ANAは6月~7月発券分の国際線旅客「燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)」を改定し、燃油サーチャージの適用なしとする発表をしました。その時点で発券した場合のプレミアムポイント単価を想定してみました。
燃油サーチャージ無料
ANAでは国際線の旅客と貨物にそれぞれ燃油特別付加運賃を設定しています。旅客では1旅客1区間片道あたり、貨物では1kgあたりで付加される仕組みです。
今回の改定の申請では旅客は無料に、貨物は値下げとなっています。
旅客の場合、直近2か月の1バレルあたりのシンガポールケロシン市況価格の2カ月平均(単位:USD)とその期間の為替レートをもとに円貨換算額(単位:円)を算出し、テーブルを基に燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)を設定し、変更があった場合は監督省庁である国土交通省に申請し、変更をしています。
改定基準テーブル(一部抜粋 単位:円)
路線/燃油価格 | 6,000円未満 | 6,000円以上7,000円未満 | 7,000円以上8,000円未満 | 8,000円以上9,000円未満 | 9,000円以上10,000円未満 |
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北米・欧州・中東・オセアニア | 適用なし | 3,500 | 7,000 | 10,500 | 14,000 |
ハワイ・インド・インドネシア | 2,000 | 4,000 | 6,000 | 8,500 | |
タイ・シンガポール・マレーシア・ミャンマー・カンボジア | 1,500 | 3,000 | 4,500 | 6,500 | |
ベトナム・フイリビン・グアム | 1,000 | 2,000 | 3,000 | 4,000 | |
東アジア(韓国・ウラジオストクを除く) | 500 | 1,500 | 2,500 | 3,500 | |
韓国・ウラジオストク | 200 | 300 | 500 | 1,000 |
今回は直近(2020/2-2020/3)の2か月平均のシンガポールケロシン市況価格は50.62USD/バレルであり、為替レートは1ドル=108.53円、円貨換算額は5,494円となり、6,000円未満となったため、無料となりました。
付加されるのが当たり前と思っていたことを考えると結構な驚きです。
日本と欧米の往復では単純計算で21,000円付加されていたので、これがなくなると結構大きな値下げとも言えます。
プレミアムポイント単価にも影響
燃油サーチャージが無料となれば、単純に考えるとその分が値下げとなります。前提としては運賃の改定等がなければそのまま、マイルやプレミアムポイントをより低コストで獲得できることとなります。
シドニー発券プレミアムエコノミーでは
上記のシドニー発券のプレミアムエコノミー往復は現在断面の運賃は下記のとおりです。10月から12月にかけた往復であり、予約種別はプレミアムエコノミーEクラス(積算率100%+400PP)となります。プレミアムポイントは往復で15,388PPとなります。
現状の運賃では137,990円となり、PP単価は8.96円/PPとなります。
燃油サーチャージが無料となると
運賃の明細に「燃油特別付加運賃 18,540円」とあり、これを単純に0円とすると運賃は119,450円となり、プレミアムポイントは変わらず往復で15,388PPとなり、PP単価は7.76円/PPとなり、一気に1.2円も安くなります。
国際線プレミアムエコノミーで7円台というのは驚異の単価であります。羽田=シドニー線は通常時は1日2往復となるため、間違いなくマイル修行の王道となるでしょう。
最後に
燃油サーチャージ無料のインパクトは大きく、長距離国際線ほどメリットは大きく、国際線マイル修行にとっては好材料と言えます。
あとは、6月から7月に発券の見込みが立てられるようになれば、発券のチャンスと言えます。秋の東京から春のシドニーに行くのが良いかわかりませんが、それができるように体調管理をしっかりしてその時期に元気でいられるようにしたいところです。