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機内Wi-Fiは無料より、YouTube視聴可能の方が

機内Wi-Fiは無料が良いのか、品質が良いのか考えてみました。

シンガポール航空の機内Wi-Fi無料化

ニュースリリース

シンガポール航空では2023年7月1日より、すべてのクラスで機内Wi-Fiを時間制限なしでの利用が可能として発表しています。

利用する際は何もせずに機内Wi-Fiに接続できるわけではなく、メールアドレス登録必須の登録が必要であります。これは多くの航空会社で必要ですね。

日本の大手航空会社(JAL,ANA)では国内線に限って無料WiFiを提供しており、センセーショナルなものではありませんが、世界中に飛行機を就航しているシンガポール航空としてはインパクトは有るかもしれません。

プロバイダーによってかなり違う

飛行機は高度1万メートル上空を飛びます。言い換えると10kmであり、携帯電話の基地局(タワー)は数kmも電波を吹くものも有るので、飛行機にも電波が届くかと思いますが、空に向けては発射せず、地上に向かって発射しているので地上の圏内とイコールにはなりません。

従って、飛行機は高度1万メートル上空より上から電波を貰うしかなく、商用で頻繁に利用されるようなシーンでは、今の技術では衛星から電波を受けるしかないとなります。

そんな中で航空会社に機内Wi-Fiを提供している会社は衛星をメンテナンスまたは使用料として対価を払っている会社など多額のコストを抱えることから限定的であり、世界中をカバーする下記の会社が世界中のエアラインをほぼカバーするプロバイダーと言えます。

 SITA OnAir

Panasonic Avionics

GoGo Internet

SITA Onairは航空機への衛星インターネットプロバイターの老舗でもあります。地球をカバーする衛星の数は多くはないものの、衛星インターネットプロバイダーとしてそうしたソリューションがない時代から先駆けて取り組んだ事業者でもあります。もともとはインマルサットサービス(International Maritime Satellite Organization)の名前のとおり、大海を航行するための事業者でしたが、航空会社向けのソリューションも先駆けで提供し、サービス重視(シンガポール航空など)のエアラインが機内インターネット需要をカバーするために取り入れているケースが多いようです。

Panasonic Avionicsは世界の松下(もはや古い)傘下の会社であり、現在の航空会社の機内Wi-Fiではメジャーなプロバイダーと言えます。パナソニックグループの中では大量の利益貢献はしないものの、安定して利益を出し、同グループではコアな企業と言えます。もともとは、インフライトエンターテイメント(音響や映像)がメインであり、その延長線で機内Wi-Fiプロバイダーとなっているようです。

GoGo Internetはアメリカ国内の機内Wi-Fiプロバイダーがメインであり、2014年に設立された会社であります。多くはアメリカの航空会社ですが、日本航空(国内線など)やベトナム航空も採用しています。

いずれの会社も、飛行機に衛星から電波をキャッチするアンテナを設置し、飛行機自体がWi-Fiスポットとなり、搭乗者はスマートフォンのモバイル通信ではなく、Wi-Fiアクセスで接続する仕組みとなります。

肝心なパフォーマンス(アクセス速度やアクセスできるコンテンツ)としては、設立が新しい程、良いようです。

GoGo>Panasonic Avionics>SITA OnAir

と実感ではこうなります。Panasonic AvionicsはANA国内線の無料Wi-Fiとして有名であります。国際線では課金するものの、使い放題も有ります。ただ、YouTubeなどの動画は利用できなく、ツイッター以外はもっさりして、イライラしてしまいます。

SITA OnAirについては世界初の導入することが多く、当初は驚愕したのですが、通信衛星との距離が遠いのか、通信しているのかわからない位のパフォーマンスであり、個人的には課金しない感じであります。

そして、新しい会社であるGoGoは先行の企業のデメリットをカバーするかのように一番優秀であります。これだと、GoGo一択と言えますが、南半球やアフリカでの通信となると一択とは言えないようです。

YouTube視聴可能とするとコスト削減

YouTubeは知らない人との世間話でも比較的盛り上がるネタであり、特典のコンテンツで共通点があったり、そうでなくとも老若男女問わず、何かしら話が進むものであります。YouTubeがあれば、テレビやNetFlixはいらないと言う人も今では多いかもしれません。

航空会社の場合、機内エンターテインメントの充実のために映画などのコンテンツを調達していますが、そうした作品よりもYouTube動画の方がプレミアムとなっているようです。

動画の再生にはかなりの帯域を消費するため、プロバイターと従量課金契約などしていると単にコスト増となってしまいます。一方で、最新作の映画などのコンテンツもコストがかかります。こちらは利用者がいなくてもいてもかかるコストとなります。

また、つまらないと前評判が立てば、利用者がいても見られないケースもあり、固定費だけが先に立つものとなります。

仮に、映画などのコンテンツがないとしても、搭乗客はYouTubeが利用出来るとなると何かしらのコンテンツや天気系のライブ配信など視聴するので、満足となり、しかも、利用者に応じてのコストとなるため、ある意味無駄な固定費は削減できるかもしれません。

まあ、従量の通信コストとコンテンツ調達コストがどうなるかであります。

Starlinkが一番、速くて早い

今一番ホットなのが、スターリンクであります。フル電気自動車であっという間に世界のトヨタの時価総額を抜いてみたり、ロケット花火(イッヌは苦手)みたいな気持ちでロケットを打ち上げていたらビジネスになってしまったイーロン・マスク氏のビジネスの一つである衛星通信のStarlinkであります。

これまでの船舶向けや砂漠地域向けにインマルサットやイリジウムがありますが、ロケット花火効果なのか、それとは衛星の数が圧倒的に違い、銀河鉄道のような星空にもなるくらい衛星を打ち上げています。

それを軍事、科学、商用などにマネタイズしており、地上の光ファイバーが常識のブロードバンドインターネット通信も提供しています。

アンテナは少々大きいですが、基本的にはWi-Fiルーターと同じであり、それだけの設定で離島でも険しい山岳での山頂でも利用できてしまいます。

これでは、従来の衛星通信と変わらないですが、スターリンクの場合は衛星同士が超高速通信することで従来の衛星のような遅延間や狭い帯域を解消しているようです。

もちろん、Googleなどが太平洋にうまっている光ファイバーの所有権を持っていたりするように地に根差した高速通信は絶対でありますが、かなりのゲームチェンジャーと言えます。

このインフラが飛行機に導入されるとなると既存の衛星事業者に打撃となるなるかもしれません。まあ、船舶や航空ではどんな状況でも通信できるためにバイにするため、既存事業者にも活路は有ると思います。

しかし、メインとしては地上感覚のブロードバンド通信ができるようになると飛行機だけは通信できないという聖域なくなり、航空がより当たり前になると言えます。ZOOMとかはライバルであり続けるかもしれませんが。

最後に

機内でインターネットと言うのあり得ない世界でしたが、当たり前になっています。さらに進むと、YouTube当たり前そうであり、変化は続くようです。機内の過ごし方も随分変わってるようです。変化は面白いですね。

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