ANAで3機導入される新たな機種であるボーイング787-10型機の座席表が公開され、どんなシートなのか、さらにプレミアムエコノミーやビジネスクラスにアップグレードされやすいか検証してみました。
- ボーイング787-10型機のシートマップ
- 新しいシートが設定されるか
- 予約の際に見かける機種コードは「781」
- 他社での787-10型機導入状況
- 上位クラスへのアップグレードはされやすいか
- 最新型機のビジネスに搭乗する方法
- 最後に
ボーイング787-10型機のシートマップ
シートマップは下記のとおりです。
ANAホームページより。レイアウトを横にしています。
座席数は、ビジネスクラスが38席、プレミアムエコノミーが21席、エコノミークラスが235席で合計294席となります。
特徴としては座席数が多い点であります。ボーイング787ファミリとしては一番長い機材であるため、座席数は多くなるのは当然かもしれませんが、同社の大型機ボーイング777-300ER型機の座席数212~264席よりも提供数が多くなっています。
これはビジネスクラスが少なく、エコノミークラスの座席が多くなっているためであります。ビジネスクラスは787-10型機では38席であり、より小さな787-9型機でも40~48席であり、ビジネスクラスのシートは少ないと言えます。
新しいシートが設定されるか
新しい機材となると気になるのは新しいシートが設置されるかということであります。
国内線では新しい機材が導入されると普通席でもシートモニターが設置されたり、ちょくちょくバージョンアップされており、期待されるところでしたが、シートマップからみると、現行のボーイング787-9型機に設置されているビジネスクラス(BUSINESS STAGGERED)、プレミアムエコノミー、エコノミーの各シートとサイズや形状はほぼ変わりません。シートの色やシートモニターのサイズが変更されていますが、シートピッチなどはほぼ同じです。
もともとは国内線で利用を計画されていた機材であり、当初国内線で発生する費用を大幅に超過せずに、稼げるように座席数を最大にしたのかもしれません。
予約の際に見かける機種コードは「781」
ネットで航空券の空席を照会する際に目にする機種コードは正しく言うと国際航空運送協会(IATA)機種コードであります。ボーイング747-400型機であれば、「744」、ボーイング777-300ERであれば、「77W」であります。
ボーイング787ファミリでは、
787-8が「788」
787-9が「789」
であり、787-10型機は「77W」やiPhone X(テン)のように、
「78X」になるかと思っていたら、「781」でした。
ちなみに、ANAでは国内線運用の際は、プレミアムクラス設定のあるボーイング787-8型機は「78P」、ボーイング787-9型機は「789」としているほか、国際線機材のボーイング787-8型機を国内線で運用する場合(成田=中部間で多く運用)は「78R」としています。
他社での787-10型機導入状況
シンガポール航空
他社ではシンガポール航空が最も早く就航しています。同機は域内の大量輸送目的でのシート設定がされており、ビジネスとエコノミーの2クラスのみとなっています。日本路線にも運用されており、乗る機会があるかもしれません。
ユナイテッド航空
ユナイテッド航空では、ボーイング787-10型機をビジネス、プレミアムエコノミー、足元が広いエコノミー、通常のエコノミーの4種類に設定しています。
ビジネスクラスやプレミアムエコノミーは大陸間フライトを前提として設定されており、近い将来日本にも就航するかもしれません。現在はロサンゼルス=ニューアーク間などアメリカ横断路線で運用されているようです。
上位クラスへのアップグレードはされやすいか
先述のとおり、ボーイング787-10型機はビジネスクラスが少なく、エコノミークラスが多い特徴があります。
そして、ビジネス・エコノミーともに需要の多い、バンコク、シンガポール路線ということもあり、有償でビジネスクラス搭乗も多いため、アップグレードは厳しいタイミングも多いかもしれません。
また、プレミアムエコノミーについては21席とボーイング787-9型機とほぼ等しく、プレミアム会員であれば、当日に変更してもらえそうであります。
最新型機のビジネスに搭乗する方法
一つは特典航空券でありますが、もう一つはクアラルンプール発券のシンガポール経由の東京往復であります。このチケットはビジネスクラスとして割安であり、シンガポールで8時間近い乗り継ぎが発生しますが、マイル修行と合わせて、新しい機材(機内や体感は現行とほぼ変わらないかもしれませんが)を堪能するのも良いかもしれません。
最後に
マイル修行をしていると毎回、同じ機材に搭乗することも多く、新しい機材に搭乗できるのは良い刺激となり、マイル修行をつづける動機にもなったりします。
今回のボーイング787-10型機は現行機とそれほど変化はなく、エコノミーが多い仕様のため、ビジネスクラスのアップグレードは少し厳しくなるかもしれませんが、逆にエコノミーはシートが多い=供給数アップでもあり、特典航空券が取りやすい、閑散期では安くなる可能性もあり、マイル修行にはお財布の面で味方となるかもしれません。