無償と有償で別れたANAとJAL

キャンペーンを見るとANAは特典(無償)航空券を半額にして、JALは有償のチケットを購入した場合にマイルを倍増させるという、対照的な手法であります。

これはこれまでの両社のマイルに対する考え方が凝固された結果でもあります。

フライト以外でマイルを貯める「陸マイラー」が多いANAではそうした対象からいかにマイルを吐き出すかと言うことがポイントにあるようです。

一方でJALは、破綻により、上客が減少したことが主因かもしれません。復権を狙い、様々な手段を駆使して、上級会員を増やすことが狙いとも考えられ。ダブルマイルで次のフライトに資することを考えると、上級会員としてはおいしいキャンペーンと言えます。

なんとなく、陸マイルを何とか消費させたいANA、上客を呼び戻したいJALの思惑が垣間見えます。

マイルと関わって長期的に利用するのであればJALのキャンペーン方が今回の場合はメリットがありそうです。

狂想曲は1番で終わらない

2020年の発着枠拡大は、日本の航空市場では結構大きな動きであります。2020年3月29日の就航に向けて、これから各航空会社の動きは活発となりますが、インド路線のANAとJALの動きを見ていると、インド路線のキャンペーンに素直にクリックしている場合ではないかもしれません。

ANAとJALのガチンコ勝負

バトル

ANAにとっては、日本以上の人口1.45億人のロシアは魅力的なのか、首都モスクワへの就航は念願のようです。

スターアライアンス勢としても中国、タイ、シンガポールから就航しているものの、中国と並ぶアジアの核の日本への就航はウェルカムであり、ANAの就航はアライアンス間では大きな動きと言えます。

さらに、北欧路線では、フィンエアーがワンワールド加盟してからアジア路線の変化し、AY札幌便など就航までこぎつけています。

強大な敵であるスターアライアンスのANAがストックホルム便新設で攻めてくるとなると、穏やかではなく、新たなガチンコ勝負が生まれそうです。

さらに、南欧においては、直接的な勝負は生まれないかもしれませんが、ローマ、ミラノ、そして、マドリード直行便において、新たな勝負が発生しそうです。

最後に

フライト

羽田の2020年夏発着枠は、オリンピックが絡み、新規就航が目白押しであり、インド路線の新規就航とそのキャンペーンが熱いですが、今後さらに、就航公表が続き、もっとインパクトのあるキャンペーンが続きそうです。

ひととおり、就航と見極めて、マイル利用、マイル修行をした方が良いかもしれません。

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