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ANA 中国大陸行きビジネスクラスはなぜ安い

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ANA 中国

ANAの中国大陸行きのビジネスクラス運賃がなぜ安いか考えてみました。

ビジネスクラス期間限定運賃

2017年7月17日~8月31日 10月7日ご出発分

2017年6月1日~7月17日 9月9日ご購入分

当初は7月17日までの購入期限の8月31日出発分でしたが、9月9日購入の10月7日出発分までと期間限定ではないくらい大幅に延長しています。

予約クラスPクラスであり、マイル積算率は70%、搭乗ポイント400ポイントが加算されます。東京以外からの運賃設定もあり、沖縄からの出発も可能です。

運賃は東京発で、武漢が80,000円、上海が85,000円、北京、大連、瀋陽、成都が90,000円、広州、厦門、杭州が100,000円となっています。

もっともプレミアムポイントが積算できる例

就航している中でもっとも遠い成都(CTU)と日本で接続性とプレミアムポイントを鑑みて沖縄とのマイラーコースで試算してみました。運賃は111,220円となります。 運賃

この旅程であれば、東京から8月4日の7時前出発の沖縄行きに搭乗すれば、接続は可能であり、復路はギャラクシーフライトで東京に戻れば8月7日6時前に羽田に到着もできます。

プレミアムポイント

プレミアムポイントは以下の通りです。

フライト 区間マイル 積算マイル PP
8月4日 OKA NRT 984 984 1,968
8月4日 NRT CTU 2,100 1,470 2,605
8月6日 CTU NRT 2,100 1,470 2,605
8月6日 NRT OKA 984 984 1,968
合計 6,168 4,908 9,146

プレミアムポイントは9,146PP積算され、PP単価は12.16円/PPとあまりよくありません。ただし、夏休み時期にこの運賃であり、同日のシンガポールエコノミー往復だけで10万円かかり、積算率が悪いため、中国大陸ビジネスクラスの方がメリットは有ると言えます。

中国大陸だけなぜ安いのか

では、なぜ、中国大陸向けのアウトバンドもインバウンドもビジネスクラスが安いのか考えてみました。

マイルの積算率を絞っているため

冒頭の通り、マイル積算率は70%と低くなっています。ビジネスクラスは通常125%付与されますが、マイルの積算率を44%もカットしており、原価低減につながっているのが理由として考えられます。

古い機材を利用しているため

オンボロビジネス

中国大陸路線はボーイング767-300ER型機の設定が多く、ANAの国際線仕様のボーイング767-300ERは20機弱あると思われ、使用年数は少ないもので6年~16年であり、減価償却の法定耐用年数10年を超えている機材もあり、償却費用フリーの機材もある事から原価低減に効果がでているのが理由として考えられます。中国大陸路線に古い機材が多いのは、中国を軽視しているわけではなく、燃費の良い新型機は長距離便にシフトした方が、利益をひっ迫する燃料代をセーブできるためであり、比較的近い中国は重要も多く、小型機では需要をロスするよりも中型機ですくう方が良いという判断があるからではないでしょうか。そうは言っても、機内がリニューアルされていないシートに搭乗するとがっかり感は半端ないと思います。

エアージャパンが運航しているため

エアージャパンは1990年に設立されたANAのグループ会社で2レターコードはNQであり、当初はチャーター便などを運航していましたが、外国人パイロット、本体のパイロットの再雇用を活用し、本体よりも低コストで運航可能なことから本体から受託され、ANA便名として運航されています。バブル崩壊後の日本の大企業が構造改革を迫られた中でできた会社と言えます。成田-シンガポール便がエアージャパンで運航されていたころは、外国のCAさんも結構いたのが印象的でした。

日中の経済力の逆転

日中の国交が回復した後は、日本のメディアは中国への出掛け、中国国内を取り上げる記事やテレビ番組なども増え、その当時は、人民服を着た人民が天安門広場前を多くの自転車で走り抜ける光景が印象でしたが、現在では、電気自動車やカラフルな電気シェアサイクルなどが走り抜けており、大きく変化しています。特にGDPを中国に抜かれてからはさらにその変化に拍車がかかっているようです。億万長者の数は日本よりもはるかに多く、小金持ちも日本の何倍もいると想定され、そうした層を対象にビジネスクラスの席に搭乗してもらい、サービスの良さや安心さをアピールして、繰り返し需要のほか、彼らの子供がアメリカやヨーロッパに留学させる需要などを取り込み、代々にわたり需要を喚起するためにビジネスクラスを割安にしているのも考えられます。

最後に

ビジネスクラスを安く提供するのはありがたく、原価を下げる企業努力はポジティブではありますが、ボーイング767型機に関するトラブルも多いようで、安全と安心だけはキープしてほしいところです。 

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