ANA国際線・燃油サーチャージについて、8月と9月発券についてはも無料のため、まとめてみました。
8月と9月が燃油サーチャージ無料な理由
燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)」は2カ月ごとに、直近2カ月間の燃油市況価格平均に基づき適用され、市況価格平均が下記のマトリクスに適合した運賃がチャージされます。
燃油サーチャージは湾岸戦争以降に制度が認められたものであり、原油高騰に対しての原価高騰に苦しむ航空業界への対策として国際航空運送協会(IATA)が認可したものであります。
利用者から見ると結局あってもなくても、運賃に組み込まれるか別で徴収されるかという違いもあります。この制度ができた後も、燃油サーチャージがなくなっても運賃を値上げしたりするところもあります。
また、特典航空券では燃油サーチャージが徴収されていた時期に発券しても、予約変更をして、その分を取り戻すようなことをしており、ちょっと透明感にかける制度でもあります。
以上のようなことはあるものの、その制度に基づくと、2020年4月-5月のシンガポールケロシン市況価格の2カ月平均が25.60USD/バレル、為替レートは1USD/107.65JPYとなり、シンガポールケロシン市況価格は2,756円(同レートによる日本円換算)となり、適用なしとなっています。
路線/燃油価格 | 6,000円未満 | 6,000円以上7,000円未満 | 7,000円以上8,000円未満 | 8,000円以上9,000円未満 | 9,000円以上10,000円未満 |
---|---|---|---|---|---|
北米・欧州・中東・オセアニア | 適用なし | 3,500 | 7,000 | 10,500 | 14,000 |
ハワイ・インド・インドネシア | 2,000 | 4,000 | 6,000 | 8,500 | |
タイ・シンガポール・マレーシア・ミャンマー・カンボジア | 1,500 | 3,000 | 4,500 | 6,500 | |
ベトナム・フイリビン・グアム | 1,000 | 2,000 | 3,000 | 4,000 | |
東アジア(韓国・ウラジオストクを除く) | 500 | 1,500 | 2,500 | 3,500 | |
韓国・ウラジオストク | 200 | 300 | 500 | 1,000 |
これは6月から続いている状態であり、5月以前(マトリクスの黄色塗り)から比較すると大きくダウンしています。
総額運賃は場所やクラスによってバラツキが
燃油サーチャージがなくなったと言っても、路線や搭乗するクラスによってはあまり恩恵がないケースもあります。
以前に下記の記事を書きましたが、あまり恩恵のない路線もあります。マイル修行中核路線のため、ちょっとがっかりですが、エコノミークラスの東南アジア発券(南部経済回廊みたいな)では、食事付きの総額で考えるとLCCも真っ青なくらいの運賃もあります。
ミリオンマイラー修行用には最適かもしれません。
このように燃油サーチャージが下がっても総額運賃が下がらないのはその他の費用が影響しており、利益率の確保をしているのか、これ以上、下げたら原価割れするのか不明ですが、燃油サーチャージ無料万歳とはならないようです。
特典航空券はメリットあり
ANAではマイルを使った特典航空券では燃油サーチャージが変動してもマイル数が変動することはなく、結構狙い目と言えます。
特に、燃油サーチャージの額がかさむ欧米路線ではそれは顕著であり、マイル=無料と思っていても5~7万円徴収されることもあります。それでもビジネスクラスとなれば有償で搭乗するよりも安いので、納得はしていますが、そこが削減されると大きいと言えます。
夏は国内でマイル修行、秋は可能であればマイルで海外に
個人的な話でありますが、ステイタス延長施策があり、来年度もダイヤモンド会員が継続されます。
しかし、ようやく国内では、気を付けながらも移動できるようになり、やはりここは過去10年以上続けてきたことを絶やさないために、今年もダイヤモンド修行をスタートしています。
国際間の移動はなかなか、報道通りにもいかず、土壇場で延ばされたりしており、バカンスの時期である8月9月の渡航もままならい状況であります。
このままいくと年内はどこにも渡航できないということも想定できるものの、秋には渡航できることを期待していたりします。
この点に関しては専門家も結論が出ておらず、期待することは自由かもしれません。
そのために、夏はまず、ステイタスを確保して、コツコツとなりますが、マイルを貯めて、貯まったマイルで、秋に渡航できればいいかなと考えています。
8月には何とかダイヤモンドに達成し、秋には特典利用で燃油サーチャージなし効果を最大限活用して、費用最小、ライフタイムマイルを最大化したいと考えています。
目論見通りいくかわかりませんが、国内線だけではやはりライフタイムマイルの積み上げは厳しく、長距離飛びたいところであります。
最後に
燃油サーチャージが継続して無料というのは、利用者視点からするといい点ではありますが、有償チケットではいまいち、その恩恵を計測しにくいのも現実であります。
一方で、特典航空券はその逆となり、9月断面で発券するまでに国際間の行き来が見えてくればチャンスがあるかもしれません。